FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

2022年6月の投資成績とポートフォリオ 仮想通貨半減

引き続き、各資産の下落が続いています。円安によってドル資産の円建て価値は多少下落がマイルドになっていますが、これも逆回転が怖い所。そして何より6月は仮想通貨の価値が半減するという大打撃でした。

全体は▲5.3%

総資産の減少幅は5.3%でした。年初からの増減は▲13.5%。ほんと、11月以降、下がり続けの相場です。ちなみに総資産の定義は*1

セグメント別リターン

5.4%下落の中身を、5つのセグメントに分けて確認していきます。現金およびマーケットニュートラルの短期売買を行う「オルタナティブ」、金と仮想通貨の「ヘッジ」、太陽光と不動産の「リアルアセット」、そして「株式」「債券」の5つです(2020年の投資戦略 5セグメントに再編)。

 

5月に引き続き、大ダメージなのがヘッジセグメント。単月で24.5%も下落して、年初からの騰落率は▲41.6%にも達しました。株式も4.2%下落、債券も2%下落と、全般によろしくありません。



6月の▲5.4%への影響をセグメント別に加重平均したのが下記です。実は仮想通貨と同じくらい株式の下落が影響しています。

株式セグメント▲4.2%

株式は全面的に不調でした。途上国株式こそ0.8%の下落で済みましたが、グロース系の銘柄は6%超の下落。金融引き締め期にはグロース銘柄はやっぱり厳しいですね。

銘柄別で見ても、6月に20分割を行ったAmazonは12%も下落。Facebook(Meta)も16%下落といいところがありません。米国株が不調と言われる中、EFA(北米除く先進国)はさらに下落している状況です。

6月の売買としては、tsumiki/楽天/SBI/マネックスでそれぞれ5万円ずつクレカ積立です。計20万円、ポイントは0.5%+1%+1%+1.1%で1800円相当のポイント還元です。7月からはやっとauカブコムのクレカ積立も始まり、さらに増加という感じ。

債券▲2%

債券は2%の下落です。いや、実は債券ポートフォリオの8割以上を占めるARCCは、6月だけで7.5%、年初からは15.4%も下落しているのですが、その間進んだ円安のおかげでそこそこ相殺されている感じです。

ドル建て(青)と円建て(オレンジ)の年初来チャートを見るとよくわかります。ドル建てでは10.2%の下落なのに、円建てでは5.8%の上昇。この差額分が円安効果です。

リアルアセット▲0.6%

太陽光発電所6基と不動産アパート一棟からなるリアルアセットは0.6%の下落でした。将来キャッシュフローを割り引いて合計するDCF法で資産価値を算出しているのですが、売却時に一括で現金が入ってくる不動産とは違い、太陽光は20年のFIT期間が終わったら基本的に価値ゼロです。それもあってか、けっこう評価額の減少があります。

 

また将来CFは、これまでの発電実績値を元に一定年率で発電効率が落ちる計算で作成しています。そのため、発電実績値が高ければその後の見通しも上方修正され、実績値が低ければ下方修正されます。実績が積み上がるにつれて、この値は安定していくはずですが、落ち着くまでにけっこう時間がかかるんですね。

 

そのため、各発電所の評価額はけっこう差があって、下記のようになっています。最も発電していて、シミュレーション値に対して平均で105%の実績を持つ白子発電所が最も評価額が高いのですが、こちらがこのところ減速気味。また、いすみの下落も激しいです。

全アセットが揃ってからのリターンの月次推移を見ると、こんな感じ。なんか儲かっているのかいないのか微妙な感じもします。将来CFを6%で割り引いている=リターン6%なら資産額は増減なし、ってことでもあるので、そんなものかなという気もします。

不動産については、先月出た空室に客付けが終わり、7月末まではフリーレントですが、ホットしたら、別室で再び退去が。なんというか、ほんと、退去と客付けとの戦いですね。太陽光については下記にまとめています。

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ヘッジセグメント ▲24.5%

いやぁヘッジセグメントの下落は激しいですね。BTCで37%の下落(年初来51%)、ETHでは45%の下落(年初来67%下落)という感じ。全面安です。一方で、金のインゴットは5.5%上昇して、年初来では19.6%の上昇。

 

現時点では仮想通貨はデジタル・ゴールドでは全然なくて、株式同様のリスク資産という感じ。こういうときの金はやっぱり偉大です。

さて、クリプトの価格推移を見ると、恐ろしいことに約1年前の21年7月を下回り、軒並みそこから半値に。

世間では、「仮想通貨の死」「仮想通貨冬の時代再び」なんて話が踊っています。テクニカル的にも、「ビットコインは1年前の高値を割り込まない」という説があったのですが、今回は軽く割り込みました。

 

ドル建てでは2万ドルを割っており、年初から59%の下落。なかなかにハードです。まぁこういう悲観論が出てくるのが仮想通貨であり、前回のバブル崩壊から復活までも、3年の年月を要したのでした。大きく価格が下落したといっても、まだ2020年12月の水準です。

さて、ボロボロの仮想通貨の一方で、好調なのがゴールド。下記はドル建て、円建ての5年チャートです。ぼくがゴールドに投資したのは、消費増税直前の2019年9月。日本では金の購入にも消費税がかかるので、8%のうちに買えば、その後売却したときには10%の消費税がもらえて2%のサヤが抜けるというのが、目論見でした。

チャートを見ると、2020年秋からドル建てでは横ばいが続くゴールドですが、円安効果でこのところまた一段と価格が上がっています。

 

なお、6月の売買としては、ついにBNBを全額売却しました。その後もBNBは下落が続いているので、まぁ悪くないタイミングだったかな。想定通りの売却です。売却した代金はUSDCに替えて、レンディング中です。一方で、BTCとETHも同時に売却のつもりでしたが、こちらは動きそびれてしまいました。

オルタナティブ▲0.4%

オルタナティブは0.4%のマイナスと出ていますが、優待などコストが先行して発生して、入金は遅れるので、このくらいの差異は出る感じです。

 

運用中のポジションは下記の2つです。パーセンテージは総資産に対するものです。

為替オプションを使ったドルヘッジは、127円で20万ドル分ヘッジをかけたので、137円に届こうかという現在、為替10円分の損失です。ほんと、なんてこった!という感じ。

為替137円タッチ

ドル円為替はついに137円にタッチしました。直近1カ月で6%の円安、3カ月で11%、年初来で17.2%、1年で21.2%の円安です。

ドルと円の比率を見ると、ドルが41%、円が53%、仮想通貨が5.2%。円資産の多くが実物資産ということもあって、株価下落とともに円比率が上昇しています。そして為替も円安まっしぐら。実は、この1ヶ月の円安によって、資産が2.28%増加となる効果がありました。にもかかわらず5.2%の下落ですから、実際は7.5%程度の下落だったということです。

下記のグラフもけっこう面白いです。総資産はほぼ21年7月の水準に戻ったわけですが、この間、実はドル+円の資産額はあんまり変わっていません。実は増加して減少したのは仮想通貨だったりします。

ちなみに配当などのインカムゲインは下記にまとめました。

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今後の方針

さあて、この後はどうしたものか。仮想通貨や株を売ろうという方針を決めたまでは良かったのですが、売り切る前に大幅下落に見舞われてしまい、売るに売れなくなってしまっています。

 

こういうときはどうしたらいいかといえば、しばらくは忘れてほったからしです。まだ下がり続ける公算は大きいのですが、いつ反転して上昇するかも分かりません。その数日間の上昇を取り逃すと、年間リターンは大きく毀損します。そのためそうそう無理はできません。

 

結局のところ、市場にリスクマネーをおいておくしかないのです。

 

各セグメントは以下の目論見書に従って運用しています。

  • 株式セグメント目論見書
  • 債券セグメント目論見書
  • リアルアセットセグメント目論見書
  • ヘッジセグメント目論見書
  • オルタナティブセグメント目論見書

また計算上の注意点は下記です。

  • このポートフォリオには、生活防衛資金、401k、各種貯蓄性保険、年金、家族の資産は入れていません
  • 株主優待は現金化したもの以外、資産計算していません。取得コスト分だけ資産にマイナスの影響が出ています(ここは今後検討です)
  • 含み益も資産として計算されているので、ここから税払いが発生する場合があります
  • 法人と個人の資産を合算しています

 【2022年5月の成績とポートフォリオ】

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*1:株式や債券、仮想通貨など金融資産は時価評価。金は時価評価。不動産や太陽光発電所は、将来CFを元にDCF法で現在価値を算出。それらを合計しています。いわゆる簿価の総資産額や純資産額ではなく、できる限り市場価格に近い、株式と同列に比較できる資産額を目指しました。