仮想通貨に前向きなトランプ次期大統領ですが、当然のように自身のコインの売却も開始。80%を自身で保有して売り出すコインは、一時時価総額2兆円に達しました。ぼくは仮想通貨にポジティブですが、こうしたミームコインは良く言ってもバブルであり、利益相反であると考えています。
ミームコインとは何か
ミームコインとは
ミームコインとは、暗号通貨のことで、ミームに基づいているか、ミームと同じようにジョークとして作成されたものである。
のことを指します。インターネットミームの代表格は、下記のDOGE。そして、このDOGEをモチーフとして作られたミームコインがDOGE COINです。

はっきり言って出発点は冗談で、技術的にも経済学的にもほとんど見るべきところはありません。発行上限も現在は無制限だそうで、論理的には価値がどんどん失われてていくはずのコインです。
TRUMPコインが急上昇
そんなミームコインの世界に新たに登場したのがTRUMPコインです。1月17日にトランプ氏が自身のSNSで発表したこのコインは、急激に価格が上昇しました。

当初0.1ドルで販売されたというTRUMPコイン、仮想通貨に前向きとされるトランプ氏自身の発行したミームコインということで、価格が急上昇。CoinMarketCapに記録されている価格でいうと、1月18日に約7ドルで取引所での取引が始まり、わずか数日で72ドルまで価格が上がりました。現在も60ドル程度で取引されています。数日で600倍。これがTRUMPコインフィーバーです。

時価総額は現在86億ドル。一時は149億ドルに達し日本円にして2.2兆円もの価値となりました。わずか2日で2.2兆円の値がつけらたコインが誕生したわけです。
ミームコインは現在4強という感じで、7位に元祖ミームコインのDOGEが入り、17位に柴犬をモチーフ(DOGEの柴犬ですね)のShiba Inuコイン、そして19位にTRUMPコインが入っています。
- 7位:Dogecoin 532億ドル
- 17位:Shiba Inu 120億ドル
- 19位:OFFICIAL TRUMP 86億ドル
- 25位:Pepe 66億ドル
ちなみにDOGEコインもトランプ当選の報とともに急上昇しました。↓

ミームコインはバブルそのもの
今回のTRUMPコインは、最大供給量10億枚のうち80%をトランプ氏の関連団体が保有していて、3年かけて市場に放出される計画だといいます。つまり、トランプ氏はその知名度と次期米国大統領という立場を利用して、自身の名前を関したコインを作り、2兆円あまりを無から生じさせ、人々に売っているというわけです。利益相反にも程がある資金集めです。
すごくポジティブに見れば、これは有名な人であれば、有名であるというだけで、コインを発行して買ってもらい、莫大な収益をあげることができる手法が生まれたということでもあります。知名度をダイレクトにお金に替えられるわけです。
ただし、これだけの時価総額が生まれる背景にあるのは、こうしたミームコインになんらかの価値があるということではなく、単に「もっと高く買ってくれる人がいる」という期待感からです。これはバブルの構造そのものです。
価値の保存手段であれ、決済手段であれ、Dappsの実行インフラとしてであれ、ビットコインを始めとしたさまざまな仮想通貨には、従来の金融ではできなかった価値の提供がありました。ところがミームコインには、まったくそうした価値がなく、無意味であることが本質的な意味となっています。
無価値なものにみんなが群がって、2兆円超の時価総額となる。これは確かに壮大なジョークでしょう。今をときめくイーロン・マスク氏は、ドージコインのラベルを付けた砂嵐が「グローバル金融システム」を飲み込もうとしている画像を投稿するなど、ドージのミームがお気に入りの様子。
It’s inevitable pic.twitter.com/eBKnQm6QyF
— Elon Musk (@elonmusk) 2020年7月18日
マスク氏はトランプ政権下での新組織、政府効率化省の名称をDOGEと名付けています。マスク氏にとっては、こうしたさまざまなものもジョークの一つなのかもしれません。