FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

楽天モバイルが0円廃止 「改悪上等」の愛すべき楽天クオリティ

楽天モバイルが、従来の使用データ容量に応じて0円〜2980円というプランを変更し、980円〜2980円に7月から変更します。ぼくも含めて、これまで0円で運用していた人からは阿鼻叫喚。改悪だ!の連呼です。

 

まぁ確かに改悪で、さてどうするかな? といったところですが、それでもこういう楽天の姿勢を僕は評価します。どういうことかというと……。

Rakuten UN-LIMIT VIIでの改悪

7月から導入になる新プランRakuten UN-LIMT VIIでは、楽天市場のSPU+2%などはあるにせよ、0円〜だった基本料金が980円からに有料化されます。これが、

こうなるわけです。

うーん。改悪以外の何者でもありません。さらに旧プラン利用者も、強制的に新プランに切り替わります。両者同意の上での契約という原則を通り越して、片方の勝手な都合で不利益変更されるわけです。これって、消費者庁的にはいいのかな?

 

僕の場合、3回線も無料で運用しているので、少なくとも2回線は解約することになるでしょう。一応、旧契約者の場合、7月から新プラン、8月末までは1GB未満無料継続、10月末までは1GB未満はポイントで料金を還元するので、猶予は10月末まであります。そこまでに、何らか通話無料のオプションを探さなくてはって感じです。それについてはまた別記事で。

それでも楽天の姿勢を評価

さてこの楽天モバイルの変更を聞いて、SNSなどは「改悪!」が連呼されました。当然ぼくも改悪!と書いたわけですが、これは別に怒っているとか不満だとかじゃなくて、事実として改悪されましたね、という以上の意味はありません。楽天が何かやったら「改悪!」とみんなで騒ぐのは、お約束のお祭りなのです。

 

なぜ起こったり、楽天に不信感を持たないかというと、こんなの永続不能だと最初から分かっていたからです。無料で回線を維持できて、さらにRakuten LINKを使えば通話料が無料。これはユーザーはノーリスクでベネフィットだけ得られるものです。こんなフリーランチを楽天モバイルが行う理由はただひとつ。新規契約者を集めたいから。

 

そのため、ある程度契約者が集まったら、次は収益化を考えるわけで、こんな無料プランは早晩廃止されるわけです。これが何年もずっと続くと思っている人は、ビジネスの現場を甘く見すぎです。

 

ならば永続的に提供できるサービスを練り込んで提供するのが筋ではないか? そんなふうに思う人もいるかもしれません。確かにそれは一つの正論です。NTTドコモとかがそうですね。一度出したプランは相当先まで継続できるようにしていて、え、こんなプラン、まだ残っていたの? というサービスっぷりです。そのせいで契約実務がスパゲッティー状態になっているのですが、それはおいといて。

 

このドコモ型の永続可能なサービスの問題は、えっ!と驚くような内容がそもそも提供できないということです。つまり、0円運用が可能で通話料も無料なんてプランは、絶対に出てきません。こういうプランは、途中で改悪する気がまんまんの楽天だからできたのです*1

 

つまり、途中で止める気満々だからこそ、出血大サービスのお得プランを提供できた。ぼくらはその前提を受け止めて、期間限定だという認識の上でそのお得を享受するわけです。

それって詐欺じゃん、のパターン

もっとも、最初はいいけど後から振り返ると騙されたってパターンもあります。

 

1つは、別途の高額支払いがあるパターン。例えば、「1GB未満なら0円ですよ!」という謳い文句で、楽天モバイル専用端末を3万円で買わされたとします。それが途中で、やっぱり有料にします!と言われたら、それは詐欺でしょう。一応、楽天の端末は他キャリアでも使えるので、この点はギリギリセーフなように思います。

 

2つ目は、契約期間の縛りがあるパターン。例えば、2年契約で途中解約すると1万円違約金ね!というような場合です。「1GB未満なら0円ですよ!」という謳い文句で契約させておいて、途中から値上げ、解約したら1万円の違約金と言われたら、これも詐欺でしょう。幸い、楽天モバイルに違約金はないのでセーフかな。

 

3つ目は、いきなり有料化するパターン。例えば、5月12日に契約事務手数料を払って契約したら、13日になって「やっぱり0円やーめた」と言われたとします。この場合は、解約するから少なくとも契約事務手数料返せ!と思うわけですが、そもそも楽天モバイルは契約事務手数料ゼロだし、5月13日発表で、7月1日から有料化、また既存ユーザーは9月1日からの有料化なので、十分に時間は取ってあるといえます。

 

4つ目は、ダンピングパターンです。これは海外企業、GoogleとかAmazonとかによくあるパターンです。つまり、「1GB未満なら0円ですよ!」という謳い文句で市場を席巻して競合を締め出してしまい、その後で「えへへ、値上げしまっせ。行くところないでしょ?」と値上げするパターンです。こちらは詐欺ではないものの、独占禁止法で取り締まられる案件になります。そして、楽天モバイルが市場を席巻していない以上、関係ないでしょう。

愛すべき楽天

というわけで、楽天証券のクレカ積立にせよ、SPUの度重なる改悪にせよ、今回の楽天モバイル有料化にせよ、楽天は途中で改悪する前提だからこそ、魅力的なサービスを提供できるわけです。

 

ユーザーとしては、これが未来永劫続くなんて絶対に思ってはいけません。途中で改悪されることを前提に、いつでも逃げられるよう、スイッチングコストを低く抑えた上で、さっさと活用して終了まで愛用してあげることが重要です。

 

その日が来たら、「(やっぱり)改悪来た!」とお祭りに参加して最後を締めましょう。それが愛すべき楽天クオリティなのです。

 

www.kuzyofire.com

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*1:ちなみにauはその中間で、意外と気張ったプランやサービスを出してきて、サクッと廃止したりします。