FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

Poloniexで債務不履行。レンディング口座に影響。危機一髪

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仮想通貨のレンディングサービスを提供している大手仮想通貨取引所のPoliniexで債務不履行問題が起きたようです。

 

マージン口座におけるレンディングとは?

Poloniexでは証拠金取引口座(マージン口座)を提供しています。そこでは証拠金を元に借入によってレバレッジをかけたトレードが可能です。

 

国内の証券会社の場合、この借入は証券会社との相対が普通だと思いますが、Poliniexの場合、ユーザー同士で貸付する事ができるようになっています。これがレンディングです。

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www.kuzyofire.com

一時は年利30%とか100%とかの利回りが付くレンディングでしたが、貸し手の増大によって年利3%程度まで低下していました。

デフォルト発生 

ここで、事件が起きました。

マージントレードで事件が起きたのは5月26日だったそうですが、レンディング口座には特に変化は見られず、通常通りでした。しかし6月6日Poloniexが急にメンテナンスを行い、翌日6月7日に今回の債務不履行(デフォルト)事件について発表、それと同時にレンディング口座を持っている人の資産が一律で16.202%減らされたのです。

仮想通貨取引所ポロニエックス(Poloniex)で債務不履行、ビットコイン(BTC)資産が喪失! | CoinChoice

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レンディングで貸し出している人にとっては、これは起こり得るリスクでした。他人の証拠金取引に金を貸して、その相手が大損となり、返金されないというのですから。

 

でも、貸し出した先のアカウントがデフォルトしたら、その分について戻ってこないのだと理解していました。ところが、今回は全レンディング口座から一律にデフォルトの影響があったというのです。よくよく読むと、全レンディングはプールされて一括管理という立て付けのようです。

 危機一髪で逃れることができたが……

ぼくも長らくPoloniexでBTCのレンディングをしてきました。が幸いなことに、仮想通貨のリバランスのため売却しようと、Poloniexのレンディング口座から全額をGMOコインに移したところでした。5月28日のことです。まさに危機一髪でした。 

www.kuzyofire.com

 

やはり仮想通貨関連の規制の甘さはありますね。顧客の資産が保全されておらず、勝手に資金を奪われた印象です。

 

仮想通貨はポートフォリオに一部組み込むメリットがあると思い、保有しています。ただし、そのためには取引所に預けておくのではなく、自前のウォレットに保管しておくべきだと実感しました。

 

一方で、下記の画面のとおり、貸し手不安の広がりからか、貸出レートは急激に増加しています。日利で0.049%、年換算(Annual Rate)で17.9%にも達しています。今回のようなリスクがあることを前提とすれば、年利17.9%は相当な高利回りではあります。

 

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