HarvardBusinessReviewに、「キャリア中期の倦怠感をどうすれば克服できるのか」という興味深い記事が載っていました。
「『自分は何かを逃しているのではないだろうか』という気持ちが、いつまでも拭えないのです」
キャリア上のこの種の不満は、中年期に比較的よく生じる、と彼は言う。「中年期は、自分は不滅であるという幻想が失われるときです。自分のチャンスは永遠に続くものではないと知り、時間には限りがあるのだと認識します」
誰しもに起こることとあるとおり、自分自身がまさに実感している内容です。キャリア中期の40代は、ベテランとして仕事に脂が乗った時期であるとともに仕事に対する退屈感がましてきます。さらに、自分がどこまで出世できるのかが、見えてしまうのもこの頃です。
記事では、そんなときに下記のようなことを勧めています。
- 内省して見方を変えてみる
- 小さな変化を起こす
- 学習に焦点を当てる
- 仕事の意義を意識的に探す
- キャリアチェンジを検討する
- 自分の前提を疑ってみる(自分の価値と生きる喜びを仕事の外で探す)
中でも、キャリアチェンジは40代にとってチャレンジです。しかし、退屈しながらもその仕事を続けているのは「金のため」だと無意識に思っているのも事実でしょう。
「仕事に打ち込めないまま続けていると、自分で自分をダメにすることになります」
うんざりするような仕事を続けているのは「金のため」だという人は多い。だが、実は往々にして、周囲に知られているキャリアの道を捨てることによって「名声と地位が失われる」ことを恐れて辞めないのだ、と彼女は言う。
このとき、リタイアしてもやっていけると思えるだけの金があれば、自分の中で「金のために働く」という言い訳を潰すことができます。あとは、「地位と名声」がどのくらい大切かを真剣に考えてみる感じです。
キャリアチェンジはもしかしたら転職かもしれませんが、管理職から現場に戻ることかもしれませんし、独立かもしれません。これまで趣味でやっていた違う業界に軸足を移すことかもしれません。金、地位、名声という点では、大きく下がることが多いでしょう。
でも考えてみると、サラリーマンである限り、10年から20年後にやってくる定年の際には、自動的にこれらを失うわけです。しかも自分の意志ではなく。そのときには、体力的にも精神的にも、キャリアチェンジを積極的に図ることは難しいかもしれません。
そんなふうに考えると、40代はキャリアチェンジを真剣に考える最終ラウンドだともいえるんじゃないかと思っています。