FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

Revolutのアカウントを作ってみた

チャレンジャーバンクといわれる新しい銀行の1つに、英国発祥のRevolutがあります。チャレンジャーバンクの定義はいろいろですが、1つはスマホアプリを中心としていること(モバイル専業)、そして2つ目は銀行業免許を持たずに銀行類似のサービスを提供していることが挙げられます。

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Revolutでできること

銀行の機能といえば、預金、送金、決済ですが、Revolutは日本ではこれを資金移動業の免許を使って実現しています。資金移動業とは、誰かのお金を誰かに送るための免許で、国内ではKyashやPayPayなどいわゆる決済事業者が保有してサービスを提供していることが多いですね。

 

銀行は預かったお金を「預金」として、それを手元に残さず貸し出しに使ってしまったりできますが、資金移動業の場合は預かっているだけなので全額を外部に供託し、保管することが求められます。もともとは、いったん預かって、それを別の人に送金するのを代行するための免許だと思われますが、現在ではKyashのように銀行類似サービスに活用する例が現れ始めています。

 

というわけで、Revolutでできることは大きく次の3つです。

  • 貯金箱機能
  • 送金機能
  • 外貨両替機能
  • 決済機能

貯金箱はいったん預かったお金を別の箱にいれて管理できるという機能のようです。送金機能は文字通り、預けたお金を別のRevolutユーザーへ送る機能。また円で預けたお金を、ドルやユーロなど27種類の通貨に替えることができます。月間75万円までの外貨両替は無料となっており(プレミアムユーザーは制限なし)、その後は0.5%の手数料がかかるようです(土日除く)。もちろん、外貨の送金も同様に簡単に行なえます。

 

日本にいると外貨に替えてそれを外貨のまま使うニーズはあまりありませんが、欧州ではこの手数料無料がウケて、大きくユーザーを増やしたようです。

 

また決済機能としては、Visa/Mastercardブランドのクレジットカードかデビットカードが提供されます。アプリ内でバーチャルカードが発行されるほか、プラスチックカードの場合は店頭での決済のほか、ATMで日本円のほか外貨も引き出すことができるようです。

既存の銀行を作り変える

こうしたチャレンジャーバンクを見ると、既存の銀行が「銀行法」という規制に守られた存在であること、また支店を中心に構成されたサービス構造が重しとなって、新しいデジタル時代のサービスに脱皮できないものであることがよく分かります。

 

仮想通貨のDeFiもそうですが、規制の問題さえなければ、現在の銀行よりもUIUXに優れた低コストなサービスを、同様に提供できるプレーヤーが揃ってきており、変化を規制が阻んでいるという構図です。

Revolutに申し込む

さて、Revolutに申し込んでみました。まずアプリをダウンロードするところから始めます。携帯電話番号と、国を入力。

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住所と名前、生年月日を入れます。あとから身分証と突合されるので、正確に。

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メールアドレスと職業、利用する理由を入れます。これはアンケートというより、規制で入力が求められているものだと思われます。

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続いて本人確認を完了させるとさまざまな機能が利用できるようになります。運転免許証を使ってオンラインで完結するeKYCです。右の画面はリアルカードの発行を依頼したところ。発行無料、年会費無料で利用でき、1週間ほどで郵送されてくるようです。

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無料アカウント(スタンダード)だと、海外ATM引き出しは月間2万5000円、両替は75万円が上限になります。バーチャルカードもアプリ内で発行できます。

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プランは3種類あり、月額980円のプレミアム会員になると、3種類の限定デザインのプラスチックカードを選べるほか、バーチャルカードをワンタイム発行(都度異なる番号を利用できる)、また空港のプレミアムラウンジであるLoungeKyeパスが使えるなどの特典があるようです。

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UIなどの感触

まだアカウントを作っただけなので、どのように便利なのかはまだ分かりません。ただ、既存の銀行の文法とは違ったユーザビリティや低コストを提供してくれる予感はあります。

 

ただし、Webサイトもアプリも海外のサービスを直訳した感じがそこかしこにあり、国内向けサービスとしてはちょっと垢抜けない印象があります。アプリの動作も、ちょっともっさりしていたり、処理途中でアプリがハングアップすることがあったりと、UXをウリにするサービスとしてはちょっと気になりますね。現時点ではKyashのほうがアプリの使い勝手がいい印象でした。

 

とはいえ、グローバルスタンダードのチャレンジャーバンクであるRecolut。どこまで使えるのか、すべてコストは無料なので試してみたいと思います。