株主優待の取得条件に「長期保有」を追加する会社が増えています。先日も人気銘柄マクドナルドが長期保有制約を設けました。
マクドナルドが長期保有条件
マクドナルドの株主優待は、6月末と12月末に食事券6枚がついた冊子を付与するというものです。これまで100株で1冊、300株で3冊、500株で5冊でしたが、数量には変更がなく、それぞれ「継続保有期間1年以上」の条件が付きます。
といってもメジャー優待であり大企業でもあるので、「明日から変更よ」とはしません。経過措置を設けます。
つまり、今年の12月についてはこれまで同様。2024年6月については、この12月と翌年6月に保有していればOK、24年12月以降は3回連続が必要。ということで、この12月以降の保有が必須ということになります。
マクドナルドの株価は現在6070円。100株だと60万円ということで、100株保有し続けるのはそこそこコストがかかります。配当利回りは0.64%と高くはなく、いわゆる優待銘柄な感じ。今後、優待をもらうために100株保有し続ける人もいるでしょうから、その意味では株価は固いかも。
ちなみにPERは34倍と少し高め。利益は順調に伸びる見込みとなっています。
マクドナルドの優待は価値が高く、1冊4500円程度、1枚あたり900円程度で取引されています。株価6000円の100株に対し4500円の価値の優待なので、単純計算で0.75%の利回りという感じ。
そのせいもあって、制度信用の逆日歩は恒常的に高く、直近は次のようになっていました。6円程度なら100株で600円なのでいいのですが、40円、60円となると大赤字です。おいそれと制度で手を出しにくい銘柄ではあります。
- 2023/6 41.7円
- 2022/12 60円
- 2022/6 3円
- 2021/12 6円
- 2021/6 0.55円
- 2020/12 7.25円
- 2020/6 0.15円
- 2019/12 5.25円
- 2019/6 0.3円
- 2018/12 3.5円
でも今回長期保有制限がついたことで、制度でも取りやすくなるんじゃないかと期待しています。
巴工業も長期保有制限導入
そういえばマクドナルド以外にも長期保有制限の導入が増えています。最近だと美味しいワインがもらえる巴工業がそうです。下記のように、2024年4月末には保有を始める必要があり、24年10月からは保有継続がないとワインがもらえなくなってしまいます。
マクドナルドも巴工業も「同一の株主番号で各保有株式区分以上の株式を保有」なので、株主番号が変わらないようにすることと、4月末と10月末の両方で100株を保有することが必要です。気をつける必要がありますね。
いずれにしてもSBIと楽天の手数料無料化、さらに単元未満株も無料化されたことは朗報ですね。