FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

アフィリエイトなしの「法人カード」の選び方と比較

法人所有者にとって何かと便利なのが法人カードです。ただ、個人向けカードに比べて情報が少なく、検索しても結果が完全にアフィリエイトに汚染されています。実際の法人カードユーザーとして、お得な法人カードについてまとめてみました。

法人カードのメリット

さて、一口に法人カードと呼びますが、実は法人自体に与信を行うものと、代表者の個人与信によって発行するものの2種類があります。一般的に、法人与信のほうが大変で、決算書なども用意する必要がありますし、カタイところでは数期分の決算書が必要だったりもします。

 

一方の個人与信を使うカードは、代表者が普通にカードを作れる状況なら比較的簡単に作成できます。ただし、利用分は個人の与信枠としてカウントされるので、ざっくりいうとその分枠が減ってしまう可能性も大です。

 

いずれにしても、法人カードの定義としては、利用代金を法人の銀行口座から引き落とせるということ。これによって、決算の際の経費の計算が楽になる。それが最大の利点です。

 

なので、資産管理会社系の人の多くは、法人のコストであっても個人のクレカで決済し、その代金は「役員貸付」として処理しています。これはこれで決算の際にちょっと面倒ですが、個人カードのほうが還元率が高いモノが多いので、お得といえばお得です。

 

ちなみにぼくは、発電所や収益不動産の電気代やETCカードは法人カードを使っています。特に法人を2つ所有しているので、個人のカードで決済してしまうと、どっちの法人のコストか判別が難しいこともあるからです。ただし、どっちの法人で処理しても良いようなものや、PCのような大物は個人のカードで決済するのが普通です。

法人カードの選び方

では、法人カードの選び方を。実は3つほどの方向性があります。1つは、とにかくコスト重視で年会費無料のカードを選択する方法です。法人カードで年会費無料は少ないのですが存在します。2つ目は還元率が高いカードを選ぶ方法。ただし個人向けカードに比べると、還元率は渋めです。3つ目は、ステータスの高いカードを選ぶ方法。いまどきクレジットカードでステータスなんて……という気もしますが、法人カードには年会費を経費にできるという特徴があります。そのため、高ステータス=高年会費のカードを持つなら法人で作るのは1つの選択肢なのです。

年会費無料の法人カード

ではまず年会費無料の法人カードから。検索するとよく出てくるのは「初年度年会費無料」のカード。これは選んではいけません。だって、年会費がかかるんですもの。というわけで、本当に無料のカードはこちらです。

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まずは、NTTファイナンスBIZカードです。特徴は年会費が無料であり、Visaブランドなこと。はっきり言ってそれくらいです。ETCカードは発行できますが、年会費が550円かかります。限度額は最大80万円と低め。がっつり利用には向きません。また、申し込みには登記簿謄本が必要です。

 

最大の落とし穴は、よくアフィリエイトサイトでうたわれている1%還元は、ウソではないのですが、相当に使い勝手が悪いということです。 

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2つ目がライフカードビジネスライトです。こちらも年会費無料。ETCカードも無料です。MastercardとJCBが選択できます。限度額は最大200万円となっており、それなりに使えます。申し込みにあたり、登記簿謄本などが不要なのもいいですね。付帯保険がゼロとなっており、本当にクレジットカード機能に特化しています。こういう割り切りは、個人的には好きです。

 

最大の悩みどころは、ポイント還元もゼロだということ。ポイント還元を求めるならちょっと厳しいカードです。

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実質的にライフカードビジネスライトの提携カードとなるfreee MasterCardは、やはり年会費無料。券面以外は基本的にライフカードビジネスライトと同じですが、「Adobe Creative Cloudコンプリートプラン(個人版)」を初年度15%OFFなど、オリジナル特典がついているのが特徴です。

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続いては、P-one Business Mastercardです。年会費は初年度無料ですが、前年にカードの利用があれば、翌年も無料なので、実質的に年会費無料カードとなっています。無料の割に、色も金色です。残念ながらETCカードは発行手数料1100円、有効期限更新時も1100円がかかります。限度額は300万円。そして、300万円のキャッシング枠が付いているのが特徴です。

 

ポイント還元は、1000円につきポケットポイントが2ポイント。ポケットポイントは1ポイント3円相当なので、還元率は0.6%ということになります。

 

こちらなかなか悪くないのですが、申し込みに決算書と収入証明書が必要です。一期目を終えていない場合、登記簿謄本でもいいようです。アフィリエイトサイトの情報だと、審査は緩いとある場合が多いのですが、じつはぼくはこのカードを申し込んで、審査に落ちました。いろいろな書類を用意したのに、ポケットカードは意外に厳しい。。

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最後に挙げるのが三井住友カード forOwnersです。年会費は初年度無料、翌年以降1375円ですが、下記に書いたとおり、リボ払いの金利を発生させれば翌年も無料になります。ETCカードも初年度無料で、1回以上の利用があれば翌年も無料です。

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 ブランドはVisaかMastercard。代表者確認資料のみでOKで、登記簿謄本や決算書は不要で申し込めます。限度額は最大150万円。ポイント還元は200円につきVポイントが1ポイント。基本は0.5%還元です。ただし、コンビニとマクドナルドは+2%、そして選んだお店3つまで+0.5%というのは、通常の三井住友カードと同じです。

 

ぼくはこちらのカードを保有していますが、リボ金利を発生させる必要があるのが、ちょっとオペレーション的に面倒ではあります。

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こちらのfreee VISAカードは、三井住友カード forOwnersの提携カードですね。券面以外は、ビジネス系の特典が追加されています。

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2021年冬にリリース予定のfreeeカード Unlimitedは、提携カードではなくfreee自体が発行元となる法人カードです。特徴は、年会費無料で限度額が最大3000万円にものぼること。上場を目指すスタートアップ向けということですが、無料カードの中では最も券面が今風なので、持っておいてもいいなと思わせます。

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還元率が高い法人カード

さて、続いて非常に難しい還元率です。まず一般的に法人カードの還元率はゼロから0.5%程度。1%までいくと、高還元な部類です。一方の個人カードでは、1%超えはザラで、現在なら2%還元のLINEクレカがあります。還元率ではなかなか個人カードには勝てません。

 

高還元を求める背景は、年会費を払っても還元額でカバーできるということだと思うので、その計算も一応。

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まずはNTTファイナンスBIZカード。使い勝手は悪いものの、年会費無料ながら1%還元はこれだけです。ポイント有効期限2年、100万円超の利用でやっとポイントが使用できるので、年間50万円以上は使う必要があることに注意です。メインカードとして使う覚悟がいりますね。

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続いてはオリコEX Gold for Biz Mです。このカード基本的には還元率0.6%なのですが、1年間の利用金額に応じて還元率が上昇します。200万円の利用なら、0.5%の2.2倍で、1.1%の還元率に。

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年会費2200円がかかりますが、「招待日和」というダイニングサービスが付帯しており、指定のレストランで2名のコース料理のうち1名分が無料になります。ぼくもこのカードを持っているのですが、ステージは上がらない、レストランにはいかないという、あんまり活用できていないカードです。

          

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続いてはこちら楽天ビジネスカードです。年会費は2200円で、ポイント還元率は1%。しかも100円の利用で1ポイント貯まるという使い勝手の良さです。貯まるのは楽天ポイントなので、利用にも不便がありません。ETCカードも1枚目は年会費無料です。

 

これだけ見ると素晴らしいカードなのですが、最大のネックは楽天プレミアムカードの付随カードだということ。つまり楽天プレミアムカードを持っていないと作れません。楽天プレミアムカードは個人向けカードで、年会費1万1000円。楽天経済圏の住人であればメリットも多いため持っている人も多そう。その場合は、楽天ビジネスカードはよい選択肢になると思います。

 

2200円の年会費は、年22万円の利用で取り返せます。楽天プレミアムカードさえ持っていればパフォーマンスはいいでしょう。

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0.5%が相場の法人カードで、1.5%という破格の還元率を実現したのがAirカードです。年会費は初年度無料で、翌年から5500円。年会費を取り返すには、36万6667円の利用が必要になります。貯まるポイントはリクルートポイントで、それは実質Pontaポイントなので使い勝手も悪くありません。

 

最大の課題は下記の支払いは1.5%ではなく0.5%となってしまうことです。

  • 公共料金、通信費、税金

意外とこれはイタい。だって、公共料金や税金は、ぜひとも法人カードで払いたいものですから。と考えると、年会費5500円が重しになります。ぼくは1枚持っていたのですが、年会費がかかる前に解約してしまいました。

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ステータス系の法人カード

さてステータス系の法人カードは、古くからあるジャンルです。発行元によっては法人カードのスタートがゴールドからというところも多いくらいです。さて、何をもってステータスというかは人それぞれですし、今時ステータスなんて……というのがぼくも本音なので、ここはユニークさ際立つメタルカードを。

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このアメックスビジネスゴールドは、8月3日にメタル化が発表されたばかり。国内で入手できるアメックスのメタル製は、個人向けがプラチナとセンチュリオン、ビジネスはプラチナでしたが、いずれも年会費は10万円オーバー。このビジネスゴールドなら3万6300円です。

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こちらのラグジュアリーカードは年会費5万5000円のメタルカード。ブランドはMastercardです。一応、還元率が1%なので、年間550万円使えば年会費の元が取れますが、どうでしょうね。

 

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