前回野村のWebローンを試してみた、という記事を書きましたが、今回、外国株式を担保にするところまでやってみました。いやはや、けっこうトラブル続きでなんと1カ月半以上かかってしまいました。
お金を借りるまでの流れ
まずは野村のWebローンでお金を借りるまでの流れを確認です。基本的に以下のステップを踏むことになります。
- 株式を野村證券口座に置く
- 野村信託銀行のWebで、株式を担保設定する
- 極度額が決定される
- 借り入れを行う
- 必要に応じて返済する
今回は、(1)と(2)までをやってみましした。
外国株式の移管は大変だ
まず、株式を野村證券の口座に置くところからです。野村で株式を買うのもありかもしれませんが、ちょっとあり得ない手数料です。20万円までの購入でも2389円、100万円だと6160円、1000万円までだと3万6038円もの手数料です。一応キャップがあって、5000万円を超えると一律25万1429円の手数料です。誰が買うか!という感じです。ちなみにこれはオンラインでの購入の場合で、電話で注文すると1.5倍くらいになります。
というわけで、当然別の証券会社で買った株を移管することになります。ちなみに、もし移管に手数料がかかった場合でも、時価合計額が500万円以上なら野村が手数料を負担してくれます。日興証券や松井証券は金額にかかわらず負担してくれるので、もうちょっと頑張れ、野村!という感じです。
楽天証券から外国株式を移管
今回は楽天証券から、保有しているAmazon、Google、Facebook株を移管しました。ただし先に、その株が担保として使えるのかを確認しておく必要があります。
商品・サービスのご案内 かりる|バンキングサービス|野村信託銀行にある。「主な担保対象銘柄はこちら」に記載があります。国内株に比べ、外国株で担保にできる銘柄はかなり少なく、これしかありません。
ちなみに、一カ月前の対象銘柄はこちらでした。全く変わりはないですね。
国内株式であれば、オンラインで移管申し込みが完了するのが楽天証券のいいところですが、外国株式の移管は書類を書いて提出になります。 今回書類を送ったのが3月半ば。ところが、4月の半ばを超えても一向に移管される様子がありません。
楽天証券のサポートに電話したところ、「こちらの処理が終わっても、受け入れ側で処理が終わっていないかもしれません。受け入れ側に確認を」ということだったので、改めて野村に電話。すると「こちらで受け取っていません。念のため、楽天証券にも確認してみます」と言います。もしかして、行方不明か? と思ったのですが。。
「楽天証券本社に確認したところ、身元確認書類が不足のため、止まっているようです」だそうです。そんな身元確認書類送付依頼なんて、入っていたっけ?と思いつつ、再度楽天証券に電話。すると、「ただいま大変混み合っており、ご連絡が遅れてすみません」と言われながら、「このお電話で、移管の意思確認は完了したので、お待ちいただければ大丈夫です」とのこと。うーむ。
そこから約1週間で、移管が無事に完了しました。3月半ばに書類を出して、移管が完了したのが4月20日と、相当な期間がかかりました。
移管の注意点
無事に野村證券の口座に Amazon、Google、Facebook株が移管されたわけですが、一つ注意点があります。特定口座の場合、株式を移管しても購入時の価格が移管先の証券会社に引き継がれるのですが、一般口座の場合は、移管時の株価が購入価格として表示されてしまうのです。
つまり、移管元の証券会社で購入単価をメモしておかなと、売却時の確定申告で面倒なことになります。幸い、楽天証券ははるか以前の取引の履歴もちゃんと保存してくれているので、最悪、取引履歴をチェックして、平均購入単価を計算すればいいのですが、「保有銘柄一覧」で平均購入単価を確認してメモしておくのが吉です。以前、SBI証券で一般口座株式を移管して、たいへんな目にあったので、ここは要注意点です。
ちなみに、外国株式の移管については、楽天証券も野村證券も手数料はゼロでした。野村證券によると、出庫時も手数料はかからないということです。国内株式の場合、この前は1万1000円も出庫手数料を野村證券に取られたのですが、外国株式は不思議ですね。
野村證券の店頭に出向く
やっと(1)までが完了しましたが、道のりはまだ長い。このあと、外国株式を担保設定するには、店頭での申し込みが必要です。国内株式なら、野村信託銀行のWeb画面でチェックを入れるだけで担保設定が完了するのですが、店頭かつ紙の申し込みになります。
コロナ禍なので、まずは来店予約を行います。といっても、平日昼間の証券会社はこんなものなのか、ぼくのほかにお客はいませんでした。店頭で書類を申し込むついでに、いろいろと疑問点を確認し、書類にサインをします。
書類では、「包括担保設定」と「個別銘柄設定」*1の2種類があって、選ぶように言われます。ややこしいのですが、まとめると次のようなことのようです。
- 包括担保設定 今後野村證券で同じ銘柄を購入したら、自動的に担保に入る
- 個別銘柄設定 今後野村證券で同じ銘柄を購入したとき、担保にしたければ、都度店頭に行って書類を書く
まぁ野村證券で外国株式を買うことはないので、どっちでもいいですね。
そのほかは、名前とか住所を書くくらいで、なぜ郵送じゃダメなんだ? レベルの内容です。ちなみに、書いて帰宅したら「記入漏れがあったので、再度来てもらえますか?」と言われたのは、さすが対面証券という感じでした。
担保登録まで10営業日
やっとこれで登録が終わりました。でも、実はここから担保設定が完了するまで、10営業日かかるそうです。ということは、早くて4月末という感じでしょうか。なかなかに長い道のりですね。
ちなみに、担保設定が終わると極度額が決まります。これは、「最大でこの額まで借りられますよ」という額のこと。担保に入れる有価証券によって比率が異なり、50%〜80%といったところ。業界用語で「掛け目」といいます。
ちなみに、担保に設定すると何が変わるかというと、まずそのままでは売却ができません。先に担保から外す必要があります。問題がなければ、3日ほどで担保を解除できるということでした。
担保に入れても、株式の所有者は変わらないので、議決権も保持されていますし、配当がある場合は配当も受け取れます。一点、「担保に入れても取引残高報告書には、担保差し入れされている旨が表示されないのでご注意ください」ということを言われました。表示されないと何がまずいのかはよく分かりませんでした。
さて、次回はついに借り入れです。ここまで本当に長かった。。
→野村信託銀行のWebローンに申し込む (3)借り入れ実践編
*1: 正式名称を失念しました。