FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

投資とギリシャ文字 カッコつけた会話をしてみる

投資理論とか金融工学では、なぜかギリシャ文字がたくさん出てきます。そして、投資の話をするときには、ギリシャ文字を散りばめるとなんかカッコいいんですね。かなりの衒学趣味ですが*1

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アルファ(α)

投資のリターンは、市場全体の値動きからもたらされるもの(β)と、商品個別の市場平均を上回る特徴からもたらされるもの(α)からなっています。アクティブファンドのマネージャーは、基本的に自分たちの銘柄選択によって市場平均を超えるリターン、つまりαを見つけられると信じて運用をしているわけです。

 

会話の例。

  • 「あのファンドのマネージャー、これが私達のアルファです、とか言っているけど、実は単なるリスクプレミアムだよね」
  • 「Googleの親会社のAlphabetって、アルファにベット(賭ける)という意味もあるらしいよ」
  • 「カバードコールのアルファって、IVのほうがHVより歴史的に高いところにあるんだよね。人はリスクを過大評価するから」

ベータ(β)

市場全体の値動きをベータと呼びます。さらに、個別商品の市場平均との連動性をベータで表し、ベータが高いほど市場に連動した値動きが激しいことを指します。ベータが2の銘柄は、TOPIXが1%動くと2%価格が動くという具合です。

 

会話の例。

  • 「僕はベータに投資すればいいよ。インデックス投資が一番安心だ」
  • 「債券のベータは以前はマイナスだったけど、最近はプラスのものが多いよね」
  • 「スマートベータって言ったって、アクティブ運用を言い換えただけなんじゃない?」

ガンマ(Γ)

オプションにおけるデルタの変化率。デルタを微分したもの。詳しくはこちらの記事を。

 

会話の例。

  • 「暴落時に退場にならないように、ポジション全体はガンマ・ロングにしておきたいよね」
  • 「デルタだけじゃなく、ガンマもヘッジして、ボラティリティだけを取引するポジションにしてみた」
  • 「ガンマ対シータ。荒れそうだからガンマが勝つと踏んでる」

デルタ(δ)

オプションにおけるプレミアムの変化率。プレミアムを原資産価格で微分したもの。詳しくはこちらの記事を。

 

会話の例。

  • 「デルタは完全にヘッジするよりちょっとロング気味のほうが使いやすいなぁ」
  • 「デルタニュートラルにしてポジティブガンマポジションを取ってるので、けっこうこまめにメンテナンスが必要なのよ」
  • 「デルタが20%なので、ITMになる確率もだいたい20%」

イプシロン(ε)

ゼータ(ζ)

エータ(η)

シータ(θ)

オプションにおけるプレミアムの時間価値の変化。タイムディケイ。残存時間が減るにつれてプレミアムも減っていくがその変化率を示す。

 

会話の例。

  • 「このプットのショート、毎日シータの分だけ利益になっていくんだよ」
  • 「ガンマとシータの戦いなんで、どのくらい株価が動くか」
  • 「シータは敵なんで、残存期間の長いオプションを買おう」

ベガ(Vega)

オプションにおける、インプライド・ボラティリティ(IV)の変化に対するプレミアムの変化率。ベガというのは星座の名前だったり、スペイン語で「肥沃な草原」という意味のようです。なぜこれだけギリシャ語じゃないんでしょう?

 

【アルファ(α)の話】

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*1:とはいっても、ギリシャ文字を使わずに別の言葉で表現するのがとっても難しいのも事実です。βといってわからない人には、βの意味を説明してもそう簡単にはわかってもらえません。