FXを使って異業者スワップアービトラージを行なっています。異なる業者で売りと買いの両方同額のポジションを建て、売りポジションのマイナススワップよりも、買いポジションのスワップのほうが高い場合に、ほぼノーリスクでリターンが得られるという手法です。
くりっく365とFXダイレクトプラス/DMM FXで差が拡大
この手法では、いかに買いスワップが高い業者を見つけるか、いかに売りスワップが安い業者を見つけるかがポイントになります。しかもスワップの傾向は安定していないといけません。
このところ、くりっく365系のFX業者で米ドルのプラススワップが拡大中です。画像はGMOクリック証券のFXですが、1万通貨あたり90円後半から100円まで上昇しています。
一方で、FXダイレクトプラスでは売りのスワップポイントが小さい状況です。60円台が続いています。
またDMM FXでは同じく米ドルが1万通貨あたりマイナス70円程度で推移しています。
差し引きで30〜40円のプラス
これはくりっく365系でドル円を買って(ロング)、FXダイレクトプラスやDMM FXでドル円を売れば(ショート)差し引きで、1万通貨あたり30円から40円を得られることになります。年間に換算すると、1万〜1万4000円にも達します。
一方で、必要な証拠金は4万5000円程度です。両方で買うので約9万円ですね。年換算で10〜15%のリターンが得られることになります。もちろん、証拠金ギリギリではすぐにロスカットされてしまうので、2倍から3倍の証拠金を入れることになりますが、それでも3〜5%のリターンが見込めます。
くりっく265系はスプレッドが大きいのに注意
注意点もあります。多くのFX業者ではドル円のスプレッドは狭く、最低で0.3銭となっています。1万通貨の取引でたったの30円です。ところがくりっく365のスプレッドは大きく10倍の3銭です。そのため取引に300円のコストがかかります。
差し引きでプラスになるのは1日あたり、30〜40円なので、7〜10日ほど経たないとくりっく365のスプレッドコストを回収できません。
間もなくやってくるゴールデンウィーク
そして来週に控えたゴールデンウィークです。今年の正月もそうでしたが、日本市場が閉じられているタイミングは、取引額が少なくなるために、海外から為替を操作する売買が入りやすくなります。つまり乱高下の危険があるということです。
FXスワップアービトラージの最大のリスクは、為替変動によるロスカットです。一気に10円動く可能性もあります。証拠金比率200%=レバレッジ12.5倍だと、為替が4円ちょっと動くと追証、4〜6円動いたらロスカットです。証拠金比率300%=レバレッジ約8倍だと、9円ちょっとで追証、9〜11円でロスカットになります。証拠金比率を400%=レバレッジ6倍まで上げると、追証が14円、14〜16円でロスカットなので、多少安心できるでしょうか。
現在111.8円あたりのドル円ですが、今年の正月には一気に104円台まで円高が進むフラッシュ・クラッシュが起きました。5円近く動いた形です。ゴールデンウィークは少なくとも300%、できれば400%の証拠金を積んでおきたいと思います。