Pixel6を下取りに出すと6万1500円引きになるということで、まだまだ新しいPixel6を実質無料でPiexel7に交換することにしました。ところがここでトラブルです。クレカ(正確にはブランドプリペイド)で二重引き落としが起きました。
起きたこと
今回Pixel7の決済に使ったのはKyashです。KyashはいわゆるプリペイドVisaカードで、必要な分だけチャージして、クレジットカードとして番号を入力して使います。プリペイドカードなので、「注文」ボタンを押した途端、代金である8万2500円が引き落とされました。
ところが、その8日後、Googleから「ご注文は保留中です」というメールが届きます。どうやら、登録した支払い方法は残高不足で利用できません、ということのよう。
あれ? だってもう支払い済みだよ? 残高不足とか関係なくない?
カードの仕組みのおさらい
いったい何が起きたのでしょうか。まずクレジットカードの仕組みの確認からです。ECに限らずカードを利用しようとすると、加盟店(ショップ)からカード会社にオーソリが送られます。
このオーソリは、カードが不正利用されたものでないか(利用者から停止依頼が来ていないか)、限度額を超えていないかなどを確認するものです。クレジットカードの場合、オーソリを通ったら決済が行われ、その後、売上確定の電文がカード会社に送られます。この電文を集計して、カード会社は利用明細を作り、締めの後、銀行口座から引き落とすわけです*1。
引き落としの仕組み - Visaデビットカード - PayPay銀行
これがデビットやプリペイドの場合、オーソリ電文が来た時点で残高から引き落としが入ります。与信限度額は残高とイコールなので、実際に引き落とせればオーソリOKという判断をしているようです。
また、一部のショップではカード番号を入力すると、何も買っていないのに10円、50円、100円などが引き落とされる場合があります。これはカード番号の有効性確認と呼ばれるもので、そのカードが本当に使えるのか、少額を引き落として確認しています。この引き落としは後にショップが返金処理を行って返ってきますし、返金処理がなくても60日後には返金される仕組みです。
さてこの仕組は特定の注文の場合に、大きな問題を引き起こします。ぼくが今回遭遇したのもこれです。
デビット/プリペイドは二重引き落としされる
カード決済は、実はオーソリを複数行う場合があります。1つは注文後に購入金額が変更になった場合。そして2つ目が、予約商品の購入です。
購入金額が変更になった場合、新たな金額で再度オーソリがかかります。クレジットカードならそれで問題ないのですが、デビット/プリペイドの場合、オーソリで引き落としが走るので、二重引き落としになってしまいます。本来、変更時はショップが元のオーソリ分を返金しなくてはならないのですが、それが遅れると、その間二重引き落とし状態になります。またショップが返金処理をしない場合、約60日*2でカード会社から返金処理が走るようです。
予約商品の場合、予約時と商品発送時の2回、オーソリがかかります。つまり、一時的に2回引き落とされてしまうわけです。もちろん、約60日後には1回目のオーソリ分は返金されますが、60日間も資金がロックされるのはいい話ではありません。
さて、今回のPixel7で起きたのが、まさに予約商品のパターン。最初は何かトラブルかと思って慌てたのですが、なるべくしておきた二重引き落としなのでした。
予約注文はクレカで
この仕組みを覚えておけば、予約注文にはデビットやプリペイドを使ってはいけないことが分かります。クレジットカードなら、単に照会がかかるだけで済むのに、デビットやプリペイドには困ったものです。
今回のように高額な商品を予約する場合、8万2500円の2倍、16万5000円も現金が必要になるところでした。正確には、クレジットカードからチャージするので現金ではないのですが、取り消されて戻ってくる残高はプリペイド側までです。クレジットカードからチャージした分は、決して取り消しは行なえません。使う宛てのない高額残高がプリペイドに残ってしまうのです。
今回は、出荷時のオーソリのために新たに別のクレジットカードを登録しました。それで一応事なきを得たわけですが、おそらく60日後くらいにKyashに8万2500円が返金されてくるはずです。これはこれで困ったものです。
次回からは、予約注文は基本的にクレジットカードで決済すると誓いました。