毎月恒例の投資成績とポートフォリオ公開です。主に仮想通貨(クリプト)の上昇が著しく、株式が落ち着いている中でも、総資産は過去最高をさらに更新しました。
全体は+2.6% 過去最高値更新
資産全体は好調で、先月からさらに+2.6%増加しました。過去最高額更新です。米長期金利もジリジリと上がってきており、バブル崩壊だとかも囁かれますが、良い滑り出しになりました。
セグメント別リターン
では2.6%増の内訳を、セグメントごとに確認です。下記のとおり、最も上昇したのはヘッジセグメント。1カ月間で20%の上昇を見せました。一方で振るわなかったのは株式セグメント。わずか1%の増加です。
資産比率に基づいて、リターン全体2.6%への貢献度を見ると、次のようになります。リターンの半分はヘッジセグメントが稼ぎ出してくれました。
結果、現在のポートフォリオの比率は次の通り。株式45%、現金(同等物)比率が25%という状況です。
ポートフォリオ比率の推移です。債券を売却し一部株式を買い増しましたが、それよりもリアルアセットとヘッジの増加が大きく、全体としての比率は減少しているのが分かります。また現金(オルタナティブ)の比率も徐々に減少していますね。ただし現金の絶対額は減っておらず、むしろ増加しています。資産がそれだけ増えてきたということになります。
株式セグメント +0.97%
株式は全体として冴えない1カ月でした。内訳を見ると、途上国株式だけ4.6%上昇しており、出遅れた分、今戻ってきている感じです。
さらに銘柄ごとに見るとバラバラ。Googleは4%ほど上昇しましたが、FacebookとAmazonは下落。S&P500も全世界株式も下落でした。ちなみに、なぜVTなどが下落しているのに、全世界株式全体で見ると上昇しているかというと、VTはドル建て計算、全世界株式全体は円建てで計算しているからです。ドル円為替は、先月末の103.24から104.7まで約1.4%上昇しました。それが円建ての価格を押し上げています。
株式のポートフォリオ全体比率はこのようになっています。
債券 +1.73%
債券は1.7%の上昇でした。といっても、ぼくの債券ポートフォリオは、一般的な国債のように金利に連動して動く保守的な商品ではなく、信用スプレッドがメインのハイイールド債とBDC銘柄です。これらが、株高に釣られてスプレッドが縮小し、価格が戻ってきたというのが正確です。
ARCCが4分の3を占めており、コロナショックの3月には10ドルを切るところまで下落しましたが、これが17.3ドルまで戻ってきました。この間、減配もなく8%近い配当は続いています。
リアルアセット +1.7%
リアルアセットは1.7%のプラスでした。リアルアセットについては、
- 未稼働発電所 既投下資金(初期投資)
- 稼働発電所 割引率6%で将来CFを割り引いて、DCF評価
したものになります。12月に3号基となるいすみ発電所が連系し、その評価額が初期投資からDCFに移っています。木更津発電所は、発電量が計画から下振れが続いていることと融資期間が短いためにDCF的には不利で、評価額が小さいまま推移しています。
リアルアセット評価額の推移を見ると、キャッシュは増加していません。まぁ日射量が少ない冬の間は厳しいでしょうね。
12月末に連携した4号基白子が、次回はさらに乗ってくる予定です。また、2月〜3月には、5号基石岡が、また6号基君津も連系見通しです。
ヘッジセグメント +20%
先月大きく気を吐いたのがクリプトとゴールドからなるヘッジセグメントです。ゴールドこそ1.7%の下落でしたが、Ethreumは88%増加、Bitcoinも16%増加です。ETHは月次で年率5.25%の利息が付くBlockFiのレンディングに出しているため、それによる増加が0.4%ほど加味されています。
結果、ほぼ横ばいのゴールドに対し、クリプトの価値が急増。Bitcoinは約半分を占め、ゴールドは30%の比率となりました。
オルタナティブ(現金)は+4.8%
現金同等物をリスクを抑えて短期運用するオルタナティブセグメントは4.8%のプラスでした。なんでこんなに増加したんだろう? とも思いましたが、おそらく特定口座の還付金が入ったせいもありそうです。正直、ほかのセグメントとは違い、あまりに入出金要素が多すぎて、正確な要因を把握できていません。
少なくとも、セグメント内資産額に入出金を加味した額の変化はこうなっているので、まぁなぜか儲かっているのでしょう。年率換算すると15%近くになっているので、なんというか悪くない投資手法です。
通貨の状況は次のとおり。先月からドル円は1.4%ほど上昇し、円建てでのリターンを押し上げました。ドル資産は全体の47%ですので、為替だけで0.7%ほどのリターン上昇があったことになります。
資産全体の通過別推移を見ると、仮想通貨(クリプト)の比率が大きくなっています。ずっと3%前後で推移してきましたが、現在は8.8%。ポートフォリオ全体から見ると、ちょっとリスクを取りすぎかもしれませんね。
インカムは、12月に処分したBNDやPFFなどの配当が最後に入ってきました。総資産に対する比率でいうと、0.06%の入金です。
今後の方針
いまのところ運用は順調といえます。株高でものすごく儲けたというわけではありませんが、株式の比率は45%程度であり、そのうち7割がインデックス。もし再び暴落があったとしても、影響はたかがしれています。唯一の悩みは、株価暴落時にいったい世界の投資家の資金はどこに向かうのかということ。一時的に国債が買われるかもしれませんが、これだけ金利が低いと長期的に持てる資産ではなくなっています。
金やデジタルゴールドとしてのクリプトの可能性もありますが、クリプトはヘッジ資産というよりも、いまや完全に株に連動して動くリスク資産と化しています。ポートフォリオを組もうにもどうしたらいいかわからないというのが正直なところです。
キャッシュ・イズ・キングの時代から、いつの間にか「現金はゴミだ」という状況になってきていますが、もし暴落したら再びドルに注目が集まるような気もしています。そうなると、一定の現金を保有しているのも意味を持ってきそうです。
太陽光発電所の連系ラッシュですが、未決済の土地代など、今しばらくは現金も必要になります。そこまでは現金も重要ですね。また、できれば不動産を購入したいのですが、なかなか条件にあった物件が見つかりません。コロナ禍であっても、必ずしも利回りは上昇しておらず、逆に融資が厳しくなってフルローンなんて夢の状態になってしまいました。
手持ち現金の半分くらいを使って不動産を取得したいと思っていますが、まだなんとも言えません。
なお、各セグメントは下記の目論見書に従って運用します。
また計算上の注意点は下記です。
- このポートフォリオには、生活防衛資金、401k、各種貯蓄性保険、年金、家族の資産は入れていません
- 株主優待は現金化したもの以外、資産計算していません。取得コスト分だけ資産にマイナスの影響が出ています(ここは今後検討です)
- 含み益も資産として計算されているので、ここから税払いが発生する場合があります
- 法人と個人の資産を合算しています
【前回12月のポートフォリオ】