2月24日が権利付き最終日だった2月銘柄の逆日歩が発表になりました。このところ、一般信用在庫の争奪戦が激しくなり、だんだんと制度信用を使う比率が増えています。ただ、過大な逆日歩が付くと想定外の損失となるのも制度の怖いところ。
実際にどうだったのか、答え合わせをしていきます。
制度を使った銘柄と配当クロス
2月末銘柄で制度を使ってクロスしたのは下記の銘柄です。
- オンワード(8016) 2.94%/20%割引x6 (制度)
- フジ(8278) 2.77%/イオン6000 (制度)
- 高島屋(8233) 0.95%/10%引き上限3万 (制度)
- TSI(3608) 0.80%/割引券7枚 (制度)
- 薬王堂(7679) 0.62%/自社プリペ (制度)
- テラスカイ(3915) 0.50%/QUO1000 (制度)
- 東宝(9602) 0.34%/映画券 (制度)
- イオン(8267) 0.08%/割引カード5% (制度)
オンワードの逆日歩は1.85円。配当が12円出ているので、その約15%の1.8円が受け取れます。というわけで、売り方でかかったのは約5円でした。
フジの逆日歩は2.35円。配当は15円なので、2.25円の受取りです。配当取りができるだけでなく6000円分の優待もゲットできて大勝利です。※フジの配当は30円ではなく15円でした。差し引き0.1円のマイナスで100株で10円の支払いでした。ご指摘いただきました。ありがとうございます!
高島屋は逆日歩0.65円。配当は24円なので3.6円の受取りです。こちらもさらに優待をゲットして大勝利。
TSIは逆日歩1円。配当は7円で受取りは1.05円です。こちらも勝利ですね。
薬王堂は逆日歩3.80円、配当は25円で受取りは3.75円でした。わずかに逆日歩のほうが高いですが、100株で5円なので前日一般より安く済みました。
テラスカイは逆日歩0.05円。配当はゼロなので、かかったコストは100株で5円です。クオカード1000円なので勝利ですね。
東宝は逆日歩2.05円、配当は40円で受取り6円です。差し引きでこちらも大勝利です。
イオンは逆日歩2.50円、配当は36円で受取り5.4円です。優待の株主カード目当てでしたが、配当だけで2600円くらいの利益になりました。
惨敗の配当クロス
さて問題は配当クロスです。ちなみに、制度クロスの場合、現物から受け取る配当額は100%ですが、制度売りで支払う配当調整額は配当額の約85%になります。そのため、配当額の約15%が利益になる仕組みを利用し、クロスによって配当をタダ取りしようというのが配当クロスです。
ただしノーリスクではなく、逆日歩が付けばその分がマイナスになります。
今回配当クロスをしてみたのは、下記3銘柄です。いずれも配当利回りが高いことから選択したわけですが、さてさて。
- 三陽商会(8011)
- MrMaxHD(8203)
- スタジオアリス(2305)
三陽商会の逆日歩は8.15円でした。配当は54円なので受取りは8.1円。おっとマイナスです。赤字になりました。1株あたり0.05円ですが損失です。爆死。
MrMaxHDはというと逆日歩が5.6円です。つまり最高逆日歩が付きました。配当は27円なので受取りは4.05円。差し引き1株あたり1.55円の損失です。まいった死屍累々。
スタジオアリスは逆日歩が6.35円です。配当は70円で10.5円の受取り。差し引きすると4.15円の利益です。最後でなんとか一つだけ勝利ですね。
もちろん、それぞれ購入した株数が違うので、株数を掛け算しなくてはなりません。すべて合算すると、マイナス……。そこに現物側の手数料も乗ってくるので、やらなきゃよかった状態です。
こんなことならイオンを1000株(5%還元株主カード)ではなく3000株クロスして、7%還元を目指せばよかったです。利回りはともかく、そのほうが配当クロスのリターンも大きかった。。
優待クロスの制度突撃は、意外と被弾しないものですが、配当クロスはやはり難しい。投資の世界は厳しいものです。