FIer: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIerを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

相場下落で「資産運用を継続すべきか?」と思ったときに

株価の下落が続いています。そうなると、そこら中で出てくるのが「資産が減り続けるので売りたい」という叫びと、それに対する「長期投資なんだから売るなんてもったいない」「安い今こそ買うべきだ」という反応です。さて、どう考えるのが良いのでしょうか。

正論

「株価が下落し続けているのでつみたてNISAを売りたい」。こんなことをTwitterとかでつぶやけば、そこに返ってくるのは「長期投資なんだから売っちゃダメ」「せっかくの優遇税制を無駄にする?」「下落局面で安く仕込めるのが積立の威力」「長期的には株式市場は上昇する」といった正論の数々です。

 

まったくもって正論です。真面目な話、ぼくでもそういいます。当然自分でも売るなんて考えませんし、10年後を見据えて投資はするものだ、と言います。

選民思想

一方で、こんなアドバイスも聞いたことがあります。「売りたくなったのなら、売ったほうがいいよ」。

 

これはどういうことかというと、こんな数パーセント程度の調整というべき下落で、あたふたして「売ったほうが良いのかな?」と思うような人は、そもそも投資に向いていないというのです。投資にはリスクがつきもの。ただし、リスクを受け入れられる人とそうでない人がいる。申し訳ないけど、これくらいのリスクで夜も眠れなくなって、Twitterで「どうしよう?」っていうようなメンタルの人は、投資なんてやめて、全額預金にしておいたほうが幸せに暮らせるはず――。

 

これをその通りだと思う人もいるでしょう。でも、リスクに敏感な人は投資なんてするなというのは、僕は誤った選民思想だと感じました。

リスクが気にならないよう、分離する

誰しも、自分の資産が減っていくのを見るのは辛いものです。長期投資は減少することもある……と理屈で分かっていても、必死で貯めてきた資産がみるみるうちに溶けていくのを、平常でいられる人は普通いません。

 

ではどうするか? 資産が減っていくことが見えないようにすればいいのです。

 

例えば、自宅を購入した人は、地価が下落したときに夜眠れなくなったりするでしょうか? 特に売却するつもりもないのに「5000万円で買ったマンションが、いま3000万円で売買されている!」と悩み、「早く売ってしまわなければ!」と思うでしょうか。これは、市場価格の情報がそんなに簡単には入ってこない、流動性が低くかつ自分で住んでいるので売ること自体のハードルが高い、というのが理由です。

 

でも、株式とかの金融資産の長期投資だって、同じなんです。例えば、Appleの株式を100株持っていたとします。これは株価がどうなろうと、Appleの100株です。事業が悪化したとかならともかく、継続的に配当も増えているし、引き続きiPhoneも好調です。世界をリードするIT企業です。いつの日か売ることもあるとは思いますが、何も安いタイミングで売る必要はないわけです。

 

そのために、まずは株価が目に触れないことが重要です。ポートフォリオの評価額なんてチェックするのは百害あって一利なし。ぼくは趣味的に1ヶ月に1回チェックしていますが、長期投資家なら1年に1回で十分なのです。

 

さらに、簡単に売却できてしまうことがいけません。長期保有する金融商品は、できる限り流動性を下げて、売るのは一騒動だ……というくらい面倒にしておく必要があります。例えば、NISAで保有するのも一案です。非課税枠が減ってしまうと思えば、そうそう売却することは躊躇しそうです。

 

投資信託を買って、忘れてしまうのも一案です。いっそのことパスワードを処分してしまい、評価額を見れなく売却をできなくしてしまってもいいかも。いざとなればパスワード再発行ですが、それまでは上がっているのか下がっているのかも分からなくなります。

 

フィデリティの調査で古からいわれるように、投資パフォーマンスが高いのは、1位死んでしまった人、2位投資しているのを忘れていた人 なわけです。

忘れてしまうツールが足りていない

こういう観点で見ると、既存の証券会社のサービスは、リアルタイムに株価情報などを提供することに特化しているように思います。もちろん、株価情報を元にしてトレードで利益を出す投資家もいるので、これが不要だとはいいません。でも、長期投資家に向けては、含み益がどうとか含み損がどうとか、年間パフォーマンスがどうとか、そんなのは極論どうでもいいのです。

 

別の観点でいえば、証券会社が株価情報や市況ニュースを提供するのはビジネス上の理由もあります。それは価格が下がっていることを顧客に伝えれば、不安になって売りたくなるし、価格が上がっていることを伝えれば、買い増しや、利益確定売りをしたくなるからです。それはそのまま売買手数料の獲得につながります。

 

価格が動いていることを伝えて売買を煽るのは、証券会社のビジネスにとって重要なツールだというわけです。

 

逆にいえば、長期でリターンを目指す投資家は、価格を見る必要はありません。それこそ証券会社の思うつぼです。価格を見なければ、不安になることもありませんし、無駄な売買も不要です。いかに忘れるための環境を用意するか。特に現在のような値動きが激しい時期においては、これこそが重要になるのです。

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