楽天グループが2023年12月末日の株主優待を発表しました。これまで500円分の楽天キャッシュを優待としていましたが、今回はそれを変更。なんと月間30GB分の楽天モバイルeSIMを提供します。(※修正あり)
→新たに音声+30GBを「1年間」にアップグレードされました。記事にまとめました
楽天モバイルのデータSIM 30GB
この株主優待は面白いですね。申し込むと、楽天モバイルで月間30GB使えるデータ専用eSIMがもらえます。例えば、サブ回線にセットして、データ通信を優先設定にすれば、通話はメイン回線、データは楽天モバイルサブ回線という形が実現します。ものすごくコスト削減になりますね。
例えば、メイン回線にpovo2.0(月額無料)、サブ回線に優待楽天モバイルを組み合わせれば、低コスト(とういうかほぼノーコスト)で通話もデータも利用できる環境が作れます。povo2.0に550円の5分通話をつけるのもいいですね。
なおデータ専用SIMなので通話はできません。楽天モバイルの無料通話サービス「Rakuten Link」も使えません。eSIMは利用できる端末が限られますが、iPhoneやPixelなら使えるので、メジャー端末なら困ることはないでしょう。
株数とeSIM利用月数の関係
このeSIM、株数などで利用できる月数が変わります。100株だと保有期間5年未満で3ヶ月しか利用できません。ところが1万株保有すると6ヶ月利用できるようになります。
優待の付与は年2回、つまり普通に使う限り、この優待で1年間のデータ通信をすべて賄おうと思ったら、1万株保有するか5年以上で5000株を持つ必要があります。
見誤っていました。今回の優待付与は12月だけ。6月の付与は発表されていません。最大でも年間で6ヶ月しか、30GB/月は利用できないということです。
裏技はないでしょうか? すぐに思いつくのが、複数名義で優待を獲得する方法です。ただし、「なお、同一楽天IDで複数回、本優待をお申込みいただくことはできません。」と書いてあります。これは「1度利用したら、次回も利用できない」という意味ではなく「同時期の優待を、一つのIDで複数回利用はできない」と解釈すればいいように思うのですが、どうでしょう。
1万株保有すれば6ヶ月利用できますが、さすがに資金560万円は多すぎ。そこで、100名義x2で6ヶ月使う必要を考えてみました。まず2名義で優待を取ります。名義Aの楽天IDで3月上旬にサブ回線に入れて3ヶ月利用します。3ヶ月後、名義Bの楽天IDでサブ回線に入れ替えます。優待の申し込み期限は6月下旬までとなっているので、ギリギリ間に合いそうです。
落とし穴がなければ、理論上、この形で年間継続して6ヶ月間30GB/月が利用できると思うのですが、どうでしょうか。
トリプルSIM
なかなか面白い楽天G優待ですが、端末によっては多少の制約もあります。というのも、物理SIM+eSIMをサポートする端末でも、同時に利用できるのはeSIM一つの場合が多いからです。
ぼくの場合、下記の構成を考えてみましたが、そのためには2つのeSIMを入れられて、かつ同時にアクティブにできる端末が必要になります。つまりトリプルSIMです。
- 物理SIM メイン番号(IIJmio)
- サブeSIM 仕事用番号(povo2.0)
- サブeSIM データ用(今回の楽天モバイル)
調べた限りでは、トリプルSIMに対応した端末は、iPhone13以降、Pixel7以降、OPPO Reno5〜くらいのようです。
ただしいずれも同時にアクティブ(待ち受けられる)のは2回線まで。入れた複数回線から2つを選んで利用できる感じです。そのため、現時点でトリプルSIMは災害時対策には有用ですが、データ通信も組み合わせて利用するには少々不便です。
またiPhoneの場合、ドコモ/au/ソフトバンク/楽天モバイル/IIJmioeSIM/BIGLOBE(au)以外のキャリア(ahamoやワイモバイルなど、サブブランドも不要)は、SIMを利用するのにAPNプロファイル設定が必要です。ところがAPNは一つの端末に1つしか設定できません。つまり、iPhoneの場合は格安SIMx2という構成は現実的ではない(別途プロファイルの入れ替えが必要)わけです。
このあたりを考えると、トリプルSIM環境はなかなか大変ではありますね。