FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

不動産の空室が埋まらない 3カ月経過

f:id:kuzyo:20210206133623j:plain手持ちの不動産、アパートの空室が埋まりません。7月末に退去があって、はや11月。もう3カ月以上も空室が続いています。この半年の状況をまとめてみました。

夏の盛りの退去

退去の連絡があったのは7月頭。7月末で退去とのことです。当然ですが、退去はいつも突然。退去後は、お盆に入りますが、果たしてどうなるか? と当初は考えていたものでした。

 

その後の手続きの流れはこのようになっています。

  • 7月31日 退去
  • 8月6日 清掃完了、募集開始。退去前家賃よりも1000円アップ。敷/礼/ADは1/1/1
  • 9月9日 条件変更。礼金ゼロ、ADを2、9月中はフリーレント
  • 9月26日 条件変更 家賃1000円下げ。敷礼それぞれゼロ、ADは1
  • 10月9日 管理会社が部屋の動画を撮影してSNSにアップ
  • 10月30日 ADに加え、仲介担当者へ3万円のQUOカード提供へ

最初は少々強気な条件設定で出してみましたが、なかなかにダメです。1000円アップといっても、他の部屋は同等条件で埋まっており、特別値上げというわけでもありません。それでも決まらず、敷礼は結局ゼロ、フリーレントやAD増額などをやってもダメです。

 

築3年の綺麗な部屋で、駅からはちょっとあるものの、設備も豪華。家賃も、周辺と比べて特に高いわけではありません。でもなかなか決まらないものなんです。

 

20平米半ばのワンルームなので、対象は学生か単身者。確かに夏から秋のこの季節は難しいですね。12月から学生が動き出す、また3月には勤め人の移動もある……って、あと2カ月くらいは決まらないことを覚悟しなくてはいけない? こまったものです。

事業計画に対してどうか

さて、アパートにおいては空室が出ることは避けられません。また構造的に埋まらないのならともかく、季節要因もあるので、数ヶ月埋まらないことだってあります。問題は、想定した収益計画に対してどうか? ということです。

 

今回想定した空室関係の条件はこうです。この条件で計算すると、年平均空室率は96%となります。

  • 平均入居年数 4年
  • 募集平均期間 2カ月
  • 平均募集費用 2カ月
  • 平均原状回復費用 1カ月

これに対して、今回の空室状況はこうです。

  • 平均入居年数 3.3年 (築年の浅い建物のため)
  • 募集平均期間 3カ月 (平均+1カ月)
  • 平均募集費用 1カ月 (敷礼ゼロ、AD1のため)
  • 平均原状回復費用 1カ月 (なし。前居住者負担)

募集期間は長引いていますが、原状回復費用がかかっていないので今のところ相殺です。募集費用は1カ月分の余裕がありますが、このまま決まらなければ、何かしらさらに手を打つ必要もありそうです。フリーレント追加か、さらにADを追加か?

 

空室が発生してからの年間空室率について、時系列でまとめたものが下記です。当初は満室なので空室率はゼロ。その後時間が経つと当然空室率が大きくなります。11月に入り、空室率は想定の96%を下回り、95%台に突入しました。年内に決まらなければ、94%を割り込みます。

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CFマイナスにはならないが利回りが悪化

こうした事業でもっともイヤなのは、収入よりも支出の方が増えてしまって、CFがマイナスになってしまうことです。一応、借入金の返済は行われているので、簿価価値は上昇しており、いわゆるキャピタルゲインが増加しているのは分かっていても、毎月持ち出しが発生するのは避けたいものです。

 

それでいうと、この物件では収入に対するローン返済や各種コストの比率は66.7%。つまり、空室率がこれを下回るまではCFはプラスで推移するということになります。

f:id:kuzyo:20211109144551j:plainこのグラフでいう、CFと元金返済部分は投資家のリターンとなる部分。空室が出るとCFが一時的に減少しますが、入居率66.7%を切るまでは一応プラス。元金返済は簿価上昇につながり、売却時にリターンとなります。元利均等払いでは、返済が進むと金利部分が減っていくので、徐々に元金返済の比率が高まっていきます。

不動産は空室を埋める事業?

いやはや、賃貸不動産は入居者がいる限りはほぼやることもなく楽ちんな事業ですが、空室が出てしまうと、それが収益を直撃します。取れる手段としては、下記の感じでしょうか。

  1. 値下げ
  2. 募集にコストを費やす
  3. 設備などのバリューアップ

値下げは、一時的なものと恒久的なものがあって、フリーレントや敷礼ゼロ化、引っ越し支援金などは一時的。家賃の値下げは恒久的です。そしてできれば家賃値下げは避けたいところ。なぜなら、最終的に売却するときに、満室賃料を利回りで割って、売却価格が決まるからです。

 

では募集コストはどうでしょう? 一番簡単なのは仲介不動産への広告宣伝料、いわゆるADの上乗せです。このグレーな仕組み、いまは当たり前のように行われていますが、果たして本当に効果があるのかはよく分かりません。大家さんの間でも、意見は割れているようです。

 

募集コストといえば、仲介不動産屋を回って挨拶をしたり、マイソクを配ったりという人情訴えかけ作戦もよく聞きます。しかし、これもまたどのくらい効果があるのか分からないものです。ジモティーなどで直接募集という話もありますね。これはちょっと勉強してみたいところです。

 

最後の設備バリューアップは、要するに入居者から見て、割安じゃんと感じられるような部屋にするということです。基本的に、入居中に設備をアップグレードすることはないので、退去のタイミングでトイレやインターフォン、壁紙などを替えて価値アップという感じでしょうか。しかし、ぼくの物件の場合、築浅かつ設備が豪華なこともあって、何かを必要とする感じがありません。

 

なかなかに空室を埋めるというのは難しいものですね。

 

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