12月は米国株ホルダーにとって激しい月でした。ハイテク株のみならずすべてが下落し、年初来でマイナス圏に入りました。
さてこんな中、米国優先株ETFであるPFFはどんな動きだったでしょうか。PFFは、安定して配当5%前後を出すことが特徴のETFです。一方で普通の債券とは違い、株価下落時には大きく下がるという特徴も持っています。
下記がYTDのPFFの値動き(赤線)とS&P500(青線)を比較したものです。10月までの株価上昇の動きとは裏腹にPFFは横ばいですが、下落時にはいっしょに大きく落ち込みました。YTDで約12%の下落です。
ちなみにリーマンショック時(2009年3月)はどうだったのかというと、下記のようになります。
なるほど、PFFは比較的安定した配当の代わりに、株価上昇は見込めず、下落時には落ちるというプットオプションの売りのような特徴を持っていますね。
ちなみに25日は米国市場はクリスマス休みで、日本時間26日の現在、まだ米国市場は開いていません。現時点でのPFFの株価は33.41ドルとなっています。これに対して、直近の配当は0.257547ドル(12月18日権利確定)です。ここだけ見ると、年利回りで9%を超える値になっています。この1年の配当は、2.261406ドル(税引き前)です。株価33.41ドルに対する利回りは、6.7%となります。
PFF組入先の銀行が破綻するとPFF単体の大幅下落があり得ますが、単に市場に連動した下げならば、今後インデックスが戻るタイミングでPFFの株価も元に戻っていくでしょう。とすれば、現在の利回りはけっこういい感じだともいえます。
とはいえ、他の株も大幅に下げているはずですので、PFFが最適な買い付け銘柄とも言い切れません。いったんはPFFの状況を確認しました。