FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

投資家はなぜ筋トレに向かうのか?

筋トレの好きな投資家って多いように思います。ぼくも、あるとき取り付かれたように筋トレをしたくなることが多くて、そうなると半年くらいは続けるのですが、何かのきっかけで止めてしまったりして、なかなか習慣にならないのが玉に瑕。

 

では、なぜ投資家に筋トレ愛好家が多いのでしょうか?

着実に積み上げる

投資家といってもいろいろですが、トレーダーというよりも投資理論を勉強して、長期運用をポートフォリオで行う投資家が多い印象です。また、毎月コツコツと積み立てるタイプでしょうか。この部分に何かエビデンスはないので、印象でしかありませんけど。

 

よく思うのは、筋トレは一夜で何かが変わるものではなく、日々の積み重ねた修練が次第に形になってくるものだということです。これは、積み立て続けた資金が気がつけばけっこうな金額になっているのに似ていますね。

 

辛さに耐えるってところも、もしかしたら似ているかもしれません。長期投資家は、暴落があってもそこであたふたせずに、ポジションを持ち続けます。ぼくはメインポートフォリオについては、暴落があっても「まぁそんなもんだろう」くらいに思うだけで、ほとんど何も感じませんが、短期売買狙いのポジションについては、思惑と違った動きになると、ほんと夜も眠れなくなるくらい不安が渦巻くものです。

 

筋トレも、苦しみとの戦いです。プッシュアップやスクワットなどは、もうダメだ!となってからが本当の勝負。ここから何回頑張れるかで、筋肉の付き方が変わります。ランやバイクもそうですね。ヒルクライムで坂を上り続けているときなど、「なんでこんな辛い思いをして走っているんだろう……」とぼんやり考えながら、無心になって脚を回すことだけに集中するものです。

 

始めたら、苦しさや不安を抱くことなく、無心になって淡々と続ける。こんなところも似ているのかも。

成果が数字になる

淡々と続けた投資は、いつの間にか額が大きくなって、雪だるま式に膨れていきます。いや、別にリターンの率は変わらないのですが、増えていく絶対額はどんどん大きくなります。これが、具体的な円やドル、ビットコインといったものの数字で把握できることが、投資においてはモチベーションを維持するために重要だったりします。

 

筋トレも、やり続けるとそれが数字で表れます。120秒しか続かなかったプランクが300秒とかいけるようになったとき、10回しかできなかったプッシュアップが30回できるようになったとき。はたまた、3キロがせいぜいだったランが、いつの間にか10キロ走れるようになったとき。このように測れることってけっこう重要です。

ゲーミフィケーション

このところ、通算何度目かの筋トレマイブームなのですが、それに一役買っているのがスイッチの「リングフィットアドベンチャー」です。リングコンという輪っかを手に持って、指示されるままさまざまなフィットネスを行うのですが、秀逸なのが、それがゲームと結びついているところ。

いや、いままでもフィットネス系サービスでは、メニューを提示したり、それを達成するとバッジが手に入ったり、結果を他人と比べたり励まし合ったりといったSNSサービスが付いていたりと、いわゆるゲーミフィケーション要素が盛りだくさんです。

 

ただ、リングフィットアドベンチャーをやって感じたのは、フィットネスにゲーム性を取り入れるのではなく、ゲームにフィットネス要素を持ち込むほうが、そりゃ面白いということ。

 

リングフィットアドベンチャーは、あくまでゲームであって、敵と戦って勝つための戦略性もあり、ストーリーもしっかりしており、一つのゲームとして楽しめるのです。そしてコントローラーを使う代わりに、フィットネスがある。知らない人向けに解説すると、RPGのように敵が出てきて、その敵を倒すには、プッシュアップとかスクワットとかのスキルを使って攻撃する仕組みです。敵によって、腕系の攻撃に弱い敵とか、腹系の攻撃に弱い敵とかがあり、またスキルも一度使うと数ターンは再利用できないので、どのスキルをどの順番で使うかを考えさせられるのです。

 

やはり、ゲームメーカーが作るフィットネスはひと味違う。そんなことを感じさせます*1

Apple Watch Series7

ゲームでなくても、「測れる」ということは運動のモチベーションにたいへん重要です。これが普通になってきたのは、Garmin、Fitbit、そしてApple Watchといった活動量計です。以前から、不定期にこうしたフィットネストラッカーを使っているのですが、再び物欲がわいてきました。Apple Watch Series7です。

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当初は加速度センサーを使って、歩数などを計測するのがせいぜいだったフィットネストラッカーには、どんどん新しいセンサーが搭載され、いろんなものを測れるようになってきました。Apple Watchでは、下記のものを測れます。

  • 歩数や階段昇降
  • 心拍数
  • 血中酸素濃度
  • 心電図
  • 高度

血中酸素濃度はかなり誤差があって、パルスオキシメーターの代わりには使えないようですが、心拍数なんてかなり精度が上がってきました。自転車乗りには心拍数センサーはなじみ深くて、普通は胸にバンドを巻いて心臓の上にセンサーを取り付けるのですが、いまやApple Watchだけでもいいかも。

 

Apple Watchが登場したときに一度買って、半年くらい使っていたのですが、当時抱いていたスマートウォッチへの期待感に達しておらず、そのときは早々に手放してしまいました。現在は、GarminのInstinctを持っていて、こちらはランやバイクのときにたまに使っているのですが、使い勝手がいまいちです。

 

現在のApple Watchには、ウェアラブルコンピュータへの期待はなくなり、あくまで使い勝手のいいフィットネストラッカーという位置づけ。外にでることがめっきり減って、機械式腕時計の出番もぜんぜんなくなってしまったのですが、Apple Watchなら異なる目的で愛用できるかもしれません。

筋肉は裏切らない

筋トレ愛好家の中でよく聞くのが「筋肉は裏切らない」という言葉。これは投資家においては「現金は裏切らない」というのにも近いかもしれません。人にはいろいろな資産がありますが、現金などの金融資産と同じくらい重要なのが、身体です。この2つには似ているところがあって、あくまで個人に属するもの。

 

交友関係や会社での地位などは、あくまで他人との関係性の中で効果を発揮する資産であって、状況の中でその意味合いは変わってしまいます。ただし、金融資産と身体資産は裏切らないんですよね。そんなところも、投資家が筋トレが好きな理由かもしれません。

 

*1:リングフィットアドベンチャーに味をしめて、次はFit Boxing 2にも手を出そうかと考えていたりします