FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

ビットコイン現物ETFに振り回されるクリプト市場

年初来で73%上昇しているビットコイン(BTC)ですが、そのボラティリティも激しいものです。直近一ヶ月は特に激しく乱高下しました。いまなにがBTC、ひいてはクリプトの価格を動かしているのかというと、どうやら現物ETFのようです。

絶好調ビットコイン

2023年のBTC価格は絶好調です。円安もあいまって一時は400万円に達し、年初からのリターンは100%を超えました。

一つには2024年春に予定されている半減期の影響もあるでしょう。それを材料として、買われているというものです。また、そうした構造的な動きを前提に、BTC投資信託を上場させるETFを巡る攻防もあります。

 

この一ヶ月のBTCとETHのチャートがこちら。ほぼクリプト全体に対する思惑とニュースで、同じように乱高下しました。

18日には、BTCは430万円近辺から一気に370万円へと15%近く下落しました。これは、マクロ経済的なニュースやSpaceX、TeslaによるBTC売却などの材料ではなく、デリバティブにおけるロングポジションが下落によって精算に追い込まれたことで下落のループが起きたのではないか? という説があります。

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ビットコイン現物ETFはどうなる?

そして8月30日にはBTCが急騰しました。こちらは、ビットコインETFを巡る裁判でSECが敗訴したニュースに反応したものです。 

 

以前も書いたように、ビットコインを投資信託などにくるむことで、セキュリティリスクや税制を気にすることなく、株式と同じように投資できるようになります。これが普及すれば、クリプトトレーダーだけでなく、一般投資家や機関投資家もクリプトに流入することが予想され、もしそれが実現すれば大きな価格上昇をもたらすと期待されています。

 

ところが、投資信託、先物ETF、現物ETFといくつか種類がある中で、米SECは「現物ETF」だけを頑なに認めてきませんでした。他国はすでに承認しているのに米国だけは申請を却下し続けてきたのです。

 

しかしここに来て、BlackRockやFidelityなど伝統的運用会社大手もBTC現物ETFの申請を出しており、すわ解禁か!?と話題になりました。

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BlackRockのETFの是非はまだこれからですが、ビットコイン投資信託を提供するグレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)は、その投信グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)のETFへの転換をSECに求めていましたが却下。それを不服として訴訟をしていましたが、裁判所はETF転換の申請却下を見直すよう命じる判決がなされたのです。

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ところが熱狂も一瞬でした。米SECは8月31日に、すげてのビットコイン現物ETFに関する申請に対する決定を10月まで延期することを発表しました。大手運用会社のBlackRockやFidelityなど7社あまりが現物ETFを申請していました。

 

裁判からの勝訴→現物ETFの承認というストーリーを描いていた市場は失望し、勝訴のニュースによる上げ幅をすべて戻すことになりました。

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というわけで、現在のBTCそしてクリプトは、ビットコイン現物ETFの承認がなされるかどうかに注目が集まっており、この情勢次第で価格が大きく動く状況にあります。ただし、ロングポジションが一掃されたことで、良いニュースが出ると価格上昇からのショートスクイーズの可能性も高まり、急激な上昇を見せるかもしれません。

 

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