FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

2023年は完全FIREした年でした キャッシュフロー・クワドラントで考える

2023年は、ぼくにとって節目となる年でした。というのも、20数年勤めた会社をついに退職したからです。いわゆる「完全FIRE」した年となりました。

完全FIRE

年齢的な節目もあって、なんとなく2023年には……と考えていたものの、予め設定したタイミングになったから退職したというわけではありません。きっかけとしては、Financial Independent=経済的自立を背景に、やりたくない仕事に対してはNoといえる退職カードを持っていたわけですが、それが実行に至ったという感じです。

 

このブログはセミリタイアの意向を固めた5年前、2018年の春に開設しました。そして秋にはいわゆるキャリアを降りて、セミリタイアに入ったわけです。そこからちょうど5年、今度は退職して完全FIREとなりました。

  • 2018年春 FIREの意思を固める(ブログ開設)
  • 2018年秋 セミリタイア実施
  • 2019年春 年号が令和に
  • 2020年春 緊急事態制限、リモートワークに
  • 2022年秋 社内で異動
  • 2023年春 完全退職申告
  • 2023年秋 退職

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ここにはもちろん、期待と不安があります。お金の問題と生活の問題ですね。ただ、お金の問題については、何度もシミュレーションを重ねたこともあり、実はまったく不安がありませんでした。リスクがあるとすれば、ボラティリティの大きな投資対象に賭けて大きく資産を失うことくらい。固い運用で全く問題ないと考えています。

 

ただFIRE後の生活については、多少なりとも不安はありました。

暇すぎないか?

よく聞かれるのがFIREしたら「暇すぎ」という話です。ただ、ぼくはこれまでの人生で暇すぎて困ったことはなくて、どちらかというと時間がなさすぎて困るほうだったので、これについては全く不安はありませんでした。

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実際にFIRE生活に入ると、「毎日が日曜日」でとっても楽しい。というか、人間これがデフォルトであるべきじゃないか? とさえ思います。誰かに強制された時間の使い方をするのは、人間の本質に背いている。そんなふうにも思います。

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Employee=従業員から卒業するということ

下記は、有名な『金持ち父さん』の「キャッシュフロー・クワドラント」です。これはお金の稼ぎ方の話ではありますが、実は世界観についても表しています。

 

Employee=従業員は、いわゆる会社員です。自分の時間をお金に替えています。そしてそれだけでなく、この4つの中で唯一、自分で物事を決定できません。他人に委ねています。ただし、この4つの中で元手がほとんどいらない唯一の仕事なので、ほぼすべての人はここからキャリアをスタートし、他の4つに移行していきます。

 

Self−Employed=自営業は、自分の時間をお金に替えていることは同じです。ただし自分で物事を決めることができます。自分の主人、自分の上司に自分がなれるのです。

 

よくいわれることですが、自分の処遇を自分で意思決定できることの精神的なメリットは計り知れません。Employeeであっても、出世して企業の上層部に行くに従って意思決定できる範囲が広がります。社長ともなれば、株主から文句はいわれるものの、かなりの裁量を持てます。そして、自分で意思決定できる待遇ならば、人生はかなり楽しいものになるのです。自営業の人で、お金に困っている人はいますが、ウツになるような人は珍しい。それは意思決定できるかどうかが、人としてどれだけ重要かを表しています。

Investor=投資家は、働くことではなくお金がお金を生み出すことで収入を得る人のことです。また、Business Owner=ビジネスは、事業を所有していることを指します。要するに、お金を儲ける仕組みを所有しているわけです。ここでは配下の従業員が、仕組みに従ってお金を稼いでくることが表現されています。

 

ぼくの場合、当初はEmployeeからスタートしました。そこでスキルを身に着けて資金を貯めました。ある程度資金が貯まったら、投資をスタートさせました。駆け出しInvestorの誕生です。そして、セミリタイアを意識し始めたときに法人を用意してBusiness Ownerにもなりました。といっても従業員はおらず、外注を中心とした不動産と太陽光というビジネスですが、これは明らかにビジネスです。

 

そして最後に、Emoployeeを卒業して、身につけたスキルを使ってSelf-Employedとなりました。このEmployeeからの卒業が、僕にとっての完全FIREだったというわけです。

 

世の中には、Employeeのまま出世することが人生のレールだと考える人もいます。しかし、それはあくまで誰かが考えたレールの上を走っているだけなので、楽ではありますが自己決定権はありません。その象徴が定年でしょう。決められた年齢になったら、有無を言わさず待遇を剥奪されるわけですから。

 

一方、Self-Employed、Business Owner、Investerには定年はありません。すべてが自己責任ですが、すべてを自分で決定できます。この自己決定できる自由を持ちたいかどうかが、FIREに向くかどうかを左右しているのではないかという気が、最近しています。

 

なお、一応Self−Employed=自営業の枠にも席を置いていますが、ここでガンガン時間を費やさずとも生活に困らないというのはいいことです。正直、B+IがあるからSも楽しく過ごせるわけで、単にE→Sだとけっこう厳しい毎日になるのではないかとも思っています。

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ぼくはそもそもが楽天的で、何かを後悔するということがほとんどありません。そういう意味では、Employeeから脱却してもお金の面以外はメリットしかないと思っていましたが、まさにその通りでした。

 

何はともあれ、自己決定権を持てること、そしてお金のために時間を使わずに済むこと、さらに嫌な人と一緒にいる必要がないことは、とっても幸せなことだと思うのです。こんなことなら、もっともっと早く完全FIREすればよかった。というのが、この2023年を振り返っての思いでした。

 

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