FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

楽天グループPOの攻略法 そこそこ全力トライ

楽天グループが増資を行います。調達規模は3300億円。時価総額1兆円の楽天グループにとって、この規模は大きく、1株の価値は単純計算で75%程度に希薄化する形です。

 

とはいえ3〜5%ディスカウントは儲けのチャンス。今回はほぼ全力で望む姿勢で進めています。ブックビルディング(BB)はすでに始まっており、本日5月23日がいくつかの証券会社ではBB申告最終日。状況をまとめておきます。

増資の状況

まずはざっくりとした増資の状況から。発行済み株式数の34%に当たる新株を発行し、約15%を三木谷氏の資産管理会社やサイバーエージェント、東急などに割り当てます(第三者割当増資)。公募増資のほうは、国内と海外で半分ずつ。だいたい、1440億円ずつな感じです。


増資の適時開示文書を「ChatPDF」に読み込ませて要約させてみました。こういう長い文書を読むときの最初の一歩としてはけっこう便利ですが、うーん。あんまり意味のあることが書いてありませんというニュアンスですね。

以下は、本PDFファイルの全体を構造化された文書にまとめたものです。1000文字以内に収めるように心がけました。

本PDFファイルは、楽天株式会社が新株式発行を行うことを発表する記者発表文です。このPDFファイルでは、新株式発行の目的や内容、支出予定時期、充当状況などが記載されています。また、投資勧誘や証券の募集を目的として作成されたものではないことが明記されています。

具体的には、新株式発行の目的は、モバイル事業の拡大や会員一人当たりの生涯価値(ライフタイムバリュー)の最大化、財務基盤の拡充及び並行第三者割当増資の各割当先との関係強化等であり、そのために310億円が第5世代移動通信システム(5G)に係る基地局設備に、250億円が4G及び5Gに共通する設備に充てられる予定であることが明記されています。

また、本件第三者割当増資の発行価格(払込金額)が発行決議日前日の株価を下回る可能性があること、国内一般募集及び海外一般募集のブックビルディングを適切に実施することが困難となる可能性があること、なども記載されています。

ただし、本PDFファイルには業績に与える影響については具体的な記載がなく、「該当事項はありません」との記載があります。また、前回調達資金の使途の変更についても「該当事項はありません」との記載があります。

最後に、本PDFファイルでは、投資を行う際には必ず当社が作成する新株式発行届出目論見書及びその訂正事項分をご覧いただくよう呼びかけています。また、本開示文書は米国における証券の募集を構成するものではなく、米国内での募集や販売はできないことが明記されています。

以上が、本PDFファイルの全体を構造化された文書にまとめた内容です。

ChatPDF増資の適時開示文書を読み込ませたもの

楽天グループの株価推移

では楽天グループの株価の推移です。楽天GはECと金融では業績好調。焦点はモバイル事業です。金食い虫のモバイル事業は20年4月に商用サービスをスタート。当初は大盤振る舞いで0円プランなども設け、契約者を増やします。株価も21年に1488円の高値を付けました。

しかし、基地局整備などにかかるコストはとてつもなく大きく、19年12月期からは赤字転落。直近の22年12月期は3728億円の赤字と、赤字額が大きくなっています。借りられるところからは借り、社債もたっぷりと発行して、郵政からも増資を受け、好調な金融子会社もみずほ証券に株式を一部売却したりIPOしたりと、取れる資金調達手段はなんでも行ってきました。

 

それでもお金が足りず、今回の大規模POにいたったわけです。PO発表の5月16日、株価はその後の希薄化を意識して下落。1日で707円から610円へと14%下落しました。

POのスキーム

今回のPOは、下記のシンジケートです。SBI証券が入っておらず、ネット証券では取扱が楽天証券だけなのは注意点かもしれません。またゴールドマン・サックス証券は配分がありません。

  • 主幹事 大和証券
  • 主幹事 みずほ証券
  • 主幹事 日興証券
  • 引受人 野村證券
  • 主幹事 ゴールドマン・サックス証券(配分なし)
  • 引受人 楽天証券
  • 主幹事 三菱UFJモルガンスタンレー証券

スケジュールはざっくり下記のようになっています(日興証券の例)。楽天証券だと、本日23日の23:50がBBの〆切ですね。

POの流れは次のようになります。

  1. 仮条件発表 5月16日
  2. BB期間 5月17日〜5月24日
  3. 価格決定 24〜29日 おそらく24日?
  4. 購入申込期間
  5. 抽選・当落決定
  6. 受け渡し 6月1〜6月6日予定
  7. 売却可能

BBへの参加が抽選権獲得になるので、買うかどうかはともかくBBに申し込まないことには始まりません。申し込んでおいて、あとからの辞退は可能です。注意点は、「BB申込時に価格を申告しますが、このときの申告よりも公募価格が高く決まった場合、抽選に進めない」ということです。

 

例えば、下記は楽天証券のBB申し込み画面ですが、5.0%を選んで、実際には4%ディスカウントで決まった場合は、抽選に進めないということです。そのため、何%でも買いたいということなら成行を選ぶことになります。

それから証券会社によってはBB時から資金が拘束されるところもありますので、そこは注意です。正確には「抽選日時の時点で応募した買付金額以上の買付余力が確認できないと、抽選対象外となります

今回のBB申し込み

というわけで、今回の申し込みです。全力で……とはいったものの、楽天証券では法人はIPO、POに参加できないのをすっかり忘れていました。そのため、法人資金を除いての参加です。手持ちの現金のうち、5月の優待クロス分もあるので、そこだけ残してBBに申し込んでみました。

  • みずほ 1,000株 
  • 野村 200株 
  • 日興 6,500株
  • 大和 3,200株
  • 楽天 10,000株
  • 楽天B 3,000株
  • 楽天C 3,000株
  • 計 26,900株

ちょっと全力には程遠いのですが、リスクも考えるとこのくらいかな。そのほかにSBIで両建てを一応作っています。売り禁になるので、売りポジションを建てられるようにです。

  • SBI 1600/1600

野村は最大200株しか申し込めないのが意外でした。店頭ならいくらでも申し込めるんでしょうね。楽天は一人あたり最大500万株とあって、逆に日和りました。もっと申し込んでも良かったのですが、うーん。

 

そんなわけで、今週中には決まるだろう価格と、その後の時合を注視しています。

 

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