8月の優待クロスは20銘柄だけ行いましたが、最終日前日に「そうだ!制度クロスしよう」と思い立って、コジマとビックカメラについて突撃してみました。
コジマ 3000✕2、ビックカメラ 500✕2
制度で突撃したのはコジマが3000株✕2、ビックカメラは400株✕2です。ビックカメラについては一般で100✕2クロス済だったので、制度信用で追加した形です。
さて、では制度クロスの最大の賭けである逆日歩はどれだけついたでしょうか?
- コジマ 4.1円 100株あたり410円 (MAXは480円)
- ビックカメラ 0.55円 100株あたり55円(MAXは960円)
ビックカメラは成功、コジマはMAXにそこそこ近く、微妙な数字でしょうか。
コジマ優待1000株で1000円✕5枚
改めてコジマの優待です。100株で1000円券1枚ですが、1000株だと5000円分、3000株だと1万5000円分になります。コジマ電気だけでなく、グループのビックカメラ、ソフマップなどでも使えるので、使い勝手のいい優待です。
ビックカメラ500株で2000円分
ビックカメラのほうは、100株で1000円分ですが、これを500株にまで増やすと2000円分になります。
差し引きの計算
では果たして実りある制度クロスだったのか計算してみます。27日朝の寄り付き時点での株価は564円。1000株で56万4000円です。日興証券は信用売買手数料ゼロなので、貸株料と逆日歩がコストです。制度信用売は貸株料が1.15%なので、両端入れの2日間で35.5円。
また買いのほうは制度信用買いから現引きなので、同じく信用金利が2.5%→77.2円となる計算です。このように、ざっくり4213円が1000株あたりでかかる計算です。
- 逆日歩 410円✕10
- 貸株料 35.5円
- 信用金利 77.2円
- 合計 4213円
一方で収入は? というと、1000株で5000円分の優待商品券が一つ。それから、受け取る配当金と、支払う配当調整額の差が、12.2%あって、これが収益になります。コジマの配当は1株あたり10円の予想で、1000株なら1万円。その12.2%ということは、1220円が差し引き得られることになります。
- 配当差額 1220円
- 優待商品券 5000円(4000円)
- 合計 6220円(5220円)
カッコ内は、優待商品券の実質価値は8割程度と考えて修正したもの。まぁこれを入れても次のような利益になります。
- 利益 2007円(1007円)
ではビックカメラのほうはどうでしょうか。27日寄り付き株価は1191円。500株あたりを計算すると、貸株料は37.5円、信用金利が81.5円。逆日歩が275円。合計して、394円。
一方で収入は、追加分の優待商品券1000円と配当5円✕500株で305円。8掛けして1105円。こちらもだいたい711円見込みの利益となりました。
際どいながら利益
いやはや、コジマは6000株クロスしたので、上記の6倍、6000〜1万2000円の利益、ビックカメラは1500円程度の利益と、なんとかうまくいったようです。
このところ優待クロスは一般信用売り在庫の取り合いとなっており、しかも取得期間が長期化しています。取れないと諦めていた銘柄も多いのですが、ある程度計算すれば、制度信用もいけるかんじですね。ただし逆日歩リスクを抱えてまで優待クロスをするのなら、普通にトレードしたほうが利益が出るという考え方もあります。なかなか優待クロスは奥が深いものです。