FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

Kyashから、ANA PayやIDARE、B/43などへのチャージが終了 3月21日まで

各種プリペイドサービスへのチャージに経由するハブ的サービスだったKyashで、衝撃です。3月21日朝10時を最後に、ANA PAY / IDARE / VANDLE CARD / B/43 / MIXI VISAへのチャージを終了することが発表されました。

Kyash経由ルートの多くが閉鎖

Kyashは、さまざまなプリペイドサービスへのチャージに利用できるのが特徴で、そのままではポイントがつかない場合にKyashを経由することで還元を受けたり、ブランドをVisaに変換したりと便利な利用が可能でした。

 

また一応利用5万円まで、0.2%=100円が得られるというメリットもありました。

 

それらが3月21日を最後に利用できなくなります。

 

例えば、Kyash→ANA Pay→TOYOTA Wallet→Suica/PASMOルートとか、Kyash→ANA Pay→Edy→楽天キャッシュルードなどがそうですね。3月末にTOYOTA Walletもポイント還元を終了するので、重要な橋が2つとも崩れ落ちた形です。

www.kuzyofire.com

Kyashは何を目指すのか?

改めてチャージが終了氏てみると、いかにKyashが重要なハブだったのかが分かります。このニュースがあってから、今後どうすればいいのか頭を回転させていますので、春のクレカ高還元ルートについてはもうしばらくお待ち下さい。

 

今日は、このKyashというサービスがどこへ行こうとしているのかを考えてみます。

 

もともとKyashはプリペイドカードサービスとして始まり、常時2%還元という高還元をウリにしていました。他のクレカからチャージしてポイントをゲットして、Kyashを使えばさらに還元があるということで、ポイント二重取りなどの嚆矢となったカードです。

 

しかし他のカードからチャージする時点で決済手数料をKyashが負担しているのに、利用時のも2%を還元するなんてサステイナブルなわけがありません。まぁ受け取るほうもマーケティング費用だろうと踏んでいましたが、案の定、どんどん改悪が続き、現在は還元率0.2%、還元上限は100円/月と、「まだ還元はありますよ」とエクスキューズ的なところまで減少しました。

 

ではKyashがどこを目指したのかというと、チャレンジャーバンクです。資金移動業のライセンスを取得し、銀行からのチャージ、銀行への出金を可能にしました。資金移動業には本人確認=KYCが必要なので、さかんに本人確認を促していました。

 

資金移動業は非銀行が銀行的なビジネスをやるためのもので、Kyashはそこを目指そうとしたわけです。例えばオリンピックのボランティアの交通費(という名の報酬)受取口座サービスを提供したり、ギグワーカーの報酬受取りのプラットフォームとなったりと、動きの遅い銀行にはできないスタートアップらしいサービスを提供してきました。

 

ただ銀行はそうしたリテールの送金サービスなどで儲けているかというとそうではありません。というか小口の決済や送金は逆にお荷物で、貸付とかが収益のメインなわけです。カードローンとかですね。

 

そこでプリペイドカードにチャージする金額をBNPLで貸し付ける手法を取って利益を出していたのがBUNDLEカードのカンム。CNPL=チャージナウペイレイターという仕組みは、貸金に当たらずどんな加盟店でも決済できるサービスを提供するという、トリッキーでアーティスティックなサービスでした。

 

一方で、家計簿を強化して支出管理に力を入れ、顧客に月額課金しようというのがB/43とかの方向です。Kyashも家計簿は頑張っていて、ちょっとその目を残しているように見えます。

 

またKyashが最近始めたのが「Kyashリワード」です。これは決済に応じてポイントとは別に「Kyashコイン」を付与し、これを原資に物品などの抽選に参加できるもの。決済しなくても毎日コインが付与されます。アイデアとしては面白く、アプリを再訪率を高める誘引力はありますね。でもこのサービスがあるから決済を行うかというと微妙。

 

さて、そんなわけで、「お得なカード」として始まったKyashですが、相変わらず迷走中。あ、そういえば「IDARE」に似た残高に利子(的なもの)を付けるサービスを発表して、開始直前に取りやめるということもありましたね。

 

そんなわけで、新たな取り組みを次々打ち出すKyashに期待しつつも、もう今後はお得を前面に出したサービスはやらないだろうなぁという所感です。UIUXの作りにかけては、キャッシュレス系のサービスの中でピカイチだと評価しているので、今後も頑張ってほしいのですが。

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