Bitcoinの価格がジリジリと上がっています。株価も大幅下落した3月16日には、52万円とBitcoinも底を付けましたが、そこからの回復です。現在約99万円。間もなく迫る半減期の影響もありそうです。
再び100万へ
2月に100万円を超えたあと、コロナショックで大きく下落。そこから再び100万円が近づいてきました。数日前に一瞬100万円を超えましたが、現在は99万円程度でウロウロしています。
ただし、こちらは円建ての表示。ドル円為替もけっこう動いていますので、ドル建てBitcoin価格を見ると、少し風景が変わります。現在9281ドルで、1万ドルにトライしようとしています。
3回目の半減期が来る
いまBitcoinが注目されるのは、3度目となる半減期が間もなく訪れるからです。Bitcoinは、マイナーたちが稼働させるコンピュータでネットワークを維持しています。このマーナーへの報酬は、新たに生み出されるBitcoinです。半減期とは、この報酬の額が半分になるタイミングのことです。
これまでに生み出されたBitcoinは、すべてがこのマイニングによるものです。2008年の誕生から2012年までは、なんと1ブロック(10分おき)を生成すると50ビットコインを得ることができました。これが、現在は12.5ビットコインまで減っています。3度目の半減期が到来すると、更に半分の6.25になります。
※Bitcoin半減期カウントダウン | Binance Academy
この半減期は、Bitcoinの重要な特徴であり、これが無尽蔵にお金を刷れる法定通貨=フィアットとは違い、Bitcoinをインフレしない通貨たらしめています。Bitcoinの現在の総流通枚数は、1836万6425枚。そして最終的には2040年には2100万枚に達し、追加の発行が止まることになります。
現在、1日に新たに1845枚のBitcoinが発行されています。年間では、67万3425枚です。これは、年間3.6%の量が増加している計算になり、言い換えると3.6%のインフレーションだということです。
半減期が訪れると、このインフレレートも半減し、約1.8%になります。これは本質的には、Bitcoinの価値の落ち方がゆっくりになるということを意味します。そして、「GOX」のように、紛失されるBitcoinがあることを考えると、実質的なインフレ率はもっと小さいとも考えられます。
残り4日と15時間:日本時間5月12日
Binanceの半減期カウントダウンによると、半減期までのブロック数は683。ブロック発行間隔は平均して9.82分となっており、半減期までは、あと4日と15時間30分程度ということになります。
半減期を迎えることで、価格が上がるのか、下がるのか、はたまた変わらないのかはわかりません。なんといっても、半減期が来ることはBitcoin誕生のときから分かっており、もし価格に影響があるのならこれは織り込んでいるはずだからです。
ただし、世界がこの最大の仮想通貨の半減期に注目しているのは確かです。半減期は英語で「Halving」と言いますが、この検索ワードは急増しています。前回の2016年7月の半減期の山に比べると、その大きさが分かります。
一時、大きく減少したことが話題になったハッシュレートも急回復し、約120MTH/sです。2年弱前に、ハッシュレートについて記事を書いた時は40MTH/sでしたから、そこからさらに3倍になっていることが分かります。
マイナー以外には、半減期ですぐに何かが起こるということはないでしょう。それでも4年に1度のお祭りであり、ハッシュレートやトランザクション、価格にどんな影響が起きるのか、楽しみに見ていたいと思います。