いろいろなクレジットカードを持っているのですが、ここ1、2年で最もアグレッシブに攻めていて、かつ僕の中でマインドシェアを大きくしたのは三井住友カード(SMCC)です。今日は、このカードを複数持ちするときのちょっと気になる点について。
現在保有の三井住友カード一覧です。左上から、ゴールドMastercard、ゴールドVisa、クラシックカード。右上に移って、ビジネスオーナーズMastercard、ビジネスオーナーズVisa、Visa LINE Payカードとなります。
元々は、これに加えて、下記も保有していたのですが、さすがに多すぎるだろ? ということで解約してしまいました。
- Amazonクラシックカード
- クラシックカード(NL)Mastercard
なぜ複数枚持つのか
さて普通の人にとってはなんで同じ発行元のカードを複数枚持つのか? と思うことでしょう。
まず分かりやすいのは、Visa LINE Payカード(LINEクレカ)でしょうか。これは確かに発行元は三井住友カードですが、ブランディング上はLINEクレカであり、貯まるポイントもLINEポイント。Web管理画面にアクセスして初めて、あぁ三井住友カードなんだなと思うところです。
ビジネスオーナーズの2枚は法人口座と紐付いています。法人が2社あるので、それぞれ1枚ずつ。VisaとMastercardで分けてみたのは、より多様な支払いに対応するためです。
多様な支払いというのは、ゴールドカードが分かりやすい例です。国内ではイメージ的にVisaのほうがメジャーな雰囲気ですが、実はMastercardでしか使えないところがたまにあります。au PAYへのチャージがその1つ。
なるほど、三井住友カードはVisaからのチャージができません。またリクルートカードもVisaはNGです。イオンカードとかもダメですね。
というわけで、ほぼau PAYへのチャージ専用に作ったのが三井住友ゴールド(Mastercard)というわけです。
複数枚保有の注意点
なお、複数の三井住友カードを持っている場合、限度額の計算はちょっとややこしいことになります。それぞれ、僕個人に対しての与信がされているわけですが、一応カードごとに上限金額が設定されます。
ところが、利用可能額の計算はちょっと複雑です。まず、下記のクラシックカードを見てみましょう。「ご利用枠」つまり上限金額は200万円が設定されています。そして利用残高は-1000円(キャッシュバックがあった)です。つまり、利用可能額は200万円かとおもいきや、あらら?159.9万円となっています。
これは、下記のような条件があるからです。ぼくの場合、クラシックカードの200万円が最も高い上限枠です。ここからすべてのカードの利用残高を引きます。それが40.1万円ということです。だから利用可能額は159.9万円となるわけです。というわけで、各カードの上限金額という制限に加え、全カード合計の上限金額が200万円という制約が付くわけです。
ちなみに、ゴールドカードだからといって上限額が高いわけではないのが三井住友カードです。なんか150万円です。
法人カードでも同じ。なんと100万円しかありません。
ゴールドカードの100万円修行はどうなる?
三井住友ゴールドカードといえば、年間100万円利用すれば、通常5500円の年会費が「永年」無料となることが有名です。いわゆる100万円修行ですね。では、ゴールドカード2枚持ちの場合はどうなるのでしょうか?
サポートに確認したところ、「各ゴールドカード個別に100万円を計算」するということです。つまり、VisaはVisaで100万円いけば翌年から永年無料。MastercardはMastercardで100万円使えば翌年から永年無料です。ぼくは昨年Visaの100万円は済ませているので、今年はMastercardの100万円修行を行っています。
ちなみに、三井住友カードのヘルプはよくできていて、対象になる取引、対象にならない取引が掲載されています。注意すべき取引としては、下記があります。たいへん明確で分かりやすい。要は、ガンガンau PAYに突っ込めば、簡単に100万円は達成できるというわけです。当然au PAY残高は、auプリペイドカードを介してクレカ決済したり、そこからApple Payを介して他のプリペイドにチャージしたりするわけです。
【対象】
- Amazonギフト券
- au PAY
- Kyash
- PayPay
- Revolut
- MIXI M
【対象外】
- 保険料支払い
- つみたて投資(SBI証券)
- 交通系電子マネーチャージ
- 次の電子マネーチャージ(Edy、WAON、nanaco)
100万円利用で1万ポイント還元はどうなる?
もう一つ、三井住友ゴールドの魅力は年間100万円の利用で1万円分のポイントが還元されることです。これはぴったり100万円使えばちょうど1%が還元される計算になります。三井住友カードは基本還元率が0.5%なので、それと合わせて1.5%還元というわけです。
ちなみに、計算対象となる取引は、100万円修行と同じ。つみたて投資は対象外ですが、Amazonギフト券やコード決済系へのチャージは対象です。
そう。2%還元のカードもある中で、三井住友ゴールドの1.5%が光るのがこの点です。つまり、au PAYやKyashなどにチャージすることで100万円利用は容易になり、かつこうしたチャージでも1.5%還元が得られるわけです。エポスカードが、つみたてをやっていると実質年間40万円しか枠がないので、そういう意味で三井住友ゴールドは貴重です。
ではゴールドカード2枚持ちの場合、こちらの特典はどうなるでしょうか。これもサポートに確認したところ、「各ゴールドカード個別に100万円を計算」ということでした。つまり、Visaで100万円利用したら、次はMastercardで100万円使えばいいわけです。どちらかのブランド1枚しか持っていなければ、1.5%還元を得られるのは年間100万円が上限ですが、ダブルブランドホルダーなら年間200万円いけることになります。これは、所得税・住民税・法人税・固定資産税を払うことを考えれば、余裕……というか足りないくらいですね。
家族ポイントはどうなる?
家族ポイントは、家族の三井住友カード(家族カードを除く)を登録すると、お互いにコンビニ+マックの還元率が+1%されるというものです。最大5人まで家族を登録でき、結果10%還元まで増加するという、けっこう過激なサービスです。
ここでちょっと気になるのは、複数の三井住友カードを持っている場合の挙動です。家族カードはVpassにログインして、家族にインビテーションを出し、家族側が受諾することで登録が完了します。では、ゴールドVisaを登録すると、ゴールドMastercardはどうなるのでしょうか?
はい。こちらを見ると分かるように、紐づくのはカードではなく人。どれが1つのカードでVpassログインして紐付ければ、自動的にほかのすべてのカードも+1%の対象となります。
Vpassログインを切り分けてマネフォ対応
最後にちょっとした小技です。三井住友カードのWebUIであるVpassは、複数カードをまとめて管理できます。ユーザーに対してIDとパスワードを設定し、そこに複数のカードを登録できるのです。まぁ普通はこういう使い方をするでしょう。これはこれで便利です。
ただし、これには致命的な問題があります。マネーフォワードMEで各カード個別の明細が記録されないのです。
こちらのヘルプにあるように、マネーフォワード側でグループを設定して管理する方法が1つ。もう一つは、カードごとに異なるパスワードを設定すれば、マネーフォワード側で異なるアカウントとして履歴を取得してくれます。
Vpassで別のカードの明細を確認するときに、いちいちログアウトしなければいけないという面倒臭さはあるのですが、やはりカードごとに利用明細をマネフォで見られるのは便利です。というわけで、僕はこの方法を使っています。