FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で自由主義者、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

2021年5月の投資成績とポートフォリオ紹介 仮想通貨大暴落

毎月恒例の投資成績とポートフォリオ紹介ですが、5月の最大のトピックはやはり仮想通貨の大暴落です。Bitcoinでいえば、4月半ばに700万を超えたのち、5月1日の630万円から、6月1日の400万円まで、実に月間で37%もの下落です。ぼくのポートフォリオはどのような影響を受けたでしょうか?

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 全体は▲2.5%

まずは資産全体です。果たしてどうなるか? とドキドキしながら集計したのですが、資産全体では2.5%の減少にとどまりました。仮想通貨は大暴落でしたが、ほかの資産に助けられた感じです。

 

年初来のリターンは21.4%。S&P500が年初来13.6%のリターンですから、市場平均にもしっかり勝っています。

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眺めてみると、7カ月もプラスの月が続いてきたのですね。確かにたまには下落してくれないと、資産増加スピードのほうにビビってしまいます。

セグメント別リターン 

それでは5つのセグメントのそれぞれについて見てみましょう。まずは各セグメントの比率から。ヘッジセグメントが17.8%から14.2%へと3.6ポイント減少したこと以外は、あまり大きな変化はありません。「仮想通貨比率が高くなってしまったから、そろそろリバランスかな?」と言っていたさなかの暴落で、リバランスする前に下落してしまいました。

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セグメントごとのリターン(入出金を加味)は次の通りです。仮想通貨が含まれるヘッジセグメントは▲22.4%。ただし、ほかのセグメントは軒並み好調で、これらがカバーしました。着目すべきは年初来リターンで、ヘッジセグメントはそうはいっても72%ものプラスとなっています。

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比率を加味した、各セグメントの▲2.5%への貢献内訳は次の通りです。ほかのセグメントで必死にプラスを出したものの、ヘッジセグメントのマイナスを打ち消しきれなかったということになります。

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資産全体のセグメント別推移を見ておきます。急拡大を続けてきたヘッジセグメントが20%以上も減少したわけですが、積み重ねてしまうと誤差みたいなレベルになってしまうのが、まぁなんとも。

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株式セグメント+0.9%

では一つずつセグメントを見ていきましょう。まずは株式セグメントですが、+0.9%でした。これは、GAFAのグロース株が今ひとつ不調だったことが響いています。逆に、世界各所のインデックスは好調で、その中でもちょっと日本が悪いかな? という感じ。

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では何がグロースの足を引っ張ったのかといえば、それはAmazonです。この通り、Amazonだけが1カ月で7%も下落してしまっています。

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なんと年初来で見ても、Amazonはマイナスとなってしまいました。一方で絶好調なのはGoogle。昨年はAmazon絶好調の年でしたが、なるほど、好調企業は循環するということでしょうか。

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5月も引き続き、楽天証券での楽天カードを使った積み立て、tsumiki証券でのエポスカードを使った積み立ては継続中です。株式セグメント内のポートフォリオは次のようになっています。

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債券セグメント+1.2%

債券セグメントとはいうものの、約8割をARCCが占めており、さらにARCCは株式市場とほぼ連動する銘柄なので、債券というのはやっぱりちょっと違うのかもしれません。とはいえ、キャピタルゲインではなくインカムゲイン狙いで、金利が上昇すれば素直に下落、取っているリスクはクレジットリスクだということで、やっぱり債券なのでしょう。

 

ARCCと同様、ハイイールド債(こちらは投信です)も1%上昇。もっともハイイールド債のほうは配当再投資してのリターンですが、ARCCは年率9%にも上る配当をもらいつつ、株価もこの上昇率です。好況相場には本当に強い銘柄ですね。ARCCの株価は絶好調で19.47ドル。20ドルも見えてきました。

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リアルアセット+3.3%

リアルアセットは3.3%の上昇です。何がどう上昇したかの前に、ポートフォリオを。はい。不動産が半分、太陽光発電所が半分。そして太陽光発電所は5基になりました。初期投資額として簿価を計算に入れていたものが、代わりにほぼ消えた感じです。

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この太陽光発電所5号基である君津発電所の稼働により、初期投資額よりもDCF評価額のほうが高くなったため、全体として2.5%の増加となった面が大きいですね。CFの獲得により……と言ってみたいところですが、月間で得られるCFはまぁ0.5〜1%程度しかありません。

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このグラフだけ見ると、なんか絶好調のように見えますが、春に入って発電量が増してきたことと、随時新規発電所の稼働が始まっているので、それで右肩上がりに見えているだけです。また発電所稼働には頭金も投入しているので、現金が発電所資産に変化しているだけだともいえます。 

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不動産については、5月末にローンの第1回返済が行われました。ただし5月分家賃は販売価格に組み入れて事前に受け取っているので、入金なし。心持ちとしては、支払いだけあって何ももらえていないという気分です。6月には家賃の初入金があるので、そのときにいろいろと考察してみます。

ヘッジセグメント▲22.4%

さて今回の台風の目であるヘッジセグメントです。相変わらずBNBとETHがすごすぎて、ほかが全く変化していないように見えてしまうダメグラフですが、注目はこちら。

  • Bitcoinが36%もの下落
  • 金(ゴールド)が8.2%も上昇

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まずは最も影響の大きかったBitcoinから。4月もマイナスだったBitcoinですが、5月の落ち方は半端ないですね。620万円くらいから400万円まで下落です。

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この下落幅は月間でいうと、歴史上最悪だということです。

しかし、まだまだ年初来でいうと、Bitcoinは+21%、Ethereumは+256%と好調、BNBは+1152%とどうかしているようなリターン。ヘッジセグメント内のポートフォリオは次のようになっています。

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また下落した仮想通貨に代わり、金価格が急上昇。20年8月の2000円にはまだ届いていませんが、まさに再燃した米国のインフレ懸念から、インフレヘッジということで金が買われている印象です。

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こうした結果、意図せずヘッジセグメントのポートフォリオは次のように分散された形となりました。

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オルタナティブ+2.3%

集計はしているものの、金額の出入りが複雑で、いったいなんで増えたのかがいまいちよく分からないのが、このオルタナティブセグメント。ただし、月末の金額を見ると、入出金を加味したうえで、しっかり増加していました。

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今回、オルタナティブの内訳には大きめな変化が起きています。ステーブルコインの仮想通貨、USDCとUSDTです。これは、両方ドルに連動したステーブルコインですが、こちらのペアをBinanceで流動性マイニングに供給を始めました。これは仮想通貨の値動きリスクを取っていないものなので、セグメントとしてはこちらのオルタナティブに入れてあります。 

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通貨の状況です。一次はかなり円高に触れていましたが、ここ数ヶ月で再び110円近辺に。円の比率は40%といったところ。

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そして今回の暴落により、仮想通貨の比率はちょっと減って11.9%となっています。

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毎回配当についてもまとめていたのですが、なんと5月はどこからの配当もなし。インカム系の債券銘柄なくなってしまったので、ちょっとさみしいモノですね。

今後の方針

さて今後の方針です。アセットアロケーション的には、まぁ良い塩梅の比率になってきました。ただし、直近で2基の太陽光発電所の稼働を控えていますので、リアルアセットはさらに増加する見通しです。

 

そのために必要なのは、何にもましてキャッシュ。現金です。このあと控えている支払いとしては、下記のものがあります。

  • 太陽光発電所 6号基の土地代金
  • 太陽光発電所 7号基の土地代金、電力負担金
  • 東新小岩不動産の不動産取得税

足りないキャッシュの調達方法としては、次のことを考えています。

  • 消費税還付
  • 野村Webローンからの借り入れ
  • ドルMMFの売却、円転

3月末で決算を迎えた法人から、消費税還付がもらえる予定です。その金額は今回400万円超で、これが支払いの一部に充てられることになります。また、もちろん優待クロスのための資金を一時的に支払いに回すことも考えられますね。

 

キャッシュが尽きて、今後予定される支払いに追われる状況になってしまったので、何に新たに投資しよう? というよりも、何を売却しようか? と考える状況です。しばらくはこれが続きそうです。 

 

なお、各セグメントは下記の目論見書に従って運用します。

また計算上の注意点は下記です。

  • このポートフォリオには、生活防衛資金、401k、各種貯蓄性保険、年金、家族の資産は入れていません
  • 株主優待は現金化したもの以外、資産計算していません。取得コスト分だけ資産にマイナスの影響が出ています(ここは今後検討です)
  • 含み益も資産として計算されているので、ここから税払いが発生する場合があります
  • 法人と個人の資産を合算しています

 【前回4月のポートフォリオ】

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