3月に、配当狙いで東証ETF5銘柄を注文したという記事を書きました。それぞれ分配金は3%以上を期待して買ったのですが、さて5月の配当状況と、損益はどうだったでしょう?
全体では含み益だが新興国債券不振
まずは全体概況です。価格変動による損益は下記の通りでした。REITが日米含めて好調だったのに対し、新興国債券は不振。単体で2.8%もの下落です。ただし、それぞれ同額を5銘柄に当てましたので、合計すると0.48%の含み益となっています。
米国REITの貸株が3%に上昇
国内ETFの面白いところは、貸株に出せることです。ETFの多くは0.1%程度のリターンでしかありませんが、いつの間にか米国不動産に投資する1659は年換算3%の貸株利回りが提示されていました(楽天証券)。
どうやら6月10日から、楽天証券のボーナス銘柄になったようです。それまで0.1%でしたから一気に30倍です。この3%がいつまで続くかは分かりませんが、分配金並みの貸株料というのはなかなか美味しいですね。
配当はほぼ想定通り
この5銘柄の分配金タイミングは下記の通りです。3月に購入したので、4月分の配当は5月に入金、5月分の配当額も確定しています(近々入金)。
それぞれの結果は下記のようになりました。上振れ下振れありますが、概ね想定どおりです。それぞれ配当利回りは現在の株価で計算しています。そのため、米不動産へ投資する1659は値上がりのために配当利回りが悪化しています。が、その分を差し引いても配当がちょっと想定以下ですね。
改めてリスクを整理
配当狙いの投資は、年利で3〜4%くらいがターゲットになります。その割に、意外とリスクは小さくありません。確認しておきたいと思います。
まずハイイールド債【1497】は、信用不安が起きると一気に価格下落の可能性があります。1497は、米ETFのHYGに為替ヘッジをかけたものですが、リーマンショック時には実に20%もの下落を見せています。ただし為替ヘッジをかけているため、利回りは1%程度減少しますが、為替の影響は受けません。
【1566】の新興国債券は、現地通貨建てなので各国の為替影響を受けます。高利回りの通貨は、必然的にインフレ通貨でもあり、購買力平価に従って為替価格が調整されるという経済の法則でいえば、利回り分の為替下落が起きます。
もっとも、それは中長期でおきることで、本ETFでも上場した2012年からの騰落率(分配金込)は24.7%となっています。年平均3%程度のリターンはあった計算です。
【1659】は米国REIT、【1660】【2517】はJ-REITです。各国で好調なREITは、買われすぎて高値になっているという指摘もあります。ただ利回り3%は、価格が高すぎるというほどでもありませんね。
不動産の実需が崩れると分配金が減少し、価格も下落というシナリオですが、特にJ-REITの多くは商業不動産であり、契約期間も長いため、そうそう崩れることはなさそうです。