7月23日からオリンピックが開幕ですね。それに伴って、首都高速にロードプライシングが導入されます。そのほか、一般の高速道路でも、コロナ禍によって従来あった割引が停止したりしていますね。
首都高日中は1000円上乗せ
首都高は本日7月19日から8月9日(オリンピック期間)、また8月24日から9月5日(パラリンピック期間9の間、日中が1000円上乗せです。
逆に、深夜0時〜4時の間は5割引。これは、高速に乗ったタイミングの時間で決まるようです。割引はETCのみ、上乗せはETCも現金も、なのでちょっと注意ですね。
まぁ逆にいえば、これで一般車両はかなり減ることが想定されるので、1000円の追加料金で快適に首都高を使える可能性が高いということでもあります。
一般高速 休日割引なしに
一般高速は、ETC利用で休日の利用が30%割引となっています。大都市近郊は対象外ではあるのですが、地方に足を伸ばす場合はけっこう割引が大きかったものです。
ところが、コロナ禍での感染防止のため国土交通省からの要請を受けて、休日割引を停止しています。
ロードプライシングの難しさ
さて、ETCの導入で柔軟な料金設定が可能になったおかげで、このように「コロナだから割引中止」「オリンピックだから値上げ」ということが実現できるようになりました。ただし、これがしっかり効果を上げるには、別の課題もあります。
周知とともに、「あ、いまは料金が高いんだ」と気づかせることが必要だからです。
ロードプライシングは、価格細かく調整することで、ユーザーの利用をコントロールするのが目的です。つまり「今は高いから乗るのを止めておこう」と思ってもらう必要があります。ところが、キャッシュレス支払いの進展によって、どのくらいの料金がかかっているのかを考えずに使っているのではないか? という疑問もわきます。
例えば、切符からSuicaに乗車券が変わったときもそうでした。切符であれば、事前におカネを払って買うので、あそこまで乗るといくらかを認識して意識します。ところが、Suicaによって実際に降りたところで料金が決まるという仕組みだと、どのくらいの料金がかかったかの意識は希薄になります。「鎌倉まで行く」ことは決めていても、いざ現地に着いてから料金を払うので、「高いから少し前の駅で降りよう」とは思わないわけです。降りたときに「高いなぁ」と思うことはあっても。
同様のことが、高速道路のロードプライシングでも起こるのではないか? とちょっと思ったりしています。そうでなくても曜日や時間帯でいろいろな割引があって、どこからどこまで乗るといくらなのかが分かりにくいのが現在の高速道路。「1000円上乗せ」は分かりやすいので、「オリンピック中は出かけるのを控えようか」くらいには思うと思いますが、細かな違いは意識が難しい。
本来は、ナビやGoogleマップなどが高速道路料金の調整と連動して、「18日なら〇〇円です。19日だと〇〇円です」というように、事前の旅行計画に従って日別時間別の料金が前もって分かると違うのですけど。