節約とお金の使い方は似ていると思いませんか? 何にお金を使って何にお金を使わないかは、人生の大きな選択です。世の中、「こうすれば節約できる!」という記事やアドバイスはたくさんありますが、「こういうことにお金を使おう」というのはめったにありません。
「必要なことにお金を使う」というのは、「無駄なことにお金を使わない」と同じことです。つまりこれが節約になります。
節約というと、「いかに生活を切り詰めるか」というイメージで考えてしまいますが、それよりも「何にお金を使うか」を考えたほうが、前向きに進めることができるのです。
では、何にお金を使うのがいいのでしょうか? ぼくは次の6つの事柄だと思っています。
お金を生み出すもの
ケチらず使ったほうがいいのは、お金を生み出すものを買うことです。少額なら株や投資信託を買うのもいいですし、不動産などを買うのもありですね。もっと高い給与をもらいたいと思うのなら、昇給につながるものを買うのも手です。闇雲に資格を取るのではなく、昇給とリンクしていることが大事です。海外との仕事が花形なら英語を学べばいいでしょうし、管理職として成功したいならコーチングなどのスキルを学ぶのもありです。経営幹部が近いのなら財務諸表の読み方は必須項目でしょう。
ただし、自分へのご褒美的なものは、お金を生み出すものを買ったのではなく、安楽的な消費だと思ったほうがいいです。
毎日使うもの
人生の満足度、最近ではクオリティ・オブ・ライフ(QoL)なんて言ったりしますね。これを簡単にアップする方法は、日常的に使うもののレベルを一段階上げることです。たとえばティッシュペーパーなら、セール品ではなく、高級な保湿品を使いましょう。 びっくりするくらい、満足度が高まります。たかだか数百円の違いでです。
節約は、日常品で数十円をカットするよりも、高いものを買うときに1万円、2万円をカットする手段を見つけるほうが結果として効果があがります。
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生活必需品であるスマホも、「遅いなぁ」「電池のモチが悪いなぁ」と思っているなら買い換えることをお勧めします。特に、画面が割れているままのスマホを使っている場合は要注意です。
新しいスマホといっても、最新型のiPhone XSとかを買う必要はありません(10万円以上しますものね!)。例えば、最新型AndroidのP20 Liteなどは、SIMフリー版を回線契約なしで買っても3万円しません。画面もノッチ付き、カメラ性能も一級品で、CPUも高性能です。
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時間を節約してくれるもの
人間全員が同じだけ持っているのが時間です。どんなお金持ちでも、人の何倍もの時間を使うことはできません。
しかし、ちょっとお金を使うことで、自由な時間を生み出すことが可能です。ぼくが最もオススメしたいのは、職場の近くに住むこと。通勤時間は毎日かかるものです。片道1時間の通勤時間を、都心に住むことで30分に縮められたら、1年間で200時間も自由な時間が増えることになるのです。
仮に時給1000円としたら年間20万円です。家賃が1.6万円上がってもトントンです。時給3000円と考えたら年間60万円です。家賃+5万円分の効果があります。年収1000万円クラスの人なら時給は5000円くらいになりますね。それが200時間浮いたら、年間100万円です。家賃+8万円超の計算になるわけです。
下記の記事にも書いたように、統計的にも通勤時間の削減が幸福度と相関していることがわかっています。
歩きたい気分でなければタクシーに乗ってしまうのもけっこう時間の節約になります。タクシーの中では、電話が必要な用事を済ませてしまうといいですね。
楽しみな買い物以外はオンラインショッピングで済ませるのもオススメです。お米やミネラルウォーター、お酒、洗剤、調味料などは、Amazonの定期お得便利用が必須です。そして、オンラインショッピングを有効活用するためには、宅配ボックスが設置されているマンションを選ぶことも重要ですね。
体験・経験・自分を高める
毎日使うものや時間を節約してくれるもの以外のモノは、買うべきかよくよく考える必要があります。特に、見栄の感情が少しでもあるなら、それは危険な徴候です。また、月に1回以上使わない品物は、レンタルで済ませられないか考えるべきでしょう。
そのためにも、部屋はできるだけ狭いところをオススメします。狭い部屋は不要なものを買うのを躊躇させるからです。都心で広い部屋となると、本当に家賃がすごいことになりますが、都心でも狭ければけっこう安い部屋が多いのです。港区で駅から5分以内、築15年以内のマンションでも、10万円以下でかなりの物件があるってご存知だったでしょうか。広さ50平方メートル以上の物件でも、18万円台から見つかります。
逆に、なにかを体験できたり、新しい経験を積んだりできるものには積極的にお金を使うべきです。流行りの「モノ消費からコト消費」なわけですが、豊かな時間を過ごすことに価値があるというのは、本当だと思います。
映画や本など、自分を高めてくれるものにもお金をかけることも重要です。ぼくは、けっこう図書館を使いますが、待ち人数が多かったり、何度も繰り返し読み返しそうだと直感した本は、Amazon Primeの即日配達で速攻買っています。Kindle版があれば、そのほうが早いのでKindleです。
他人のために使う
数少ない「お金の使い方」について書かれた本には、必ず「他人のためにお金を使いましょう」と書かれています。友人に贈り物をしたりご馳走したりすることでもかまいません。定期的に寄付することも重要です。
コンビニのレジの前にある募金箱に手持ちの小銭でいいので入れてみてください。意外なほど、心が晴れやかになって、一日の充実感が増すものです。これはやっている人しかわかりません。
寄付などというと「偽善」などという人もいるのですが、偽善で構わないと思っています。アンソニー・ロビンズの本に、次のようなことが書かれています。
自分の貢献が人をどう助けたのかを実際に目にできる時、人は一番幸せを感じるのだ。
世界のエリート投資家は何を見て動くのか: 自分のお金を確実に守り、増やすために (単行本)
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人生の目的
最後は、自分の人生の目的のために使うことです。これは何の躊躇もいりません。そのために生きて、そのためにお金を稼いでいるのですから、必要なだけ使うことです。僕の場合は、セミリタイアした先輩方に従って、「100のリスト」と「棺桶リスト」という形で、人生で実現したいことを書き出しています。
気をつけたいのは、このリストに必要な金額を見積もって、それだけのお金を用意できるよう算段をたてておくことです。下記の「経済的自由」を達成するには、単に生きているだけのお金ではダメで、人生で実現したいことに必要なお金も用意できることが必要だからです。