Tesla株を売却しました。172ドルで購入したのが3年半前の16年2月。売却価格は244.8ドルです。単純増加率でいうと、+41%ですが、年率複利で計算すると10.3%の利益でした。
期待と現実の狭間で
16年2月は、Teslaが普及車種となるModel 3を発表する2ヶ月前。常に資金繰りに苦しんできた同社ですが、このときも大きく売り込まれ、200ドルを大きく割っていたタイミングでした。
イーロン・マスクのビジョンへの共感と、Model 3への期待を込めて買ったのがこの株です。Model 3の発表会では本当にワクワクしたのを、いまでも覚えています。
その後の株価の推移はチャートの通り。17年には急上昇し一時400ドル近くまで上がりました。このときの含み益はけっこう大きなものがありました。
Model 3の期待で買い、事実で売るべきだったか?
しかしModel 3が発表されて納車が始まると、ずっと生産遅れに悩まされます。業績はそこまで悲惨ではありませんでしたが、大きく膨らんだ期待からか株価は伸び悩みました。
300ドル前後を行ったり来たりしたのち、19年からは売り込まれ再び200ドルを割ります。そこから少し戻してきたのが今のタイミングです。
株の格言では、噂で買って事実で売るというのがありますが、まさにTeslaもそうだったのかもしれません。
グロースからのポートフォリオ転換
この間、自分自身の環境にも変化がありました。18年にセミリタイアを決めたため、ポートフォリオの多くを占めていた米ハイテクグロース株を売り、現金やインカム重視に切り替えを進めてきました。
AmazonとFacebookの一部を売却したのは19年の春です。
Teslaについてはどうするか迷っていましたが、株価が引き続き落ち込んでいたため、様子を見ていました。長期的にはTeslaへの期待は変わらず、自動車業界の一角にポジションを占めると見ているのは変わりありません。
しかし、本日時点でTeslaの時価総額は420億ドル。GMは520億ドルです。うーん、自動車業界の再編が起こるにしてもGMに匹敵する評価額というのは、少々過剰評価です。これは期待が先行しすぎているなというは本音です。ちなみにUberは560億ドル。これも同様ですね。
経済動向については、1年程度でリセッション入りすることを想定しています。そのとき、最初に崩壊するのは過剰な期待に支えられたハイテク株でしょう。それを考えると、Tesla株がさらに上昇することは見込めない。そんな判断をしました。
資金の使いみちは高配当株
これでグロース株のポジションは、Amazon、Facebook、Googleとなりました。この3社については、落ち込みがあったとしても将来に向けた種がたくさんあり、伸び代が大きいと考えています。というわけで、ポジションは減らしましたが継続保有です。
Tesla売却資金については、市場の落ち込みタイミングを待って、米国高配当株への投資を考えています。