FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

人はいつ貯金に目覚めるのか? マインドを変える2つの方法

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「独り身だし、特に節約したりポイントを貯めなくても大丈夫。手間のほうが面倒」。先日お会いした20代の女性が、こんなことを言っていました。これだけスマートフォン決済のキャンペーンが百花繚乱でも、登録が面倒なのでしていないそうです。

貯金はチリを積もらせるもの

この気持、なんとなくわかります。ぼく自身も、20代のころは給料のすべてを使ってしまっていました。貯金なんて思いもよらず。当然、若いと将来のことなんて考えないものです。

 

ぼくが貯金を考え始めたのは、まさにゲーム感覚でした。当時のシティバンクは残高100万円を超えないと毎月口座維持手数料を取られました。ならば、まずは100万円を貯めてみようじゃないか、というのがきっかけでした。

 

100万円は多いようで、細かな積み重ねで達成できます。例えば、交通費。会社へ行くのに、片道350円ほどかかるのですが、これを自転車通勤にすれば1日あたり700円が浮きます。1ヶ月で2万円を超えますね。

 

月に1万円程度払っている携帯電話料金。こちらも格安SIMにすれば月に7000円くらい節約できます。電気代も第二電力に変えれば1000円程度下がるでしょう。支出をできるだけクレジットカードに切り替えて、高還元率のカードで支払えば2%程度が戻ってきます。

 

当時、ヤフオクやAmazonマーケットプレイスを使って、家の中の不用品を次々と売却し始めたことも思い出です。

 

こうした取り組みと、ボーナスを全額貯蓄に回せば、意外と100万円は遠くはなかったのです。

お金持ちの2つのタイプ

さまざまな投資家に会うと、お金持ちには2つのタイプがあることに気づきます。一つは細かな支払いに無頓着なタイプ。大企業でたくさんの給料をもらっている人に多い印象です。支払いを会社の経費で落とそうとするくらいで、こまかな節約には興味がありません。いまの給料がずっと続き、昇給もあるという思いがあるのでしょう。

 

月額数百円のサブスクリプションに入り、使わないけど解約を忘れたままにしている。そんなタイプです。

 

もう一方は、優待クロス系の投資家に多い、細かな手数料を気にするタイプです。数百円の手数料を削減するために、安い証券会社で買って、株式を移管したりします。数千万の資産がある人が、こうした節約をコツコツやっていることは、意外と知らないかもしれません。

 

どちらが正しいとか、どうしたほうがいいというつもりはありません。思うのは、1000円程度のキャンペーンをラッキー!と思って取り組む人と、そのくらいなら面倒だからいいや、と思う人の両方がいるということです。

ほとんどの人はどこかで貯蓄を考え始める

一方で、若いうちは節約を考えなくても、結婚して家族が増えると、自然とお金が足りなくなります。家を買おうと思ったら頭金も必要です。教育資金もいります。しばらくすると、老後資金は足りるのだろうか? と気になり始めます。

 

そう思って初めて貯金をしようと考えるわけですが、それが40代ならもう手遅れかもしれません。20代、遅くとも30代のうちに、ゲーム感覚でいいので貯蓄を意識し始めると、その後が本当に楽になるものです。

 

では、どのようにしたら、貯蓄に目覚められるのでしょうか?

マインドを変える2つの方法

 2つの方法があります。1つは、行動心理学でよくいわれるように、デフォルトを貯蓄設定にすることです。例えば、給与天引きの財形貯蓄に入る、持ち株会に入るなど。貯蓄性の貯金は全くおすすめできませんが、強制的に貯蓄できるという一点ではありかもしれません。

 

もう一つは、単体の損益を気にするように、ゲームを構築することです。

 

例えばオークション販売を考えてみます。1000円で出品したものが落札されました。10%の手数料を引かれ、粗利は900円です。ところが送料込みの出品だったので、コンビニに品物を持っていったら、遠隔地で意外にサイズが大きく、送料が1020円だと言われました。合計すると、120円の赤字です。これは、ほとんどの人が嫌だと思うはずです。

 

120円の節約のためになにかするのは面倒だと思う人でも、オークション取引内で120円の赤字が出るのは避けたい、なんとか安い発送方法はないか、せめて損益トントンにはしたい。そんなふうに思うものです。

 

支出の管理を、こんなふうに単体管理することで、コストに敏感になるのです。

 

ぼくはドル定期預金のキャンペーンを狙って、為替差損をFXでヘッジしました。この枠組みで利益を出すのが狙いです。ところが、よくよく考えてみると、ドル建て資産をほかにたくさんもっているんですね。追加でドル定期を組んでも、ドル建て資産が増加するだけです。なぜ一部だけ為替差損をヘッジしようと考えるのでしょう?

 

これも単体で合計して、損を出したくないという思いの現れです。

貯金の2つの効果

こうして貯金に目覚めると2つの大きな効果があります。一つはもちろん、貯金でお金が貯まるということ。そして2つ目は、たくさん貯金しようと考えて、自然と節約生活が身につくことです。

 

セミリタイアを考えた場合、生活費の何倍の貯金があるかが重要になります。そのためには貯金を増やすことと、生活費を抑えることの両方が大事になります。貯金に目覚めると、両輪がうまく回るわけです。