FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。投資歴20年以上。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

高配当は、配当控除を活用すればキャピタルゲインより節税できる

「高配当株といっても、業績見ないといけないんじゃない?」という記事を書きましたが、それでも高配当株ならではのメリットというものがあります。一般に、キャピタルゲインなら課税分を先送りして再投資できるけど、配当はその場で課税されるから損、と言われます。でも、うまく税制を活用すれば、逆にメリットになります。

税金を今払うか、後で払うか、ほとんど払わないか

企業の利益は、配当に使われたり、自社株買いとして株価上昇に使われたり、内部留保され事業投資をすることで株価上昇の原資になったりします。投資家からすれば、キャピタルゲインのために使われるか、インカムゲインとして支払われるかです。

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この時、株式系の税金は、次のような構造になります。

  • キャピタルゲイン 売却時に払う。そこまで課税先送り、再投資可能
  • インカムゲイン 配当受け取り時に払う。

一見すると、配当のほうが基本的に不利です。しかし日本の税制には、「配当控除」という素晴らしい制度があります。

総合課税を選択しさらに配当控除

配当などのインカムゲインについては、20.315%の源泉分離課税ではなく、確定申告時に総合課税を選び配当控除を受けることができます。

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これは思った以上に多くの人に適用になる制度で、配偶者控除の有無や扶養控除の状態にもよりますが、年収1300万円以下くらいまでは、配当控除を受けたほうが税率が低くなるのです。

 

注意点としては、下記の場合は配当控除が使えないということ。

  • 海外企業からの配当
  • 75%以上外貨建資産を組み入れた投資信託
  • J-REIT、インフラファンドなど、パススルー課税の銘柄

要するに、普通の国内企業で高配当銘柄が有利ということです。なるほど、震災までの東京電力がまさにこれに当てはまり、リタイアした人たちに人気だったのも頷けます。

セミリタイア時に有用な配当控除

さて、この制度を最も有効に使えるのはどんな人でしょう。それはもちろん給与収入がない、リタイア後の人やセミリタイアした人です。計算すると、課税所得330万円以下で、所得税は0%に、住民税は「申告不要」を選ぶことで5%にできます。

 

つまり、年収600〜800万(配偶者控除、扶養控除で変わる)ならば、課税所得は330万以下になり、配当の税率は5%まで下げられることになります。これは素晴らしい制度です。ここまで見ると、キャピタルゲインよりも高配当株から配当をもらうことの有利さを実感できます。

 

ただし気をつけたいのは、総合課税による社会保険料のアップです。総合課税を選択することで、国保や健康保険料が上がる可能性があるからです。ただし、これは給与所得者、いわゆるサラリーマンの場合は関係ありません。唯一影響があるのが、住宅ローン減税の適用除外になる可能性があることです(合計所得が2000万円超で適用除外)。

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つまり、年収600万円以下くらいに給料を抑えたセミリタイア組が、最も制度的に有利になります。さらに、給料を抑えて「住民税非課税世帯」までいけば、税率は完全にゼロになります。キャピタルゲインでは20.315%を避ける方法はありませんが、この方法なら配当課税をゼロまで持っていけるわけです。

 

住民税非課税世帯となる条件は、ざっくり年収で「35万円✕控除配偶者、扶養者の人数+21万」。給与所得控除は65万円あるので、下記のようになります。

  • 単身 年収100万
  • 二人 年収156万
  • 3人 年収205万
  • 4人 年収255万

勤め先からの給与をこの中に抑えるのはたいへんそうですが、自分で法人を作って給与額をコントロールすれば、いろいろ調整できそうです。

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