クレカ積み立てに新星登場です。これまでの還元率トップは三井住友カードプラチナで、還元率は2%でした。そこにこのたび登場したのが、「三井住友カードプラチナプリファード」で2022年12月11日以降の積み立て設定分から、還元率が5%です。
プラチナプリファード、還元率5%はお得か?
還元率5%というと、月額積み立て上限5万円で2500円還元。年間だと3万円もの還元になります。かなりお得……と思いきや、このカード年会費が3万3000円もかかるのです。
単純計算だと3万3000円の年会費がかかっても3万円分還元があるので、3000円しか費用がかからない……なんて思う人もいるかもしれません。でもここは、年会費が無料化できる三井住友ゴールドカードの積み立てと比較すべきです。ゴールドカードは還元率1%なので、年間で6000円の還元。年会費はゼロなので、6000円のプラスです。
- プラチナプリファード ▲3000円/年
- ゴールド +6000円/年
というわけで、プラチナプリファードがゴールドカードより9000円分の追加価値があるかどうかが分水嶺となります。
分水嶺を見極める
プラチナプリファードの特典で、9000円の差を埋められるのか? では計算してみましょう。継続的な還元率を見るため、入会キャンペーンの数字は計算に入れず、ゴールドカードは年会費無料修行を完了済みとして計算します。
- プラチナプリファード
- プラチナプリファード(リボ払い)
- ゴールドカード(リボ払い)
- ゴールドカード
- ゴールドカード(ダブル)
まずは結果から。カード積み立てを除いて年間100万円までの利用では、最も還元率が高まるのはゴールドカードでリボ払いした場合でした*1。次点がゴールドカード。
プラチナプリファードは高い年会費が災いして、最も低還元です。年間50万しか利用しない場合、ネット還元率は0.4%まで低下します。ただしプリファード(リボ払い)は+0.5%還元があるため2.2%に達しています。
年間200万円を超えると、プラチナプリファードが逆転して上位に躍り出ます。還元率は1.85%。ゴールドカードのVisaとMastercardを2枚持ちする「ゴールドダブル」はさらにその上をいく2.3%、そしてプリファードのリボ払いは、僅差ながらその上をいく2.35%です。
その先はプリファード(リボ)の独壇場です。還元率は400万円で最高に達し2.43%。そこからは少しずつ還元率は下がりますが、限界還元率1.5%で推移します。
計算の内容
ちなみにどうしてこういう変化が起きるのかというと、パラメータは次の3つです。
- 基本還元率
- プラチナプリファード(リボ)1.5%
- プラチナプリファード 1%
- ゴールド(リボ) 1%
- ゴールド 0.5%
- 継続特典
- プラチナプリファード 100万円ごと1% 上限400万円
- ゴールド/(リボ) 100万円で1% 上限100万円
- ゴールド(ダブル) 100万円で1% VisaとMastercardで200万
- SBIクレカ積み立て
- プラチナプリファード 5% (上限積み立て60万)
- ゴールド/(リボ) 1%(上限積み立て60万)
- 年会費
- プラチナプリファード 3万3000円
- ゴールド ゼロ
この継続特典がキモで、プラチナプリファードは400万円まで+1%が続くので、支払いが多い場合にメリットがあるというわけです。
プラチナプリファードならではのメリット
もちろん、プラチナプリファードの利点はクレカ積み立てだけではありません。まず特約店での利用は追加還元があります。ゴールドおよびゴールド(リボ)との比較を載せました。
なかなか難しいところで、「さとふる」「ふるなび」のふるさと納税は、楽天市場+楽天カードのほうが高還元ですし、それほどうれしくはないですね。百貨店やGDOは、古きよきお金持ち向けという感じで、ぼくはあまり興味がありません。
コンビニ+ドトール+回転寿司については、リボ併用するとゴールドのほうが還元率がアップしてしまいます。あまりプラチナプリファードのメリットはありません。
というわけで、プラチナプリファードを評価する点としては、ETC、スタバやプロント、そしてスーパー、ドラッグストアでしょうか。ETCは3%ですが継続特典の1%が加算されるので4%。リボ払いにすれば4.5%。これは最高クラスの還元率でしょう。ETCは年会費がかかりますが、初年度無料で翌年も利用が1回あれば無料なので、コストはゼロだと思って大丈夫です。
スーパーやドラッグストアは2%+継続1%で3%。リボ払いなら3.5%。これはクレカとしては最高クラスですが、電子マネーなどをうまく活用すると3%を超える還元なので、微妙なところ。
そのほか、ショッピング保険(500万円)、海外旅行障害保険(5000万円)、国内旅行傷害保険(5000万円)がありますが、金額がゴールドの2000万円から上がり、家族特約が付くくらいで、利用付帯です。「プラチナ」と名前は付いていても還元に振っていて、普通のプラチナなみのサービスはありません。
どうするか?
これまでの数字を総合すると、プラチナプリファードはけっこうありです。ご指摘いただいて発覚した、リボ払いによる+0.5%還元が効いています。
年間200万円を超えれば、確実にゴールド2枚持ちよりもプラス。さらにETCその他で超高還元があります。法人カードがないのがちょっとネックですが、個人カードとしては最良かもと思わせる強さがあります。
つまり、さまざまな面で三井住友ゴールドカードの上位互換となりました。というわけで、こちらは申し込む方向で調整中。下記のように申込み経路でポイントバックがありますので、要確認です。
ぼくの場合プラチナプリファードという選択肢はないようです。まず利用金額によらず、年会費を入れたネット還元率が2%を超えるラインがありません。ということは、常時2%還元のリクルートカードプラスのほうが、総合的に優秀だということです。
しかもゴールドカードと比べても、還元率が優位になるのは年間300万円を超えてから。ここにはクレカ積立は含みません。すべてのクレカ支払いをまとめれば、年間300万円超というのは難しくありませんが、すべてをプラチナプリファードというのは無理があります。
例えば、エポスカードは年間40万円(60万は積立で使うので)という縛りはあるものの、MIXI M経由で2.5%超還元が確定です。auPAYは税金払いなどで活躍しますがVisaブランドの三井住友カードからはチャージできません。楽天市場での支払いは、やはり楽天カードが最も優秀です。
というわけで、惜しくもプラチナプリファードへの申込みはなし。
ちなみに、その上で申込みたい人は、下記のように各ポイントサイトから申し込むと最大で2万8000円のバックがあります。
また、下記のリンクから申し込んでもらえると、1万5000円分のVポイントが付与されます。私九条にも還元があります。
*1:リボ払いテクは少額ながらリボ手数料がかかるので、実際の還元率はもう少し下がります