FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

無料の請求書発行SaaS MISOCAとINVOYを試してみた

 法人はもちろん個人事業主でも、「請求書を送ってください」と言われることがあります。よくあるのはExcelのテンプレートで、それを印刷して郵送したり、PDF化してメールしたりするわけですが、入力や管理の手間を考えると、専用のサービスを使うのもよし。探してみました。

増えている請求書発行SaaS

昨今のWebサービスといえばSaaSです。そして、企業がバックオフィス業務で使うSaaSは、現在爆発的普及の途上にあります。ちょっと検索するだけで、請求書発行のSaaSも10個程度が見つかりました。

 

今回の希望は、容易に請求書を作成できて、管理が楽なSaaSです。そして大した数を発行するわけでもないので、無料で使えるSaaSしか選択肢にありません。

 

そこで見つけたのが、MISOCAとINVOYです。

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MISOCAは弥生会計の弥生が提供しているサービスで、月間5通まで無料で利用可能。また、利用できるのは1人までで、個人やぼくのような零細法人に向いています。

 

INVOYはオンラインファクタリングサービスを手掛けるスタートアップOLTAが、子会社を作って提供しているサービス。運営会社はFINUXですが、実態はOLTAです。住所も代表者も同じですし。現在のところ、月間5000枚以上か、発行額月間10億円以上が有料となります。

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両サービスができること

それぞれのサービスでできることは下記のとおりです。

  • 見積書の作成
  • 納品書の作成
  • 請求書の作成
  • 発注書の作成(INVOYのみ)
  • 領収書の作成(INVOYのみ)

MISOCAでは、作成した見積書から「発注書(注文書/注文請け書)」を作成できます。また、作成した請求書から「領収書」を作成できます。確かに、「見積書」→「注文請け書」→「納品書」→「請求書」→「領収書」という流れなので、フロー全体でいえばMISOCAは理にかなっています。ただ、シンプルに「発注書だけ作りたい」「領収書だけ作りたい」というニーズにはあまり向いていません。

 

そして同様のニーズが各所からあったのか、領収書だけを作成する「領収書.net」というサービスがMISOCAの姉妹サービスとして提供されています。

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MISOCAの良いところ

まずMISOCAで請求書を作成してみました。下記の要素を入力すれば自動的にPDFで請求書ができあがります。テンプレートは複数選べるし、作成した内容はデータとして保存されるので、大量に請求書を作った際の管理も簡単です。

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MISOCAが秀逸なのは、取引先の検索です。なんと、社名を入力して「国税庁 法人情報データベースから検索して自動入力する」を押すと、正式社名と法人番号、郵便番号と住所を自動的に入力してくれるのです。これは便利!

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こうした取引先データベースでよくあるのは、入力した社名が微妙に異なっていて、同じ会社なのに別の会社として登録されてしまうことです。ところが、このように法人番号をキーにすれば、カンタンに名寄せができるし、住所をミスることもありません。まぁ支社とかを宛先にする場合は修正することにはなりますが、小規模法人の場合は十分に役立ってくれます。

 

請求書だけに、振込先口座も3つまで登録できます。ロゴや印影も登録できますが、印鑑という文化におもねるのもいやなので、こちらは登録しませんでした。

INVOYの良いところ

一方のINVOYは、月間5枚までのMISOCAと違って実質無制限で請求書を作成できるのが最大のメリットです。入力する内容は、INVOYもMISOCAとだいたい同じ。ただ、UI的にはMISOCAのほうがこなれている印象です。

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例えば、MISOCAでは、請求書作成の画面から振込先を入力して基本設定として保存できますが、INVOYは別途、「自社情報の編集」メニューで登録して、請求書作成画面から呼び出す形です。

 

また、「カンタン入力機能」という、メールのフッタ情報を解析して住所氏名などを自動で入力してくれるという機能があるのですが、こちらがまったく動作しません。使っているユーザーはいないのかな? 全体として、スタートアップが片手間に作ったプロダクトの印象があって、どうも本体のエースが手掛けている感じがしません。いずれ改善されるのかもしれませんが、

 

ただ、最初に書いたように発注書や領収書を単独で作成でき、それをデータとして一覧管理できるのはちょっと魅力。MISOCAはこの点が惜しい感じです。

しばらくはMISOCAを使ってみる

 というわけで、月間5枚という制限はあるものの、しばらくはMISOCAを使ってみようと思っています。一つ上の有料プランは、月間15枚まで作成可能で、年間8000円。ちょっとこの価格は割に合わないな? と思うのですが、MISOCAは弥生グループのプロダクトで、弥生会計とデータ連携させることができます。つまりは、メインの会計ソフトに弥生会計を使っている人にとっては、請求書などがそのまま連携するメリットに年8000円払うということなのでしょう。

 

無償利用できる2製品を軽く試してみましたが、この請求書SaaS、まだまだ発展の余地がありそうです。