FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。投資歴20年以上。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家。ロジックとエビデンスを大事に、運と不確実性を愛しています。

なぜFIRE=セミリタイアしようと思い立ったのか(1)

FIREが最近ブームなようで、目指したいという人も増えてきたように感じています。一足先にFIREを達成した身として、このところFIRE関連でよく聞かれる内容について、自分でもまとめておこうと思います。

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Q:いつFIRE=セミリタイアしようと思い始めたのか

子供の頃、将来やりたい仕事は? と聞かれて「たくさんお金を稼げる仕事」と答える子はまずいません。学生のころの就職先選びでも、「いかに給料が高いか」ではなく「いかに自分のやりたい仕事ができるか」を再重視しました。

 

これは多くの人がそうなんではないかと思います。「世のため人のためになりたい」という方向性もあれば、「自分の力を試したい、伸ばしたい」という方向性もありますが、いずれも人生に求めるのはカネではないものだったはずです。

 

ところが、働いていくうちに、この方向性がズレてくる場合があります。ぼくの場合は、現場の仕事が遠のき、管理業務がほぼメインになるにつれて、「なんでこの仕事しているんだっけ?」という思いが強まっていきました。

 

現場よりもエラくなれば権限も増してより自由に仕事ができる――。これは一面の真実です。しかし、会社というのは不思議なもので、事業の方向性を完全に自由に決められるのはオーナー社長くらいなものです。多くの場合、部下の希望を汲み取り、上司の期待に応えられるよう、事業を推進します。自分のやりたいこととそれが一致していれば良し。ズレているなら、一致点を探さなければいけません。

 

昇進を繰り返せば変わるのか。なかなかそんな単純なものでもありません。社長になれば変わるのか。ぼくは社長が株主の意向ですげ替えられるのも何度も見てきました。他の役員を説得できず、本意ではない方針に基づいて運営をせざるを得ないことだってたびたびです。

 

結局のところ、本質的に権限を持っているのは株主。そして資本と経営が分離している限りにおいては、株主が期待するのは利益でしかありません。つまり、いくら出世しても、自分の思ったようにはできないということです。自分が株主、つまりオーナーにならない限りは。

 

思ったようにならない。自分のやりたいことができない。こんな日々が続くと、ふと年収ばかり気にしている自分に気づきます。そう、仕事が楽しいからやっているのではなく、周りの期待に応えるため、また収入を得るために仕事をしているんじゃないか? そんな疑念が心に芽生えてくるのです*1

 

こうなるとその疑念は次第に成長を続けます。悶々としてきます。一方で、この収入がなくても、資産と運用だけでも生きていけるんじゃないか? そんな考えも浮かんできます。

 

果たして……。資産と運用益を集計し、生活費をまとめ、死ぬまで持つのか耐えられるのか。こんな計算を具体的に行い始めたのが2018年初頭。いけそうだ、という目算が立ったものの、そこは合理性では割り切れない葛藤もありました。

 

理性的にはインカムゲインを得て生活しなくても、キャピタルゲインを取り崩していけばいいと思うものの、これには恐怖感が伴うのです。「社会的地位」というよくわからないものもその一つ。これをたいへん気にする人も多いでしょう。ぼくは人に比べて見栄をはる気持ちも小さく、権力欲も小さかったようで、この点は自分でも驚くくらい、あっさりと見切ることができました。

 

ある程度、心は決まった。そんなわけでタイミングを見てFIREを会社に言い、具体的に実効したのが18年の秋です。一度口にしたら取り返しのつかない一言です。さすがに緊張しましたが、言い始めるとスラスラと。上司はかなり混乱したようで、「理解できない」「どういうことだ?」とそこからしばらく面談を繰り返しました。でも、ぼくのほうは心につかえていたものがすっきりと取れた感じ。不安はある一方で、これまでにないほどの爽快感を感じました。

 

そこから約2年。誤差はあれど、ほぼ想定通りに進むことができています。幸いなことに後悔はぜんぜんありません。まぁ振り返ると、過去の大きな決断でも後悔したものは何一つないのですが。

第1回 なぜFIRE=セミリタイアしようと思い立ったのか

第2回 FIREへの不安

第3回 他のFIREした人を見てどう感じるか FIREの4分類

第4回 FIREの誤算と人生プラン

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*1:人によっては働き始めてすぐにこういう気持ちになるのかもしれません。職種にもよりますね。働き始めて20年以上、カネのために仕事をしているわけじゃないと思い続けられたぼくは、かなり幸せでしょう。そして、「カネのために働いている」と感じはじめて数年で、「もういいや」と思ってしまったわけですが。