日常的に自転車に乗っていますが、気になるのが事故のときの保険です。自分のケガや自転車の破損はまぁ貯金でどうにでもなるのですが、人にケガをさせてしまったときは大変なことになります。そこで保険を考えるのですが、けっこうな値段がするんですね。
いくつか調べて分かったのは、自宅にかける火災保険の中には、自転車保険が含まれているというものがあるということ。ぼくは、日新火災海上保険の「お部屋を借りるときの保険」を選んでいます。
1億円近くなる自転車事故
医療保険や生命保険については、貯金で対応できるなら入る必要がないというのが僕のスタンスです(いろいろな考え方があります)。一方で、貯金で対応しきれない出来事については、保険をうまく活用する必要があります。代表例が、自動車事故ですね。人をひいてしまったら軽く1億、2億の賠償となるわけで、これは保険でカバーするしかありません。
同様に最近危険が増えているのが自転車事故です。この額になると、保険に入っていないのは大きなリスクです。
これを踏まえて、各地自体は自転車保険加入の義務化を始めています。東京都でも2020年の4月から義務化されました。もっとも、義務といっても罰則規定はないので、入らないから罰金みたいなことはないのですが。
単体ではけっこう高い自転車保険
じゃあ自転車保険に入るか、と思って調べてみても、これがけっこう高い保険料なんですね。
- LINEほけん「自転車ライフ安心保険」 1億円 100円/月
- 全日本交通安全協会「サイクル安心保険」(プランA) 1億円 103円/月
- 楽天損保「サイクルアシスト」(基本タイプ) 1億円 250円/月
- JCB「JCBトッピング保険」(自転車プラン) 1億円 280円/月
- 総合保険センター「自転車の責任保険」 1億円 300円/月
- セブンイレブン「自転車向け保険」(お1人様プラン) 3億円 333円/月
- ZuttoRide「CycleCall」(プランM) 1億円 359円/月
- au損保「自転車向け保険 Bycle」(シルバー) 3億円 590円/月
これらの保険のポイントは、事故の相手方に払う賠償金を対象とした「個人賠償保証」の金額がいくらがポイントです。多くは1億円が上限で、過去の判例を見ても、まぁ1億円あれば足りると考えられます。また、示談交渉がついているかは大事ですが、上に挙げたものはどれもついています。
ではなぜこんなに価格が違うかというと、自転車事故で自分がケガをしたときの保障があるかどうかが大きいですね。低価格なものは付いてない場合が多いですが、LINEほけんのものは、入院月額2000円も付いており、がんばっています。
また、多くの場合、同居の家族が同時に対象になります。配偶者や子供が自転車事故を起こしても、保障が効くわけです。一応ここもチェックが必要です。
また、個人賠償の範囲が、自転車のみか、そのほかも対象か? も保険によって違います。自転車以外でも、モノを壊してしまう場合はあるわけで、その時使えるのはうれしいですね。
まとめると、下記がチェックすべきポイントです。
- 賠償責任額 1億円〜
- 家族も対象になるかどうか
- 自転車事故以外も対象になるかどうか
- 自分の死亡・入院・手術保障が付いているか
ただいずれにしても、最低でも年間で1200円以上かかるのが単体の自転車保険です。
いわゆる火災保険の「家財総合保険」には個人賠償責任が付いている
単体で入ると年間1200円超のコストがかかる自転車保険ですが、他の保険の特約として自転車保険を付けられる場合があります。自動車保険に対する特約が有名ですね。ただ、特約のほうがお得かというと、実はそうでもなく、単体でLINEほけんなどに入ったほうが安い場合もあります。
そこで注目なのが、自宅につける火災保険です。火災保険というと、火事になったときに保障されるイメージが強いのですが、いまはほとんど「家財総合保険」となっており、火災以外に、さまざまな出来事に対して保障されるものが多くなっています。
部屋を借りている場合は、大家から「保険に入ってください」と言われると思いますし、持ち家の場合も火災保険には入りますよね。こうした家財総合保険の中には、自転車も対象の個人賠償責任がセットになっているものがあるのです。
ぼくが入っているのは、日新火災の「お部屋を借りるときの保険」です。
自転車事故による賠償がもちろん対象で、上限は1億円。また家族の事故も対象です。示談交渉も付いています。自分のケガに対する保障はありませんが、付けばその分保険金が上がるので、ないほうがいいというのがぼくのスタンスです。
「お部屋を借りるときの保険」の保険料
「お部屋を借りるときの保険」の保険料の計算は、実は自分の「家財の損害」をどこまで対象にするかで決まります。大家に対する保障である「借家人賠償責任」や「個人賠償責任」などは一律設定です。
家財の損害というのは、火災、落雷、盗難、水濡れなどで、持ち物が壊れたりなくなったりした場合の損害です。自動車は対象外で、屋外にあるときの損害も対象外という点には注意です。現金、貴金属や有価証券は対象外。逆にいえば、屋内保管の自転車が盗まれたときは、どうやら対象ですね。
こう見ると、対象になりそうな高額な家財は、パソコン、カメラくらいでしょうか。火災で持ち物が全焼してしまったら、白物家電や衣服なども壊滅ですが、それを保障したいかどうかはお好みですね。
さて保険料です。ずばり、家財保険金額を100万円に抑えれば、個人賠償1億円が付いて、年間4000円です。これはなかなかお安くないですか?
盗難にあってPCとカメラなどが軒並み盗まれても、ぼくの場合、損害額は100万円は超えません。火事で全焼してしまった場合は諦めるという感じです。支払いはクレジットカードで行え、引っ越しした場合も再加入不要というのもいいところです。
というわけで、こちらの保険に数年前から加入しています。直近の家財保険を調べ直していないので、もしかしたらもっとリーゾナブルなものが出てきているかもしれません。セゾン自動車火災保険の「じぶんでえらべる火災保険」が、日新火災「お部屋を借りるときの保険」の比較対象によく挙げられますが、現在サービス改定のために2020年秋まで新規取り扱いを見合わせているようですね。