FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

初心者に伝えたい「投資の意味」

預貯金ではないリスクをとった投資を始めて、はや20年ほどになります。いろんなものに投資をしてきて、得られたもの、良かったことを振り返ってみようと思います。

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お金が働いてくれることを知る

『金持ち父さん 貧乏父さん」』ではないですが、自分が働かなくてもお金が代わりにはたらいくれるんだ、と実感したのはいつくらいでしょう。正直、資産規模が大きくなってきたこの10年くらいだと思います。

 

この感覚を得られたのは、投資初期にインデックス投資本を読み込んだせいでしょう。当初から、「種銭を稼いで一勝負する!」ではなく「じっくり長期で資産を増やす」というスタンスで投資に取り組めました。

 

敗者のゲーム〈原著第6版〉

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ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理

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配当をもらったり、大きく値上がりした株があっても、売ってしまったり遊びに使ってしまうのではなく、再投資に使うというスタンスが、投資には非常に重要だと思います。この感覚を得られるかどうかがセミリタイアできるレベルまで資産を増やせるかの境目ではないでしょうか。

 

もちろん、「一発当てる!」という投資(というか投機)も楽しいですよね。でも、それは往々にしてゼロサム・ゲームであり、確率的には損する可能性のほうが高いものです。企業の事業活動や経済成長に伴って、5%くらいで資産を増やす。5%くらいでも、15年もすれば資産は2倍になるのです。

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たいがいの投資はうまくいく

意外なことですが、世間でみんながやっている投資は意外とうまくいくものです。投資信託を最初に買ったときも、虎の子の貯金を失うのではないかと内心はかなりドキドキしたものでした。

 

でも、怪しい投資話でもない限り、たいていの投資はそこそこうまくいくんですね。だからこそ、お金持ちのほとんどは現金ではなく投資しているわけですし。投資信託、株などならインデックスへ投資する限り、間違いありません。

 

もちろん、個別株などはうまくいくときもあればいかないときもあります。米国株については、幸いハイテク株が大当たりして、いまのところ大成功ですが、日本株は全然ダメでした。買ったものの半値になってしまったりして、損切りもしてきました。

 

個別株ではっきり分かったのは、10年安心して任せられる事業と経営者の企業に投資することです。P/LやB/Sを見て分析して、これは割安だ! とかファンダメンタル分析を必死にやったこともありました。でも、事業と経営者を信じられないと、10年は待てないんです。心配になって売ってしまう。

 

一時、トヨタ、武田薬品、ドコモといった日本の優良企業の株を持っていたこともありました。現在まで売らずに持っていたら、かなりの利益が出ているはずですが、結局途中で売ってしまいました。信じられなかったんですね。

 

逆に、Amazon、Facebook、Googleは、将来を信じていたので、下がっても買い増すことはあっても不安で売るということはしていませんでした。数年前に買ったNVIDIAやTeslaもそうです。これらの企業は、倒産するならするで仕方ない、くらいに思って持ち続けています。逆に、Apple、Twitterなどは信じられなかったので買いませんでした。こちらももし買っていたらかなり増えているんですけど。

 

怪しい投資の見分け方

ぼくのようにいろんな投資手法にトライする場合、当然怪しい投資も検討します。怪しい投資をどのように見分けるかというと、それはリスクを自分で把握できるかどうかにあります。

 

「絶対儲かります」という言葉ほど、信用できないものはありません。利益の源泉がサービスの対価として生まれるものなのか、他人の損失の代わりに儲けるものなのか、他人の損失というのはぼくと同じ投資家なのか、それとも胴元なのか、または制度の歪みなのか。そこを見分けるのがポイントだと思います。

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例えば、FXアーブはFX事業者のプロモーション的な歪みが利益の源泉ですね。太陽光発電なら国の買取保証の名のもとに電気利用者に「再生可能エネルギー発電促進賦課金」としてコストが発生し、それが利益の源泉です。不動産投資であれば、土地の担保価値を絶対視するという銀行の慣行が利益の源泉でしょう。

 

一方で仮想通貨は、他人の損失が利益の源泉です。ただし、仮想通貨に円やドルなど法定通貨(フィアット)が流れ込む限りは、仮想通貨保持者は確実に儲かります。新しい市場が生まれ始めているかもしれないからです。ドルや円の価値が減少し、仮想通貨全体の価値が上昇する、そのような経済観に立って仮想通貨へ投資しています。そのため、仮想通貨のトレードはほぼ全くしていません。それはゼロサム・ゲームなので。

 

 

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節約手法に敏感になる

「お金がない」「給料が安い」と言っている人ほど、システマティックな節約をしていないんじゃないか? と最近感じています。

 

例えば大手キャリアから格安SIMに変えるだけで、毎月の通信費を1万円くらいは削減できます。僕はスマホ4回線+光固定回線で月間1万3000円くらいです。クレジットカードを高還元のものに変えるだけで、年間数万円くらい得をします。僕はクルマのガソリン代はすべてカードのポイントで払っているくらいです。

 

家の不用品をAmazonマーケットプレイスやヤフオク、メルカリで売れば、簡単に数万円のキャッシュを得られます。ゴミも出ず、使いたいという人に使ってもらえてたいへんエコです。

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この節約ゲームはたいへん面白く、調べたら調べるだけリターンがあり、さらにノーリスク。トライしない人は、何が面倒でやらないのでしょう?

 

お金がお金を生むと考えると、節約した金額が将来さらに大きなお金になって返ってくると感じられます。宵越しのお金を大事にする意識が生まれます。

企業や経済の情勢に敏感になる

投資の結果として、企業や経済の情勢に敏感になりました。株を持っていれば決算は楽しみでもありチェックすべき対象になります。FXのポジションを持っていれば、為替動向には敏感になります。仮想通貨を持てば、Bitcoinの取引状況や新コインの登場などに注目します。債券を持てば金利動向に注目します。REITを持てばオフィスの需給状況やマンションの売れ行きが気になります。

 

よく、社会人になったら経済動向をチェックしろ、なんて言われますが、自分が投資していない限り、チェックしようとは思いませんよね。というか、投資していないのにFedの利上げに注目する人のほうが変わっていると思います。

 

別に経済状況とか企業業績なんて、必要がなければ知る必要はないとも思います。ただし、これらは知れば知るほど面白いもので、すべてが連動した経済のカラクリのいったんを覗くと、自分なりに理解したいという好奇心が生まれてきます。

 

成功した投資家は、お金を稼ぐために投資をするのではなく、投資というゲームで勝つために勉強して挑戦するのだと聞くことがあります。成功した起業家もそうですね。サラリーマンの平均生涯年収が3億円くらいといわれますが、そう考えると資産が10億円を超えるような人は、生きていくのに特に働く必要はないわけです。3%の配当収入でも年収3000万に達するのですから。

 

それでも、さらに投資を繰り返すのは、資産を増やそうというよりも、世界の経済という不思議を自分なりに解釈して、それを実践で試してみたい、そんな気持ちからなのでしょう。こうした知的好奇心が、投資の最大の醍醐味なのではないかと思います。