FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記

九条です。資産からの不労所得で経済的独立を手に入れ、自由な生き方を実現するセミリタイア、FIREを実現しました。米国株、優待クロス、クリプト、太陽光、オプションなどなどを行うインデックス投資家で、リバタリアン。ロジックとエビデンスを大事に、確率と不確実性を愛しています。

2020年1月の成績とポートフォリオ公開

2020年から、これまでと戦略を変更して、5セグメントでの運用に切り替えています。このところ、コロナウイルス騒動があって不穏な市場ですが、最初の1ヶ月目の成績とポートフォリオを振り返ってみます。

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全体はまさかの+0.9%

まずは資産全体の推移です。コロナウイルス騒動が1月に始まり、株価も下落があったことから、どうなるかと思っていたのですが、まさかのプラスで終わりました。

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下記はS&P500(赤線)とナスダック(水色)の2020年に入ってからの推移ですが、たしかに23日に大幅に下落し、さらに1月31日に再び下落していますが、それでも1月初頭の株価に比べると高いくらいです。暴落といっても、1ヶ月スパンで見ると上がって下がっただけでした。

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5セグメントそれぞれの月間リターンはどうだったでしょうか? とはいっても株式セグメントが▲0.1%となった一方で、その他の資産セグメントが増加しました。目論見どおり、ヘッジセグメントは大きく増加し、債券もわずかに上昇しています。

 

なお今回から、配当や追加投資などの入出金もできる限り加味して、保有資産の投資増減を元にリターンを計算しています。

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各セグメントのアロケーションは次の通りです。リアルアセットセグメントは、DCF方の計算をやり直して、前払い金だけを資産として計上したので、昨年の計算よりも額が減少しています。その効果を除くと、ほとんど比率は変わっていないといっていいと思います。

 

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では各セグメントを見ていきましょう。

株式セグメント▲0.1%

ごくごくわずかな減少となった株式セグメントですが、中身を見ていくと濃淡がありました。GAFAを中心としたグロース株が4%程度上昇した一方で、途上国株式は6%の下落です。また日本株も3.7%ほど下がりました。

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現在のアセットアロケーションは、次の通り。グロースはGAFAですので実質先進国株式であり、米国偏重のポートフォリオです。ACWIなどと比べると、欧州比率が低く、一方で途上国比率が高いという構成になっています。そこで途上国のマイナスが来たので、リターンに悪影響がありました。

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1月末時点での各ポートフォリオの月次リターンは次の通りです。グロース銘柄だと、AmazonとGoogleは絶好調で、1月末時点では月間で7〜8%の増加となりました。

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VTがわずかにマイナスとなった一方で、同じ世界株に投資する上場MS世界株がプラスとなったのは、VTが小型株も含むFTSE Global All Cap Index指数に連動するのに対し、上場MS世界株はMSCI ACWI指数に連動するせいでしょうか。ちょっとした誤差が出ています。

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この間の売買は、野村つみたて外国投信に定期積み立てを行ったのと、NISAの満期が来たTOPIX連動投信を売却し、手動で再度NISA口座で買い直しました。またわずかに持っていた新興国株式の投資信託を、管理がややこしくなるのと少しでも新興国の比率を下げるために売却しています。

債券セグメントは+1.86%

株式が不調なときには債券が好調です。2つは基本的に相補的な関係にあるので、両方を持つことでリスクを減らすことができます。債券セグメントの月次リターンは次の通りでした。なお、債券セグメント全体のリターンには配当や分配金を入れ込んでいますが、個別銘柄のリターンには入れ込んでいません。

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7-10年米国債のETF、IEFを中心に値上がりしたものが多数です。ハイイールド債のみ下落でしたが、これは信用スプレッドの拡大を受けてのものでしょう。

 

配当は、ARCC(四半期)、BND、IEF、MBB、PFFからと、株式のVT(四半期)、XLP(四半期)からいただきました。計算上、債券と株式の配当を混ぜていますが、総資産に対して0.13%の配当額、債券セグメントに対しては0.72%の配当額でした。

 

この間の債券セグメントでの売買はありません。

リアルアセットは▲1.93%

リアルアセットは▲1.93%です。前払い費用だけを資産として計算し、簿価を資産額として計算しているので、なぜ減少? と思ったのですが、法人の決算費用や打ち合わせ費用などが引き落とされているためでした。なるほどという感じです。

 

まったくもって動きがなくてつまらないリアルアセットですが、2月はやっと発電所1号基の建設が始まります。これは別記事で詳細に書いていく予定です。

13%増のヘッジセグメント

今回面目躍如となったのは、ヘッジセグメントです。主にインフレヘッジのためのセグメントですが、株価下落局面でもしっかりと上昇して資産の防波堤となってくれました。

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保有ポートフォリオは次の通りです。

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6割を金のインゴットが占めており、残りは暗号資産(仮想通貨)となります。暗号資産の7割以上がBitcoinです。各保有資産の月間リターンは下記の通りです。

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保有比率の大きい金こそ、4%弱の上昇ですが、それでも大きいですね。Bitcoin(BTC)は26%もの上昇となり、日本円で100万円台を維持しています。5月には3回目の半減期も予定されており、値動きに注目です。Ethereumも2.0への移行が順調に進んでおり、日本円で2万円を回復しました。

 

各暗号資産のここ1年の値動きです。縦軸のスケールが、他の資産とは全く違うことに戸惑います。Ripple(XRP)こそリターンが悪い状況ですが、ほかは軒並み上昇しており、Bitcoinは1年前と比べると倍以上になっています。

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Bitcoinが100万円を突破した状況で、保有するBitcoinの3%ほどを売却しました。これはリバランス目的です。

オルタナティブセグメントは▲0.14%

最後がオルタナティブセグメントです。これは現金を含み、リスクを抑えた短期運用によって、定期預金よりも高いリターンを目指すというものです。現在運用中の手法は、優待クロス、FXスワップアーブ、たまにVIXやオプション取引となります。

 

セグメント内の内訳は次の通り。優待クロスの内訳は、現物+信用売りポジションになります。

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オルタナティブセグメントとして保有している現金+短期ポジション合計に対しての、各手法のリターンは次の通りでした。短期に取り組んだVIXは、うまく株価下落タイミングにあって0.2%ほどのリターンとなりました。FXアーブは0.07%です。

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FXは単体で見ると、つまりFXのポジション額に対してのリターン(税引き前)は、月間で0.23%です。年換算だと2.76%といったところですね。もう少しレバレッジを効かせてもいいように思います。

 

さて問題はこのようにプラスリターンが出ているのに、セグメント全体として見るとなぜかリターンがマイナスとなっていることです。これは悩みました。集計ミス、計算ミスか、または優待クロスが原因でしょう。

 

優待クロスは取引手数料がかかり、売りポジション保有時は貸株料がかかります。このコストはオルタナティブセグメントの時価評価額に反映されているのですが、対価として受け取る優待品は反映されていません。多くの場合、3〜4カ月後に送られてきて、それをまた1〜2カ月かけて使ったり現金化したりするわけです。

 

1月はコストはかかったものの、現金化した優待はありませんでした。この差額がオルタナティブセグメントのマイナスとして出ているのではないかという仮説です。どのように評価するのが適切か、今後考えていきたいと思います。

 

なお短期ではない売買としては、ぼくの総資産から贈与して、ジュニアNISA口座での買付を行っています。これによって総資産額は減少しましたが、前述のとおり、各リターンの計算は入出金を加味して行っています。

今後の方針と注意書き

さて今後の方針です。株式セグメントのグロース株の比率は徐々に下げていきます。さすがにGoogle、Facebook、Amazonの比率が高すぎです。今後のリセッションの可能性も捨てていないので、債券セグメントでもPFFは比率を下げるか売却して、米国債ETFに変えようと考えています。

 

リアルアセットセグメントで今年は太陽光が稼働することもあり、現金需要が出てきています。オルタナティブセグメントの現金比率が減少し、リアルアセットに移ることになるでしょう。ヘッジセグメントはストロングホールドですが、上がりすぎるようなら一部を売却してリバランスする可能性があります。

 

なお、各セグメントは下記の目論見書に従って運用します。

また計算上の注意点は下記です。

  • このポートフォリオには、生活防衛資金、401k、各種貯蓄性保険、年金、家族の資産/NISA口座は入れていません
  • 株主優待は資産計算していません。取得コスト分だけ資産にマイナスの影響が出ています(ここは今後検討です)
  • 含み益も資産として計算されているので、ここから税払いが発生する場合があります
  • 法人と個人の資産を合算しています

【前回12月のポートフォリオ】

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