投資でセミリタイアする九条日記

セミリタイアを実現したサラリーマン。ETF投資を中心に、太陽光投資や不動産投資、オプション、VIX、FX、CFDまで使って資産運用をしています。

自動車の法人貸付で節税する

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太陽光発電や不動産事業には、自動車が必須です。自動車をうまく使うにはいくつかパターンがあって、法人名義で買う、個人名義の車を法人に貸す、レンタカーやカーシェアリングを使うなどの方法があります。

 

その中で、自分が持っている自動車を法人に貸し付ける契約を結び、法人から使用料を取るという方法を紹介しました。

kuzyo.hatenablog.com

こちらに、「賃貸契約して個人に入る収入は何所得になるのでしょうか?税金かかるのでしょうか?」というコメントをいただきましたので、ちょっと調べてみました。

 

まず、収入の区分は雑所得になります。よくわからないものは雑所得になると考えておけばだいたいOKです。事業所得にしたいといったら税務署もいろいろ言ってくると思いますが、雑所得ならそういうこともないでしょう。

 

というのは、雑所得が最悪の収入区分と言われているからです。何しろ、他の所得と通算できません。つまり、株式やFXなどで赤字が出ても、雑所得の黒字を減らすことができず税金を払わなくてはならないのです。さらに、税率は恐怖の総合課税です。給与収入があれば、それに雑所得分を上乗せした金額に対して、累進課税です。金額がいくらでも一律20%の株やFXとはここが違います。そして、赤字になっても繰越ができません。

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と、これが一般的な雑所得のマイナスイメージですが、よくよく調べると、雑所得のメリットもあることがわかりました。下記のスキームは、一応税理士に確認したものです。

雑所得で経費になるもの

株式やFXなどでは経費になるものが限られます。なかなか経費とは認められないということです。ところが、雑所得はそもそもが雑多な所得なので、収入を得るのに必要なコストなら経費とできることになっています。

 

そして、雑所得内なら損益を通算できるのです。赤字の雑所得がもしあれば、黒字の雑所得と合計して、雑所得の課税利益を減らすことができます。

自動車の減価償却を経費にする

さて、今回の自動車貸付で、法人から使用料を受け取り、それが個人の雑所得となります。一方で経費は? というと、自動車の整備代や税金などはもちろん経費です。

 

そして、なんと、自動車の購入費用を経費にあてることができるのです。例えば、普通自動車なら、新車で6年です。中古車の場合、下記のような年数で償却していきます。個人の場合、定額法を使うので、購入価格の何%を1年で経費にできるかも記載しました。

  • 新車   6年 16.7%
  • 1年落ち 5年  20%
  • 2年落ち 4年  25%
  • 3年落ち 3年  33.4%
  • 4年落ち 2年  50%
  • 5年落ち以降 2年 50%

つまり、300万円の新車なら50万円を毎年経費にでき、300万円の4年落ち中古車なら150万円を年間の経費にできるわけです。

 

実際は、自家用車なので法人の利用割合によって減価償却費も按分します。法人利用比率が3割なら、50万円の減価償却費のうち15万円が経費にできるわけです。

自動車貸付を赤字にする

たとえば、300万円の3年落ち自動車を、法人利用比率3割で貸し付け、毎月1万円を法人から支払うとします。年間の収入は12万円です。一方で、減価償却費は100万円の3割で33万円にのぼります。この貸し付けは21万円の赤字ですね。

 

この赤字で、他の雑所得の黒字を相殺できるわけです。例えば、仮想通貨売買益、貸株の貸借料、ソーシャルレンディングの利子など、確実に出る黒字をゼロにすることができます。

 

逆にいえば、法人からの貸し付け料をうまく設定すれば、雑所得全体が利益ゼロになるように調整できるわけです。もちろん、貸付料が毎年変わるのはおかしいので、年ごとに変えるわけにはいきませんが。

注意点とさらなる裏技

注意点は、車を買った瞬間に貸し付けを始めれば全額を減価償却費として経費化できますが、数年経った場合は経費化できる分が減ることです。車を買った年から減価償却は始まるので、償却が終わったあとに法人に貸し付けても、減価償却済みとなってしまい経費にできる分がないのです。

 

もう一つは、減価償却期間です。実は、先に書いた減価償却年数は最低耐用年数なんですね。普通は、できるだけ短い期間で減価償却を行いたいので、「最低限これだけの長さでやってください」というのが示されています。一方で、長くする分にはあまり問題はありません。

 

これがどういうことかというと、例えば1000万円の4年落ち中古車を買ったとしましょう。なんと2年で償却が終わってしまうので、毎年500万円の経費が発生します。ここで出てくるのが、損失の繰越ができないという雑所得のデメリットです。毎年500万円も経費が発生したら、よほど雑所得の収入がない限り、大幅な赤字です。そしてこの赤字を来年に繰り越すことができないのです。

 

では、この1000万円の中古車、2年償却ではなく10年償却にしたらどうでしょう? 毎年100万円の減価償却となり、赤字幅を小さくし、長い期間経費として計上できることになります。

 

と思い、税務署に「個人の減価償却で、期間を伸ばすことはできますか?」と確認したところ、「企業の場合は任意償却なので期間を延長できますが、個人の場合は強制償却なのでできません」という回答でした。残念。

 

というわけで、減価償却期間の残っている自動車を法人に貸し出す場合は、減価償却分を経費に充てて課税利益をへらすことができますが、減価償却を終えている場合はもう使えないということになります。タイミングが重要な裏技でした。