11月1日の楽天SPU発表は、大衝撃でした。12月1日から大幅に変更になるのです。SPU最大還元率こそわずかに増加しましたが、それぞれの獲得上限ポイントが大幅に引き下げられ、ヘビーユーザーには大打撃。そして最も衝撃的だったのは楽天プレミアムカードの特典がなくなったことです。
ポイント+2%が消滅 プライオリティ・パスも回数制限
これまで楽天市場での買い物では、楽天プレミアムカードは特典として+2%還元が上乗せされていました。楽天カード基本分も含め3%還元。しかも月間ポイント獲得上限は15000ptと高額でした。
ところが、12月1日からは特典の+2%がなくなり、月間ポイント獲得上限も5000ptに引き下げられます。いってみれば、楽天プレミアムカードのポイント面でのメリットがまったくなくなるのです。
一応、スタンダード楽天カードのほうも、獲得上限が5000ptから1000ptに引き下げられるので、それに比べればプレミアムのほうが上限は5000ptと高い。でもそれって旧楽天カード並みになるということなので、年会費1万1000円も払う価値があるか? と思いますね。
さらに楽天プレミアムカードの業界随一の魅力だったラウンジサービス「プライオリティ・パス」も改悪です。これまで海外ラウンジの利用無制限だったのが、1月1日以降年5回までに変更になります。
解約するなら年会費返還
さすがにこれは不利益変更でしょう。例えば10月31日に楽天プレミアムカードに入会した人にとっては、年会費1万1000円だけ取られて内容が旧無料カード並というのは納得できるものではありません。この夏に入会したばかりの僕だって、納得できるものではありません。
というわけで、当たり前のことですが年会費返金も用意されています。カードを解約したりダウングレードした場合、併せて年会費の月割返還が可能です。といっても自動的にそうなるわけではなく、申込みが必要なのは注意です。
楽天e-Naviに上記のようなメッセージが来ていて、そこから手続きできます。概要は、次の通り。
- 申し込みは2024年1月8日まで
- 年会費返還は2024年2月下旬
- 返金額は2023年12月〜契約月までの月割金額
- 対象は楽天ブラックカード、楽天プレミアムカード
ぼくの場合、契約月が7月なので、11000円の8/12分、つまり7333円が返金される形になると思われます。下記のようなフォームに入力すれば申し込めます。
ヘビーユーザーには大打撃のようだけど
今回のSPU変更は、楽天プレミアムカードの価値低下と獲得上限金額の低下が2大改悪ポイントになります。特にヘビーユーザーにとって気になるのが獲得上限の低下です。
還元上限金額の低下は、例えば楽天モバイルの獲得上限が7000pt→2000ptに変わり、つまりこれまで23万円あまりの利用が可能だった(ポイントが獲得できた)のに、今後は5万円で上限に達するということを意味します。他にも楽天ひかりは、+1%/5000pt→+2%/1000ptとなり、利用額が50万円→5万円に変わったということです。
楽天市場で仕入れを行っていたようなヘビーユーザーにとっては、これは大改悪といえるでしょう。しかし逆に月に5万円くらいしか買わないようなライトユーザーにとっては、かえって還元率アップの好影響のほうがあるともいえます。還元率について見ると、減少したのは楽天銀行+楽天カードが+1%→+0.5%になったくらいで、あとは通信系でアップしているからです。
つまり楽天モバイルや楽天ひかりのユーザーで、かつ月間5万円までしか買い物しないライトユーザーなら、還元額はアップしたともいえます。5万円買い物時は、下記のように変わるからです。
- 楽天モバイル 1500pt→2000pt
- 楽天ひかり 500pt→1000pt
- 合計 2000pt→3000pt
一方月間10万円買い物すると見え方は変わります。
- 楽天モバイル 3000pt→2000pt
- 楽天ひかり 1000pt→1000pt
- 合計 4000pt→3000pt
また楽天カード特典や楽天トラベルなどは、利用10万円が上限となっており、いずれもヘビーユーザーが割を食う変更になっています。
じゃあライトユーザーに振ったのかというと、楽天ブックスなどはこれまで1000円以上購入が条件だったのが3000円以上に増えており、ターゲットがチグハグな気もしますが。
解約方向で楽天経済圏から少し距離を置く
これらの内容を踏まえて、ぼくの結論は楽天プレミアムカードは解約です。そもそも年会費1万1000円を+2%のポイントアップで取り戻そうとしたら、月間50418円の利用が必要でした。プレミアムカードはクレカ積立の還元率が0.5%アップするので、その分が3000pt。ブレークイーブン利用額を計算すると月間36667円でした。
ところが、+2%ポイントアップが消えたことで、ポイント的なメリットはクレカ積立の+0.5%だけになります。金額にして3000pt。これで1万1000円の年会費を正当化するのは難しいです。
直近は年間20万ptを超えるポイントを獲得していたそこそこの楽天経済圏ユーザーだったのですが、正直、今回のSPU変更は楽天経済圏から少し距離を置くきっかけになったという感じです。