Amazonで趣味・実用書Kindleの最大70%オフキャンペーンをやっています。明日6月15日まで。この中から、ぼくが読んで良かったと思った投資本をいくつかピックアップしました。
相場サイクルの見分け方
1056円(44%オフ)とほぼ半額になっています。以前書評も書きましたが、「金融相場」とか「業績相場」という相場のサイクルをまとめたものです。この書評を書いた2021年5月時点で
いまはインフレ懸念が以前にも増してクローズアップされています。インフレ懸念とはすなわち金利上昇リスク。逆金融相場に移行した際に、どのようなアロケーションにするべきかは、ぼちぼち考えていきたいと思っています。
なんて書いていて、今の金利上昇は予見していたんだなぁ(でもそれをちゃんと活かせていない)とか思ったり。
定年後のお金
積立のベストプラクティスについては各所で語られるようになりましたが、未だに日本語の情報が少ないのが取崩しです。著者の野尻さんはフィデリティ投信で長く定年後のお金について調査、研究し、取崩しについてもリサーチしてきた人。この本でも、「取崩しは定額ではなく定率でやりましょう」といった基本概念が記されています。
内容についての書評はこちら。440円(52%オフ)です。
マネーの公理
投資の名著『マネーの公理』は880円(50%オフ)です。こちら書評にも書いたとおり、現代ポートフォリオ理論というよりも、古くからの投資に関する教えをまとめたものです。小難しくなく、わかりやすい12個のルールになっています。
ハーバードビジネススクールが教える 不動産投資ゲーム
この本は紹介したことがなかったかもしれません。高額な本ですが1320円(48%オフ)になっています。
不動産投資本というと、成功した個人投資家が自己体験を語るものがほとんどで、定量的数量的な分析というのは意外と少ないものでした。こちらは不動産開発を業務として手掛ける著者が、ハーバード・ビジネススクールで教えた「不動産投資」のクラスの内容をもとにしたものです。
正直、かなりハードルは高く難しいです。また理論面がメインで、借り入れとか修繕だとか客付けとかの実務的な話はないし、税制などが日本と米国では違うので、あくまで不動産の適正評価価値をどう考えるか? みたいなことに興味があればという感じです。ただ、こういう不動産本はレアなので、興味のある人にはとってもマッチする本だと思います。
おまけ:『Excelでできる不動産投資「資産管理」のすべて』が今日発売
そういえば、玉川陽介氏の新刊『Excelでできる不動産投資「資産管理」のすべて』が本日発売です。名著『Excelでできる 不動産投資「収益計算」のすべて』のアップグレード版という感じです。
下記はその目次。かなり長いのですが引用します。これを見るだけでも、欲しくなっちゃう人がたくさんいるのではないでしょうか。
◆序章「資産管理」のすべてを紐解く
資産管理で必要な5つの要素
- 融資の仕組みを理解する
- 税と会計の専門性を身につける
- 金融機関に評価される開示資料作成
- 先進的な取り組みで管理能力の高さを証明する
- 自身の資産への理解を深める
◆1.「融資の仕組み」編
[1-1 金融機関の基本理解]
不動産に貸したい金融機関
不動産に貸せない金融庁
不良債権と引当金
貸出金の担保別内訳
信用金庫と信用組合の違い
信金信組の出資金
[1-2 融資審査の流れ]
融資審査の形式に従う重要性
融資実務フローチャート
[1-3 入口の議論]
営業エリア
法人の活動実態
過去の実績による評価
金融機関側の受入体制
不動産業の判定基準
実質的支配者と株主
資金の出どころ
資金使途
融資金額の上限
定性面の評価
[1-4 債務者格付け]
債務者区分
債務償還年数
金融庁による旧金融検査
金融検査マニュアル廃止後
[1-5 不動産購入資金]
一棟収益物件の担保評価
区分収益物件の担保評価
カバーとアンカバー
貸出金表面利回り
共同担保設定
返済原資
[1-6 融資期間]
耐用年数の考え方
耐用年数超過に対する規制
外部鑑定と認証
融資期間延長と貸出条件緩和債権
超長期融資と不動産バブル
借入期間と返済ピッチ
[1-7 金利]
変動金利と固定金利
短プラと長プラ
金利スワップ
元利均等と元金均等
アップフロントと解約ペナルティ
[1-8 高度な不動産融資契約]
リコースとノンリコース
借り換えによる融資額増加
コベナンツ付きストラクチャード融資
シンジケートローン
融資条件ヒアリングシートを作る
[1-9 運転修繕資金]
運転資金の必要性
運転資金のメニュー
修繕資金
抵当権と根抵当権
[1-10 ノンバンク融資]
ノンバンク保証
リース会社の支払委託契約
[1-11 公的融資]
信用保証協会保証の利用
信用保証協会の仕組み
日本政策金融公庫
資本性劣後ローン
元金返済猶予型融資
[1-12 賃貸業における長期資金計画]
賃貸業の成長モデル
賃貸資産の選定
融資条件の調整
運転資金の調達
新規金融機関の開拓
残債を減らす
売却と再レバレッジ効果
融資審査ロジックの分析
◆2.「IT活用」編
[2-1 チームでの情報共有]
レッドマインのすすめ
FAXソフトを活用
[2-2 社内事務の効率化]
自然言語解析で紙書類を仕分ける
ネットバンキング端末の仮想化
[2-3 経理処理の自動化]
入出金管理の自動化設計
賃貸売上を会計ソフトへ自動入力
支出処理の自動化
修繕履歴の自動作成
[2-4 賃貸資産へのIoT導入]
築古物件をオートロック化する
Column賃貸業における規模のメリット
大規模化のメリット
大規模化後の課題
◆3.「税知識」編
[3-1 減価償却の要点]
賃貸業における減価償却の要点
減価償却の理解
建物償却と土地の非償却
建物CAPEXの減価償却
[3-2 法人税等の要点]
賃貸業における法人税等10の要点
法人税率の計算
事業税調整の計算
[3-3 消費税の概要]
賃貸業における消費税18の要点
国家財政と消費税
消費税のパススルー納税と特例
還付と損金計上の違い
[3-4 消費税の要点]
免税事業者
課税事業者と還付
課税事業者ステータスの変更時期
課税売上と非課税売上
個別対応方式と一括比例配分方式
課税売上割合と還付率
不還付損の計上
消費税の還付計算例
雑損失と繰延消費税
不還付消費税フローチャート
賃貸資産購入と消費税還付
資産取得による原則課税継続の縛り
住居用建物への高額なCAPEX
住居物件の3年以内売却
課税売上割合が著しく変動したときの調整
インボイス制度
[3-5 賃貸資産の売買時における税]
賃貸資産購入時の消費税計算
賃貸資産売却時の利益計算
税計算の前提条件と細則
[3-6 グループ法人税制の要点]
賃貸業におけるグループ法人税制
グループ内での物件売買
グループ子会社間での資金移動
グループ法人税制のデメリット
◆4.「試算表作成」編
[4-1損益計算書の作成]
税務会計と管理会計を統合する
損益計算書の勘定科目
売上を細分化して実態把握
雑収入の内訳理解
販売管理費の勘定科目
営業外費用と雑損失
損益計算書の仕上げポイント
NOIの計算
スプレッドの計算
DSCRの計算
[4-2 貸借対照表の作成]
貸借対照表の勘定科目
預金と借入金
償却資産と繰延消費税
未収入金と未払金
消費税と法人税等
仮払金と仮受金
預り金
貸借対照表の仕上げポイント
[4-3 グループ間取引の計上]
グループ間取引の計上方法
グループ連結の試算表
[4-4 試算表作成のタイミング]
決算期はいつにすべきか
3カ月ごとに作成する
[4-5 個人資産の開示]
個人の収入
個人の資産
◆5.「財務資料作成」編
[5-1財務資料の全体像]
特典・財務資料Excelのダウンロード
財務資料の全体像とリレーション
[5-2グループ概要の説明]
法人と関係個人の一覧
[5-3グループ連結の財務諸表]
グループ連結財務諸表の要点
グループ連結B/S
グループ連結P/L
グループ連結C/F
[5-4 借入一覧と集計]
借入一覧
借入金の整合性検証
借入金集計
[5-5 減価償却一覧と集計]
減価償却内訳表の要点
減価償却内訳表
減価償却表
[5-6 賃料一覧と集計]
賃料内訳表の要点
賃料内訳表
賃料集計表
[5-7 BM費用の集計]
BM費用集計表
BM費用明細
[5-8 筆一覧と固定資産税]
土地建物の筆一覧
[5-9 一般設定]
settingsシート
名称マスタ
基本設定
整合性ベリファイ
[5-10 物件情報の設定]
賃貸資産の入力
物件設定
物件概要
主たる借入
借入返済
評価額
収益指標(参考値)
賃貸設定
印刷欄外
[5-11 物件一覧の自動生成]
物件一覧
既存集計値の転記項目
収益指標参考値(年換算)
売却済み物件の管理
[5-12 借入金の長期分析]
複数融資を合成して試算
ローンアグリゲーションExcelシートの使い方
返済額の推移を分析
将来時点での解散価値を分析
[5-13補足説明資料]
財務資料を解説する補足資料
補足説明資料の形式
財務説明はプレゼンの場
◆6.「Excelデータ分析」編
[6-1 財務データ作成の5原則]
- データインテグリティ
- 集計値のブレイクダウンを確認できる
- データベースの発想で作る
- Once-Only
- 時系列で記録する
[6-2 データリストの作り方]
データの作り方
データリストの設計
データ入力の作法
レイアウト
[6-3 ピボットテーブルによる集計]
ピボットテーブルの活用
ピボットテーブルの要点
[6-4 関数によるデータ集計]
ピボット関数
集計表のレイアウト設計
関数で集計表を作る
Excel関数を使いこなす
[6-5 論理的な整合性の確認]
ベリファイして確認
閲覧者の環境に合わせる