Revolutがついに国内でもメタルカードの発行を開始しました。月額1980円の費用が掛かる代わりに、常時1%のキャッシュバック。しかも3月末までは、5%キャッシュバックのキャンペーン中です。この攻略法を考えてみます。
Visaブランドのメタルカード
プレミアムクレジットカードの象徴となってきたメタルカードは、現在下記がラインナップされています。
- アメックスゴールドビジネス 年会費3万6300円
- ラグジュアリーカード 年会費5万5000円〜66万円
- ダイナースプレミアム 年会費14万3000円
- アメックスプラチナ 年会費14万3000円
- アメックスセンチュリオン 年会費38万5000円
- ダイナースロイヤルプレミアム 年会費55万円
今回のRevolutのメタルカードは年会費わずか1万9800円(月払いだと1980円)と、格安で手に入るメタルカードとなります。
ただ、金属ってだけではちょっとメリットが薄いですね。ではどんなメリットがあるのでしょうか。外貨両替のコスト低減や海外含めたATM無料引き出し額の上限アップなどがありますが、やはり最大のメリットはキャッシュバック還元です。
通常1%還元、キャンペーンで5%還元
メタルカードのキャッシュバックは通常1%です。その対象は、下記のヘルプによると、他へのチャージ、金融サービス、ギャンブルサイト、プリペイドカード、ギフトカードへの支払いではキャッシュバックは獲得できないとされています。
まぁどこまで厳密にチェックしているかは疑問ですが、文字通りに読み取ると、下記はキャッシュバック対象外となるのでしょう。
- d払いやPayPayなどコード決済サービスへのひも付け利用
- モバイルSuicaなどへのチャージ
- Amazonギフト券などの購入
メタルキャッシュバックは、Revolutメタルのお客様のみに提供される機能です。キャンペーンで特に明記されていない限り、リアルまたはバーチャルのRevolutカードを使用した対象の支払いに対して、購入額の1%に相当するメタルキャッシュバックを獲得できます。
キャッシュバックは、対象となるカード支払いが完了すると、自動的にメインアカウントに入金されます。購入したばかりで、取引がまだ保留中の場合は、取引が完了するまでキャッシュバックされません。ホーム画面の[取引]で[すべて表示]をタップすると、取引の進捗状況を確認できます。
キャッシュバックは、支払通貨に関係なく、JPYで入金されます。JPY以外の通貨で購入した場合、購入時の有利な為替レートを使用して、キャッシュバックがJPYで計算されます。
1か月の請求サイクルで受け取ることができるメタルキャッシュバックの上限は5,000JPYです。現在の請求サイクルがいつ終了するかは、アプリで確認できます。
支払いが純粋な購入でない場合(他の電子ウォレット、銀行口座、金融サービス、取引プラットフォーム、ギャンブルサイト、特定のプリペイドカード、またはギフトカードへの支払いなど)、キャッシュバックは獲得できません。
ただし、入金方法には制約がないのがポイントです。Revolutは銀行口座からの入金以外に、他のクレジット(プリペイド含む)からのチャージが可能になっています。つまり還元率の高いカードからRevolutに入金して、Revolutで決済すれば、二重還元を受けられるわけです。
特に、現在は三井住友カードがXRP3%還元のキャンペーン中です。これは、チャージ利用も対象になるので、三井住友カードでRevolutにチャージして、通常0.5%+XRP3%+Revolutキャンペーン5%というのがすごく美味しそうです。
ざっくり試算
では、キャンペーンの5%還元と定常1%還元について、ざっくり試算してみましょう。
まずキャンペーン期間中は還元率5%で、月間上限5000円。そこから会費が1980円引かれるので、残った利益3020円は、利用金額に対して3.02%の利回りになります。これは悪くありません。最高レベルです。
しかし、キャンペーンが終了して1%還元になるとどうでしょうか。まず還元上限を受けられる50万円の支払いをした場合です。利益はキャンペーン中と同じですが、利用額が大きく増加するため利回りは0.6%に低下してしまいます。さらに毎月50万円の支払いをするのはあまり現実的ではありませんね。半分の25万円の支払いの場合、利益はわずか520円となり、利回りは0.21%に低下です。
つまりメタルカード所有に対して月間1980円の費用が見合うと考えるなら、一般的な高還元カードと同等(1%)の還元率。ただし、メタルの所有バリューを考えず、総合的なリターンをメインで考えると、キャンペーン期間中ならメリットあり、キャンペーンを過ぎたらメリットなしという感じです。
落とし穴の解約期間
と、これならメタル申し込みもありかも? と思ったのですが、落とし穴がありました。Revolutは解約にともなう違約金を設けているのです。余談ですが、こうした重要な項目がWebで確認できない(あるのかもしれないけど、見つけられない)のは、金融サービスとしては問題ですね。海外ものだから許されるわけではないように思います。
まとめるとこんな感じ
- 14日以内 サブスクリプション料金は払い戻し、メタルの発行手数料実費は請求
- 10カ月以内 違約金2カ月分
- 10カ月以降 違約金なし
なおメタルのキャンセルに伴う、カード費用と送料は手数料のページを確認せよ、とあるのですが「送料無料」という表記しかなくカード費用についての記載はありませんでした。
これを具体的な金額にするとこうなります。つまり、キャンペーン終了までメタルを利用すると、違約金含め9900円のコストがかかるということですね。
ではこの前提で、キャンペーン期限である3月末までメタルを利用し、その後違約金を払って解約する前提でシミュレーションしてみましょう。還元額は1月、2月、3月累計で1万5000円。違約金含めた会費を引くと利益は5100円で、利回りは1.7%です。
利用金額は30万円で、三井住友カードのXRP3%還元と組み合わせれば、5.2%までアップします。三井住友カードの還元上限に向けた利用上限枠は、積立除いて85万円あるので、ここで30万円Revolutにつぎ込むのは悪くありません。
課題
課題とリスクはどこにあるでしょうか。まず、メタルの還元上限は月間5000円でした。つまり、1月の還元を上限までもらうには、あと10日で10万円利用する必要があります。これは意外と重いですね。
また、3月31日にはメタルサブスクリプションを忘れずに終了する必要があります。忘れると、また1980円かかってしまいます。
あとは、これだけの手間をかけて利益5100円は割に合うのか? ということでしょうか。実は、メタルカードを持つのは始めてなので、5100円もらってさらにメタルカードも試せると思えば、このディールは悪くないと考えています。
しかし、Revolutのヘルプとかはなんとかならないですかね。日本語変だし、重要なことがアクセスしにくいところに書いてあるし、核心にいくと英語になってしまうこともあって、しかもそれが日本でのサービスにも適用なのかが分かりません。惜しいなぁ。
それから「メタルにアップグレード」は押した瞬間に申し込みになってしまうので、注意です。「本当ですか?」なんて確認メッセージは出てきません。申し込みしてしまうと、途中キャンセルでも先のようなコストがかかるので、お気を付けを。