FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

手を出せない波乱相場 最後に笑うのは……

それにしても、凄まじい相場です。過去1年の最高値から20%以上下落したとき「弱気相場」というらしいですが、ダウは最高値の2万9551ドルから2万3851ドルまで下げ、ほぼ20%ダウンです。

 

ロバート・シラー教授は、

株式市場の「調整」、「弱気相場」という言葉は、その言葉自体が自己実現的な予言となりうると言うのだ。

弱気相場の定義が20%下落である本当のワケ:ロバート・シラー – The Financial Pointer®

と言っています。ここから「弱気相場だから」ということで、さらに一層の下げもあるのでしょう。

大物トレーダーも続々損失

今回は株価だけでなく、原油も30ドル切りの大幅安、通貨も円高のフラッシュ・クラッシュ、そして金も暗号資産も上がったかと思ったら下げました。債券さえ、急上昇しかと思えば急落です。VIXも50ドル超えで乱高下。いやはやすごいですね。

 

大物トレーダーも、続々損失を出しています。今回ばかりは、10年選手でも想定通りに行っていない。なかなか難しい相場です。

 

ぼくも、上がりきったと踏んだVIXショートでロスカットしました。どうにもならない感じです。。今後でいうと、社債市場に不穏な空気が流れています。これがデフォルトしてくると、もはや金融危機ですね。

レバレッジを避けて耐え忍ぶ

 こうした相場だと、いろいろな投資のアイデアが浮かびます。

  • 50ドル超えのVIXなんて、ロスカットされないように耐え続ければショートで大きな利益が出るはず
  • デルタヘッジしたポジティブガンマとか、チャンスでは?
  • 現物を持ち続けるなら、カバードコールはATMにならないだろう

でもね、これらはいずれも危険ですね。きっと。こうした投資はトレードであり、トレードは期待値がマイナスの取り組みです。そして、不安に煽られた相場では、ファンダメンタルズに基づかないで価格が動き、人々の心理読みが中心になります。

 

そんな中では、豊富な資金と群集心理のよみに長けた大手トレーダーに打ち勝つことなんてできません。素人はやけどします。

生き残るのに必要なのは退場しないこと

ロスカットですべてを失う可能性のあるレバレッジ系は本当に危険ですね。個別株も、ものによっては倒産の可能性だってあります。あのボーイングだって、CDS価格が跳ね上がりました。CDSは、倒産したときにお金がもらえる保険のような商品。つまりは倒産確率がグングン上がったということです。

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BOEING (BA) 3-Year Credit Default Swaps | Free Historical Prices | BOEING CDS

しっかり分散したETFなどに資産を留め、この相場で一儲けしようなんて思わないこと。それがトレーダーではない人にとって重要なことでしょう。

最後に勝つのは長期投資家

そして言うまでもなく、最後に勝つのは長期投資家です。なんだかんだいっても、まだ株価の下落は20%程度。先日、株価が60%下落した夢を見たのですが、いちおう心は「ふーん」という感じでした。夢にまで出るということは、実際はかなり参っているということですが、夢の中とはいえ、それほど動揺しなかったのは救いです。

 

経済が崩壊しない限り、広く分散された現物の価値は残ります。もしかしたらここから世界的な不況に突入するかもしれませんが、それでも3年、5年、10年というスパンで見れば、株価は戻ってくるでしょう。そういうものです。

 

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今が70代とか80代の方は、当然キャッシュ比率をかなり上げていることと思います。逆に、30代、40代ならば、20年後、30年後に株価が最高値を再びつければいいのです。それまでにジワジワと買っていきましょう。

 

いったんは、そろそろ買いかとも思ったのですが、少なくともVIXが20ドルくらいまで落ち着くまで、追加買いも控えようと思っています。4月以降なのか5月以降なのか分かりませんが。

 

それまで、どの銘柄やセクターがファンダメンタルズに比べて売り込まれているのか、じっくりチェックしていきたいと思っています。

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