ヤマダ電機が株主優待を改悪したことが話題です。これまで100株の保有で、3月末1000円分、9月末2000円分の商品券がもらえていたのが、3月末500円、9月末1000円と半減。さらに、これまであった長期保有者に3月1500〜2000円プラス、9月に500円分プラスだったものも廃止です。
こうした情報は、内容によっては株価にも影響します。優待クロスしているなら、即座にポジションの調整も必要ですね。どうやって情報を得るのがいいのでしょうか。
ヤマダ電機改悪
ヤマダ電機の優待改悪は結構大きいです。元々の優待額と、株価(548円)に対する単純利回りを計算したのが下記になります。
100株の時が最も高利回りで、短期保有でも1.82〜3.65%。長期保有すると、4.56〜5.47%まで優待利回りがアップしていました。ところが今回、この100株が重点的に狙われました。改定後の状況は次のようになります。
短期は利回り半減。長期も大きく減少です。3月は利回りが1%を切ってしまい、直前でないと取りにくい感じです。しかもヤマダ電機の優待券は、額面そのまま使えるわけではなく、1000円以上で1枚(500円分)を使用できるというもので、けっこう使いにくいんですよね。
変更前後の変化率をまとめたのが下記の表です。3月の2年以上保有者は、17%まで優待が減少してしまいました。長期保有者を冷遇するという、なかなか珍しい変更です。
こちらの優待変更が発表されたのは、2月4日の9時。当然のように株価は反応して、565円だった株価は、同日終値539円まで5%ほど下落しました。
このように、優待銘柄で優待変更が発生すると、株価にも影響します。では、どうやって優待変更情報をスピーディーに知ることができるのでしょうか。
EDINETに掲載される――有報Cathcer!
このような投資家向け重要情報は、EDINET(エディネット)と呼ばれる金融庁が所管するサービスや、東証が提供する適時開示システムTDnetに掲載されます。そして、このサイトでは検索などもできるのですが、かなり使い勝手が悪いのが特徴です。ザ・官庁といったサイトですね。
そのため、EDINETが提供するXBRLデータやTDnet公開情報を元にしたサービスを利用するのが便利です。「有報Catcher!」は、EDINETやTDnetからデータを取得して横断検索できるサイトです。
ロボフォリオ(旧 適時開示なう)
TDnetや有報Catcher!はこちらから見に行くアクティブなサイトですが、パッシブに情報をリアルタイムに受け取る方法が、ロボフォリオ(旧 適時開示なう)です。iPhone専用のアプリになります。
キーワードとして「株主優待」をセットし、キーワードで引っかかったものをプッシュ通知するよう設定しておけば、優待の変更や新設、廃止などが開示されるたびに通知が飛んできます。
ZAiの株主優待ニュースも
リアルタイムではありませんが、PDFではなくHTMLの記事として情報を確認できるという意味で、ZAiの「株主優待最新のニュース」もよい情報源です。あーだこーだ書いてあって、内容が把握しにくい企業発表の文面と違い、新旧優待がどう変わったのか、利回り換算だとどうなのかが記載されていて、わかりやすくなっています。
優待クロス関連の必携アプリはいくつかありますが、このような適時開示をリアルタイムに確認できるような体制を作っておくことも重要ですね。