年末になりますが、日経ヴェリタス12月26日号の取材を受けました。ぼくの投資成績も、過去最高レベルということで、大奥の投資家が儲かった1年だったのではないでしょうか。
仮想通貨投資家枠で
今回のヴェリタスは個人投資家特集なのですが、まずは仮想通貨投資家枠で。先日投資家オフ会をした際に、「参加者のほとんどが仮想通貨に関心をもつようになっていた」と驚いたことを書きました。こちらが取材でも出てきて、紙面で取り上げられています。
仮想通貨については、最先端の投資手法を駆使しているわけではないのですが、17年当時から海外取引所にアカウントを持って、18年からレンディングを試したり、流動性ファーミングを試すくらいには仮想通貨を使っています。それでも、再び個人投資家の仮想通貨への関心が高まっている感じがしています。
17年の頃は、投資なんてやったことがない人が一攫千金狙いで買うのが目立ちました。実際、草コインの中には、1万円分買ったらそれが1000万円になったりして、確かに宝くじ的な魅力があったものです。
一方で、21年は株式投資に慣れた人が、「ボラはあるけど中長期で値上がり期待のあるアセット」として入ってきている感じです。アービトラージ系が話題になって、そのためにBitcoinなどの現物を保有する人が増えたのも理由でしょう。
米国株枠でも
もう一つ、米国株枠でも取り上げていただきました。記事を読むと、「インデックスの年だった」とあって、確かにそうだったと感じました。インデックスが大変好調に上昇した一方で、その内訳を見ると、高配当株はボロボロで、ハイテクITがけん引しました。
ぼくのコメントは、最近人気のレバレッジ投信について。昨今は「レバナス」が一部SNSで大人気ですが、「頭ではリスクを理解していても、彼らが下落時に耐えられるか不安だ」とコメントさせていただいています。
実は、ぼくはレバレッジにはけっこう肯定的です。将来得られるキャッシュも含めて最適なリスク資産比率を計算すると、それは100%を超えることがしばしばあり、つまり最適な投資法はレバレッジをかけた株式を持つことになったりします。
また理論的にはリスクとリターンは比例するはずなのに、実際にはリスクが上がってもリターンが上がらない場合がよくあります。つまり、リスクを下げてもリターンが減らないわけで、こうしたアセットを組み込めばシャープレシオが改善します。ただ、これらは低リスク低リターンなので、許容できるリスクとリターンまで上昇させるには、レバレッジが欠かせません。要するに、リスクパリティポートフォリオにレバレッジをかけるという話です。
このように、レバレッジは全面的に悪……なのではなく、使い道によって優れた道具です。だからこそ、その特性を理解することが重要で、かつ頭で理解していても、意外と心が持たなかったりもするわけです。