資産額が多くなると守りに入るのか、それとも資産額が大きいほど攻められるのか。これは投資に対する考え方によっても違うし、その人の人生観そのものだと言っていいと思います。
その考え方を探るために、「暴落が起きて資産が3割強減少したとき、どの場合が一番精神的に堪えますか?」という質問をXでしてみました。1000人の方が答えてくれたので、いわゆる株クラの典型的な回答になったのではないでしょうか?
一番堪えるのは「1億が6000万」だった
皆さんの回答の中で最も多かったのが「1億が一時的に6000万になる」でした。次いで、「1000万が一時的に600万になる」。

どれが一番精神的に堪えますか?
— 九条@セミリタイア (@kuzyofire) 2026年2月12日
自分の資産額より多い選択肢は想像で答えてください
なぜ、1億→6000万が堪えるのか?
では、いただいたコメントも踏まえて、その理由を僕なりに考察してみましょう。それはずばり「人生設計が変わるから」です。ななしさんがこうコメントしてくれました。
1億とか無いけど、1億が一時的に6000万円ですかね
— ななし@氷河期ブログの人 (@_teeeeest) 2026年2月13日
たぶんリタイア考える金額だけど、これが一気に6000万円に減ったら仕事再開しなきゃいけない😂
そう。1億というのは億り人という言葉もあるように、今後働かないで引退も検討できるようなマイルストーンとなる金額です。ところがそれが6000万円になってしまったら、人生の大きな選択肢を失ってしまうわけです。確かにこれは堪えますね。
また1000万→600万と比較して、400万円のドローダウンなら働けば取り戻すこともできますが、4000万円を働いて取り戻すのはちょっとイメージしづらいですね。これも理由の一つだと思います。
1000万→600万の苦しい理由
次に多かったのが1000万→600万です。1億あった人は6000万に減っても、人生の選択肢は失ったかもしれませんが、一般的に見てまだまだ余裕のある資産額ですね。老後2000万円問題なんて言葉もありましたが、6000万というのは普通に老後を心配せずに十分な額だといえます。
ところが1000万の人は違います。これが600万になるということは、ダイレクトに生活をおびやかします。老後の生活がままならない、行こうと思っていた家族旅行も控えざるを得ない、新車に買い換えるつもりが中古車にせざるを得ない、買うつもりだったマイホームの頭金がなくなった……。そんなリアリティのある資産額と減少額がこちらです。
りこぴんさんが言うように、資産形成期まっただなかの人にとっては、「投資止めようかな」と思うような出来事だともいえそうです。
1000万が600万です😱
— りこぴん投資初心者🍅INFJ-T🧙♀️🔯 (@Eg90Lh4A9L4319) 2026年2月12日
まだまだ増やしたい途中で減るのは。。。
100億が60億は、ショックはショックでしょうが、私生活にも老後にもなにも困らないので問題ないです🥹 https://t.co/wUApgoBpbs
10億以上だと使い道が思いつかない?
逆に、10億→6億や100億→60億は、あまり堪える人がいませんでした。それでも100億→60億のほうが少し多いのは、40億の減少は絶対値として大きいからでしょうか。Keiさんがレスしてくれたように、「10億までいくと誤差」というのもあるように思います。
1億が~ですね
— Kei (@KeiSasaki15) 2026年2月13日
一番近いことが大きい気がしますが、1000万なら働けばそのくらいは巻き返せるし、10億だと使い道が思いつかなそうで減っても誤差に近くなりそうなイメージです
金額よりも資産形成期か?や年齢による影響の方が大きい気がします
ただ、それでも合計で10%以上の人が、この10億、100億の選択肢を選んだのは、「資産を減らしたくない」意識が高まったというのもあるかもしれません。昔から「資産家」と呼ばれる人たちは、大きく増やすよりも減らさないことをモットーに資産を継承してきたと言われます。それはつまり、100億→60億とかは決してあってはいけないことだということです。
どこまでフルインベストを続けられるか
では資産額が増える中で、どこまでフルインベストを続けられるでしょうか。
九条個人としては、1000万→600万は相当痛いですね。少なくとも300万くらいは現金を持っておくべきだという考えを持っているので、これは実質リスク資産の変動でみると700万→300万になったということ。全部ビットコインに突っ込んだみたいなドローダウンです。これはしんどい。とはいえ、働けばまだ増やせる額なので、そんなに気にならないですけど。
で、1億→6000万というのは株式フルインベストなら10年に1回くらいはだいたいある暴落です。わざわざ選択肢に「一時的に」と書いたのも、そういう暴落をイメージしています。遅くとも3〜10年くらいで戻って来るイメージです。確かに1億→6000万は人生の選択肢は失われますが、このくらいのリスクを取らないと資産は増えません。これを恐れてリスク資産の比率を下げている人は、同じ下落のタイミングで、資産額は1億ではなく6000万円で、6000万→4000万という減り方になったのではないかと想像します。
続いて10億→6億。この資産額レベルの人は、自分で増やした人と、遺産として引き継いだので違うかも。自分で増やした人は、株式インデックスレベルならフルインベストできる領域です。この額に到達する人の多くは、自分で事業を興して成功した人。逆にいうと、事業に失敗すると10億→1億なんて減少もありえます。しかもそれはまず元には戻らない。一時的に10億→6億というのは、株式インデックスへの投資のドローダウンイメージなので、このくらいの増減は全く気にならないでしょう。
というわけで、あれ? ぼく個人としては、金額が小さくてもフルインベストすべきだし、そうすると4割くらい減ることは定期的にあると思っている。金額が大きければ、それだけ失っても困らない資産なわけで、やっぱりフルインベストすべき。なので、資産額にかかわらずフルインベストすればいいし、4割くらいは減ることはしょっちゅうあるので、一喜一憂しないというのが感想です。
それでもどれが一番? と言われたら、ぼくは「1億→6000万」に1票を入れます。