FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

広告閲覧で仮想通貨BATがもらえるBraveブラウザ 1000円キャンペーンも

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bitFlyerがかねてから告知していたBraveブラウザ向けのウォレット開発、提供を開始しました。これにより、Braveブラウザで広告を閲覧すると仮想通貨BATが付与され、bitFlyerで売却できるようになります。

広告を見るたびに50円程度

Braveブラウザは強力な広告ブロック機能を持っていて、サイトの通常の広告は表示されなくなります。一方で、Brave自身が広告を配信しており、それを見ることで、ユーザーに広告収益の70%が配分されます。

 

これまで、資金決済法の関係で、配布されるのはBATではなく、その擬似的なポイントであるBAPでした。BAPは投げ銭などには利用できますが、実際のところ現金化の方法がありません。今回、bitFlyerのウォレットと接続することで、海外同様に取引所で売買できるBATを取得できるようになりました。

 

実際の広告は、ブラウザへの通知として配信されます。これをクリックすると広告ページに飛ぶ形です。広告表示というよりも、実質的に広告クリックですね。広告によって得られるBATの額は異なりますが、数十円といったところでしょうか。それで、たまにポチポチ押していれば月間数百円くらいにはなります。

ウォレット設定の方法

ウォレットはデスクトップ版のBraveブラウザから行います。まず最新のV1.24.84にアップデートします。そして、Braveリワードの画面から、「ウォレットの認証」ボタンを押すと、bitFlyerのページに接続し、ログインして認証すれば接続が完了します。


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ちょっとややこしいのですが、BraveはデフォルトでブラウザウォレットであるMETAMASKを搭載していて、設定から仮想通貨ウォレットを選ぶとMETAMASKにもアクセスできるようになっています。

 

今回BraveとbitFlyerアカウントを接続すると、1000円分のBATが付与されるキャンペーンも実施しています。期間は6月30日までですが、「プレゼント累計金額が予算額に達した場合は早期終了」ということなので、bitFlyerの口座を持っている人は早めにアクションしたほうがいいですね。

Braveブラウザの魅力

じつはぼくは長らくBraveブラウザユーザーです。BraveはChromiumベースのブラウザで、Windows、Mac、iOS、Androidと主要プラットフォームに対応しています。Chrome拡張もそのまま使え、設定を引き継ぐこともでき、Googleアカウントに頼らないブラウザ間設定同期にも対応しています。ほぼ変わらぬ使い勝手なので、Chrome代替としてもぴったりです。

 

ではBraveブラウザの何がいいのか。それはプライバシーとパフォーマンスです。

 

Braveは強力な広告ブロックとトラッキングブロック機能を持っています。iPhoneがiOS14.5で行動追跡(トラッキング)をオプトインに変更しましたが、こうしたプライバシー保護の動きは、昨今のトレンドです。

 

というのは、現代の広告はユーザーの行動を追跡することで効果的な掲出を行っているからです。

あなたは商品ではありません。使っているブラウザがネット上での行動を監視するべきではありません。 

というのがBraveブラウザの考え方です。

 

広告をブロックしてトラッキングもブロックすることで、結果的にパフォーマンスが向上します。Braveは、Chromeに比べて表示が3倍速く、メモリ消費を33%削減、バッテリーの持ちが1時間増えるとうたっています。確かに広告を読み込まないので、その分通信も減りますし、描画も速くなります。実際にBraveブラウザを試していれば、実感できるレベルで表示が速くなることが分かります。 

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トラッキングを前提としたサービス、例えばブログなどにあるSNSの投稿数バッチなどは表示されなくなるという問題点はありますが、ブロックするかどうかはサイトごとに設定して保存できます。普通にWebブラウジングするなら、Braveに敵うものはないという感じです。

超強力なブライベートモード

ChromeやSafariにもプライベートモードが付いているのはよく知られています。ただし、これを使っても例えば会社のネットワークに接続していれば、間を流れる通信は会社に漏れますし、どのサイトにアクセスしているのかといったIPアドレス情報も漏れます。プライベートモードは完全なプライベートではないのです。

 

Braveには、これをさらに推し進めた超強力な「プライベートウィンドウ+Tor」を備えています。Torとは、ブラウザからWebサイトのサーバまでの間に、複数の中継するサーバを加えることで、発信元のIPアドレスを秘匿するという仕組みです。完全ではありませんが、政府機関やサービス事業者が、利用者のIPアドレスを取得して身元を突き止めるのを防ぐことができます。

匿名通信「Tor」はどういう仕組みなのか分かりやすく解説 - GIGAZINE

 

Torを使えるTorブラウザなどもありますが、Braveは標準でTor接続をサポートしています。これを使えば、IPアドレスといった痕跡も残すことなくサイトにアクセスできるようになるわけです。

 

デメリットは速度。Tor接続を行うと使い物にならないくらい遅くなります。そのため、普段から使うようなサービスではありません。それでも、身元のIPアドレスを晒して回るというのは、いってみればどこかのお店に行くたびに、自宅の住所を書き残していくようなもの。別にかまわない、という利便性重視の考え方がある一方で、信頼が置きにくいお店に行って住所を書くのはちょっと……という感触もあります。重要なのは、そんなときにIPアドレスを残さない手段を持っているかどうか。普段使っているブラウザで、簡単にIPアドレスを秘匿できるTor機能を利用できることには、そんな安心感があります。

ネットのパワーをユーザーに取り戻す

広告ブロッキング、トラッキングブロック、匿名性機能の提供といったBraveブラウザの機能は、言ってみれば現代のWebの商業主義へのアンチテーゼでもあります。当初のインターネットに抱いていた、誰もが自由に情報にアクセスできる、情報の民主化を実現するインターネットという思いは、いま、崩れようとしています。

 

Appleを除くGAFAを中心に、閲覧履歴といった個人情報はビジネスに活用されるようになっています。「それでサービスが便利になるのならいい」という思いがある一方で、「自分の意思決定をトラッキングとAI、そして広告によって歪められるのはいやだ」という思いもあります。

 

この思いを受け止めて製品に落とし込んでいる企業の1つはAppleです。Appleはユーザーの個人情報を使ったビジネスをしていない唯一の巨大IT企業であり、プライバシーを非常に大切にしています。 

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ハードウェアだけでなく、ソフトウェアでも、プライバシーを自分の手に取り戻すには、利用するものを厳選する必要があります。Braveブラウザは、そうした考え方を形にしたプロダクトの1つだと思っています。

 

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