ちょっと前までの優待クロスは、15日前くらいに解禁された一般信用売りの在庫を取り合うというゲームでした。ところが、各社が一般信用長期を始めたことから、1ヶ月前からクロスポジションを建てるようになってきています。特に、手数料無料、貸株料も1.4%の日興証券が、優待クロスの雄です。
では、いったいいつ買ったら、どのくらいのコストになるのでしょう?
1000円100株 10万円の場合
優待クロスの場合、2つのコストがかかります。一つは信用売コスト。手数料は無料ですが、毎日貸株料(年率1.4%)がかかります。つまり、売り日数が長いほどコストがかさみます。
もう一つは、現物を買うコストです。日興証券の場合、たいていの場合、現物買い手数料よりも、(制度)信用で買ってすぐに現引きしたほうがコストが安くなります。かかるコストは1日分の金利だけです。
権利落ち日が来て、ポジションをクローズするときは、売りポジションを現渡しして完了です。これには手数料はかかりません。というわけで、買いコスト(一定)と売りコスト(日数比例)が、クロスにかかるコストになります。
10日で6円+38円 → 44円
20日で6円+76円 → 84円
30日で6円+115円 → 121円
40日で6円+153円 → 159円
50日で6円+191円 → 197円
必要資金10万円の株の場合、1ヶ月でコスト120円程度というのが覚え方です。50日でも200円を切ります。
5000円100株 50万円の場合
日興証券の場合、売りも買いも信用を使い、コストは率で計算されるので、株価が倍になればコストも倍になります。小数点以下の扱いでぴったり同じではないのですが、そういう計算になります。
10日で34円+191円 → 225円
20日で34円+383円 → 417円
30日で34円+575円 → 619円
40日で34円+767円 → 801円
50日で34円+958円 → 992円
このコストと、優待のメリットを比べて、期待する額になっているかを考えるわけです。実際、日興証券の場合は、人気の銘柄は1ヶ月前には売り在庫がなくなっていることが多いです。
さて、8月はかなりクロスポジションを取っていますが、まだ取り残している銘柄もあります。いつポジションを作るべきかコスト面から見てみます。
JINS(3046)は週明け?木曜日?
JINS(3046)はメガネメーカーです。5000円分の商品券がもらえます。ヤフオクでの実売は3500円程度で、売却してもなかなか悪くない感じです。株価は、5610円で100株から優待取得になります。日興証券残は○1万4300株。
ではクロスコストはどのくらいになるかというと、下記の通りです。でkりえば、15日の木曜日まで待ちたいところですが、100円程度の差ならもう注文してしまうか? 悩むところです。
9日金(16日) 382円
13日火(15日) 360円
15日木(11日) 274円
19日月(9日) 231円
22日木(4日) 124円
壱番屋(7630)はギリギリまで待つ
壱番屋は、優待が食事券です。100株で1000円分、200株で2000円分の食事券がもらえます。ただし株価が5150円とかさが大きいので、資金がかかるのがデメリット。日興証券での残数は7200株となっています。
下記はせっかくならということで、200株で計算したものです。うーん。2000円分の食事券に対してはけっこうコスト高ですね。少なくとも15日、できれば22日まで待ちたいところです。
9日金(16日) 702円
13日火(15日) 662円
15日木(11日) 504円
19日月(9日) 425円
22日木(4日) 228円
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