毎月恒例の投資成績とポートフォリオです。10月は株高、仮想通貨高。なかなかいい成績だったのではないでしょうか。ということで、棚卸ししてみると、総資産は8.3%増加。過去最高を更新です。
全体は+8.3%
資産全体はこの1カ月で8.3%の増加でした。年初からのリターンは53%。まぁよく増えたものです。あと2カ月で2021年も終わりますが、このあと10%くらいの下落があっても、余裕の好成績です。
年間生活費に対する資産の倍率(Financial Independent倍率、FI倍率)は39倍に達し、かなり余裕のある状態になってきました。
セグメント別リターン
では10月の成績を5つのセグメントごとに確認です。絶好調なのは仮想通貨を含むヘッジセグメント。一カ月で39.1%も増加しました。不動産・太陽光のリアルアセットは0.7%の増加です。好調だった株式は5.3%の増加、債券は6.5%の増加でした。
セグメントごとの比率は次の通りです。さすがにこれだけ仮想通貨が上昇したために、ヘッジセグメント比率は先月の13.5%から3.9ポイントアップして17.4%に。債券の比率はほぼ変わりませんが、株式とオルタナティブとリアルアセットの比率が縮小しました。
この比率で加重平均を行った、各セグメントのリターンへの貢献度は次の通り。ここでも今月のリターンのほとんどは仮想通貨のヘッジセグメントがたたき出したことが分かります。
資産全体のセグメント別推移は次の通り。良い感じで増加しました。
株式セグメント +5.3%
株式セグメントから詳細を見ていきます。まず全体としては5.3%の増加。内訳を見ると、牽引したのは先進国株式でした。一方で、日本株は0.9%の下落。いわゆる岸田ショックのせいですね。
S&P500が約7%上昇と好調だった一方で、明暗分かれたのがグロース株です。ここでグロース株は、自社株/Amazon/Google/Facebookを指しますが、好決算も出て絶好調のGoogleに対し、減益でぼちぼちのAmazon、下落したFacebookという構図です。
なお、株式セグメント内の比率は次の通りになっています。グロースが46%と半分近くを占めていますが、これは勤務先株をまだ保有しているため。さっさと処分してポートフォリオを整理したいところです。
なお、積立は、tsumiki証券/エポスカード、楽天証券/楽天カード、SBI証券/三井住友ゴールドカードと、定番の3カ所でそれぞれマックス。ポイント還元もさることながら、しっかり上昇してくれているのがいいですね。
債券セグメント+6.5%
債券セグメントの上昇は、ひとえに米最大のBDC、ARCCの成果です。コロナショックでは一時9ドルまで落ち込んだARCCは、2021年に入っても絶えず上昇を続け、ついに21.44ドルと過去最高を記録しました。この時点で配当利回りは7.65%。高配当銘柄としては最高の銘柄でしょう。
債券ポートフォリオはARCCが8割を占めているので、ほかはほぼ誤差。そのARCCがこれだけのパフォーマンスを出してくれるのはありがたいものです。ちなみに、年初来のパフォーマンスは、Googleを除くほかの株式よりも上となっています。
リアルアセット+0.7%
リアルアセットは0.7%の増加でした。年に直すと8.4%の利回り。まぁ表面で10%程度の太陽光と7%の不動産の集まりですから、ほぼ想定通りという感じです。内訳は、半分がアパートで、半分が6基の太陽光発電所。
発電所がどんなパフォーマンスだったのかは、下記に詳しくまとめています。
では、太陽光発電所のDCF評価額がどう変化したか。1.8%ほどの増加でした。実は太陽光発電所は、最初の15年のCFが小さく、最後の5年のCFが大きいという特徴があるので、1カ月経ってCFが実現して、総計のCFが減少する一方で、最後の5年のCFまでの時間が短くなるために割引が少なくなり、合計すると微妙な変化を起こします。これが現れたと思われます。
不動産のほうも、0.21%のDCF評価上昇。これも、10年後の売却を前提としてDCF計算をしているので、その影響でしょう。ただし、不動産のDCFは空室率を一定として計算しており、現在まだ空室だということの影響は計算に含まれていません。
逆に、空室の影響は入金がその分入ってこないということで、銀行預金残高が予定より小さくなるということで、セグメント全体の利回りに影響しています。
ヘッジセグメント +39.1%
さて、今月最も輝いたのがヘッジセグメントでした。先月の▲8.5%から一転、ビットコインもイーサリアムも過去最高値を更新しました。一応、金(ゴールド)も単月で4.3%上昇していて、下手な株式よりよかったのですが、仮想通貨と並べてしまうとなんだか不動の価格のように見えてしまいます。
約1年間のクリプトの価格推移を見てみましょう。Bitcoinは700万円を超えて良い感じですが、年初からのリターンは2.3倍でしかありません。Ethereumは6.6倍、Binance Coinは15倍といったところ。
ちなみに、一時はこのセグメントの半分を金(ゴールド)が占めていたのですが、金の比率は14.8%まで減少。EthereumとBitcoinがほぼ同比率となりました。もっともBitcoinをEthereum上でラップしたWBTCが5%ほどあるので、一応、Bitcoin優位ではあります。
ぼくの仮想通貨に対するスタンスはストロングホールドですが、レンディングもおこなっています。
- BTC/WBTCペア Binace流動性スワップ
- ETH/BNBペア Binace流動性スワップ
- ETH及びBTC NEXOレンディング
この結果、各コインの数量は次のように変化しました。ETHが減ってしまったのは、急激な上昇によるIL(インパーマネントロス)の影響です。
- BNB 3.54%の増加 ※年換算42%
- BTC 0.05%の増加(WBTC含む) ※年換算0.6%
- ETH 0.26%の減少
仮想通貨の好調により、ヘッジセグメントは年初来で166%増。毎月のリターンをまとめると次のようになります。
オルタナティブ +4.6%
現金および現金同等物、また両建てなど価格変動を基本的にヘッジした短期取引を行うオルタナティブセグメントは4.6%の増加でした。年初からの月平均は2.34%のリターンとなっています。
現在、オルタナティブセグメントの投資状況と、費やしている資金の総資産に対する比率は以下の通り。
優待クロスは、総資産にカウントしていない家族も参加しているので、実態としてはあと2%分くらいは上乗せでしょうか。薄い10月に加え(まだ11月1日になっていないので受け渡しが終わっていない)、12月の予約や取得が含まれています。郵政POはヘッジ込みの拘束資金と当選した株式です。
ステーブルコインレンディングは、BlockFiで行っていますが、なんと金利がアップして9〜9.5%に。Tier1は4万ドルまでなので、もっとここに費やしてもいいですね。
さて、通貨別の状況です。ググッと円安が進行し、計算に使ったレートは113.94円。この結果、円建て資産は減少して47%となりました。
そして今回、新たに金融資産(ペーパーアセット)と現物資産(リアルアセット)を分離して比率を計算してみました。円建て資産は全体の47%ですが、うち半分はリアルアセット(不動産、太陽光、ゴールド)だということです。仮想通貨の値上がりにともない、クリプトの比率が15%を超えたのは、多いのか適切なのか……。
インカムゲインからのCFの状況は下記の記事にまとめています。
今後の方針
最後に今後の方針です。11月に入るとNEOBANKの金利10%キャンペーンに費やした資金が戻ってきます。また郵政POに使った資金も回収です。さらに、勤務先株式売却第2弾を執り行う予定です。
というわけで、資金には相当な余裕が出ることが想定されます。これを何に使うか。12月の優待クロスがあるので、そこにそこそこの資金を充てるとして、残りは先月書いたとおり、SUTENのグリーンファンドへの投資や、ステーブルコインレンディングに使おうかと考えています。
あとそうそう。2021年の株式利益を消し込むための節税も必要ですね。資金がないとこうしたアクションはできないので、11月が勝負所です。
各セグメントは以下の目論見書に従って運用しています。
また計算上の注意点は下記です。
- このポートフォリオには、生活防衛資金、401k、各種貯蓄性保険、年金、家族の資産は入れていません
- 株主優待は現金化したもの以外、資産計算していません。取得コスト分だけ資産にマイナスの影響が出ています(ここは今後検討です)
- 含み益も資産として計算されているので、ここから税払いが発生する場合があります
- 法人と個人の資産を合算しています
【前回9月のポートフォリオ】